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TVや新聞などでは、数年前からアメリカの民間医療保険の広告が、これでもかこれでもかと、しつこくくり返され、日本の医療崩壊を手ぐすね引いて待ち受けています。
国・財界・大企業が進める医療大改悪。
国は、“小さな政府”の名で、国民の命と健康に対する責任を投げ捨てようとしています。
財界・大企業は、自らの社会的責任と品位を投げ捨てようとしています。
その結果、彼らは、日本人の命と健康をアメリカに売り渡すつもりなのでしょうか。
“医療費抑制→医療崩壊→アメリカ型の自己責任医療へ”
以下、森田実著の「アメリカに使い捨てられる日本」(日本文芸社 平成19年4月30日発行)より転載します。
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アメリカ政府がかねてから、「年次改革要望書」で、郵政民営化の次に狙っていたのが、「医療改革」だった。
・・・アメリカの医療機関が日本で自由に医療活動できるよう、日本の医療を抜本的に変えよう・・。
・・日本の医療保険システムを解体して、日本の医療をアメリカの自由にしてしまおう・・。
2006年6月14日、前年秋成立の郵政民営化法とともに、日本の21世紀初頭の最悪の法律というべき「医療制度改革関連法」が、小泉前内閣のもとで成立した。
この法案は、国会通過は無理だとされる問題の多い矛盾だらけの法案だった。
だが、自公連立政権は強引に成立させた。
今日まで日本の医療は、高度経済成長の成果として生まれた総中流社会を維持するための健康保険制度を柱として、成り立っている。
これを、なにがなんでも変えなければならないという必然性が、どこにあるのだろうか。
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小泉前政権が医療を「改革」しようとしたのは、アメリカ政府の意向が強く働いていたからである。
日本の医療と医療保険は、アメリカに乗っ取られつつあるのが現状である。
小泉前政権は、アメリカ政府の指示に従って日本の医療制度を破壊した。
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全国保険医団体連合会発行(兵庫県保険医協会企画編集)の『医療も命も削られる〜医師不足、医療難民はなぜ生まれたか?』という大変すぐれた内容の小冊子がある。
この冊子によると、05年の産科の診療所数は、02年の6398から、半分以下の3063にまで減った(診療所数は4648から1783,病院数は1750から1280に減少)。
小児科のある病院は、94年に3938あったが、04年には3281減っている。
急激な日本の医療の衰退である。
《大学や病院で医師不足になっている第一の原因は、医師の絶対数の不足だ。絶対数が不足したのは、政府の長年にわたる医師養成抑制策の結果である。04年におけるわが国の医師数は、人口1000人当たり、2.0人。OECD加盟30ヵ国中27位の低水準にある。》
《第二の原因は、国の費用面の手当てがないこと。医療に金をかけない国の姿勢に根本原因がある。》
《そのうえ、問題なのは、政府・厚生労働省が医師不足という現実を認めようとしないことである。厚生労働省は、医師数は不足しておらず、「偏在」が問題だとしている。ひどい詭弁である。厚生労働省はデタラメを言っている。》
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