はんのき日記 PART2

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黒板とスマートボード

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日本の子どもたちが当たり前のように受けている『一クラス40人の一斉授業』
によって、目上の人には逆らわない、黙って聞く、言われた指示を黙々と
こなす・・・という大人しい日本人気質みたいなものを作り上げているのでは
いかとあらためて思います。
(これは昔、教育現場に身を置いていた自分自身の反省でもある)

一斉授業という形式は、そもそも明治期以降の富国強兵・殖産興業の日本では、
効率的な生徒への知識注入、人材養成には適していたのかもしれません。
以下は、オランダ在住の教育研究家のリヒテルズ直子氏の本から抜粋です。


   日本からオランダに教育視察にくる人たちが必ずといっていいほ
  ど声をあげて驚くのは、オランダの学校のIT設備の充実ぶりです。
  現在、小学校から高校まで、オランダ国内のほぼすべての教室には、
  教師用のコンピューターが1台と生徒用のコンピューターが2台置か
  れています。チョークの粉が舞い飛ぶ黒板やホワイトボードなどはど
  こにも見当たらず、代わりに、インターネットに接続され、タッチボ
  ードなどでインタラクティブにスクリーンを使えるスマートボードが、
  文字通りどの教室にも設置されています。このほか、学校には、クラ
  スの子どもたち全員が調べ作業や試験の際に一斉にコンピューターを
  使える教室があります。
   移民や難民の子どもなどオランダ語のできない生徒が多い学校では、
  コンピューターの数を増やしたり、貸出用のノートパソコンを用意す
  るなど、子どもたちが個別のレベルとテンポでオランダ語を学べるよ
  うに、デジタル教材を使って授業をしています。
   日本の教室とのあまりの違いにびっくりしている日本人視察団を見
  て、反対に驚いているのはオランダの先生の方です。「ええっ?でも
  日本はコンピューター生産国でしょ、このスマートボードは日本製よ。
  こんな機器は、日本ならもうずっと前から学校に浸透していると思っ
  ていたわ」
   私も日本の学校の授業を見ることがありますが、いまだに黒板やホ
  ワイトボードが主流。研修授業などに出ると、公開授業をする教員が
  前夜に睡眠時間を削って準備したらしい、画用紙や模造紙、色紙を切
  り貼りして作った教材を、セロテープで黒板に貼ったり剥がしたりし
  ながら授業をしています。先生たちが、限られた時間の中で満身の努
  力をしていることを思えば、それを批判することなど私にはできませ
  ん。むしろ批判したいのは、日本の公教育への投資の小ささです。
   子ども一人ひとりのニーズに応じるためには、教え方を多様に分化
  させることのできるさまざまな教材やIT設備が必要であるということ
  は、オランダの学校では常識です。しかし、公教育費が少ない日本の
  学校では、「画一一斉授業が最も効率的である」という不動ともいえ
  る前提のもとで授業がつくられているために、個々の子どもの発達段
  階とニーズに柔軟に応じることができないのです。

「公教育をイチから考えよう」リヒテルズ直子・苫野一徳(2016年8月発行)


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