はんのき日記 PART2

多く読み、多く見聞きし、自分で考え、少し発信します・・

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今年の夏、益川敏英氏(あのノーベル物理学賞の)の話を聞く機会がありました。
憲法9条とからめたお話ということでしたが、あまりそういう話ではなかったような・・。
断片的にですが、印象に残ったいくつかのエピソードの中で、たしか“自由”について、次のような話がありました。

   目の前に2つのレバーがあって、自由にどちらを引いてもいいという。
   ただし、どちらか一つのレバーを引くと100万円が出てきて、
   もう一つを引くと青酸ガスが出てくるという・・・。
   (もちろんどっちがどっちだかはわからない)
   「さあ、あなたの自由ですよ。自由に選んで引いてください」

これが自由と言えるかどうか?・・・言うまでもありません。
こんな「自由な選択」などありえません。
「場の設定」そのものから自ら関わっていれば、こんな馬鹿げた設定をするはずはありません。
ですから自分の知らないところで(権限のないところで)、こういう場の設定がなされたら異議を唱えるべきです。
「異議を唱えるべき」とあえて書きました。
まさか!!ですが、素直にレバーを引いてしまう人がけっこう多いような気がして・・(私の身近を見ると)。

この話はもちろん極端ですが、でもこれと五十歩百歩のことが、毎日の暮らしの中で繰り返されているんだろうなあと思います。
たとえば買い物で自由に選んでいると思っていても、品ぞろえは誰かの都合のよいようになされているとか・・・。


話は飛びますが、ウィキリークスのこと、やっぱり気になります。

今ほどたくさんの『情報』に溢れている時代はなく、同時に、今ほど『情報』に縛られ翻弄されている時代もありません。
「沖縄密約」の西山太吉さんが自らのその著書の中で・・・
「権力がその企図するところに向けて民衆を誘導するため、メディアを通じ、都合のよい情報を選抜し、それらを集中的に伝達・流布するやり方を“情報操作”と呼ぶ」
「しかし、その操作がいったん違法の領域にまで入るとすれば、それはもはや“操作”ではなく“犯罪”に変わる」
  ・・・と述べています。
日米の権力者の思惑によって、「情報操作」どころか「情報犯罪」が行われてきたと。


それで、ビデオジャーナリスト神保哲生氏が、「国家の機密権限は今のままでいいのか?今回のウィキリークス問題をきっかけに問い直そう」と述べています。
以下、断片的に転載します。
 
    ≪ウィキリークス問題への一考察≫ http://www.jimbo.tv/commentary/000729.php
 
 今回のウィキリークスによる機密情報の公開は、これまでわれわれが、本来であれば最も警戒しなければならない問題でありながら、なかなか問いたくても問う機会を持てなかった重要な問題を再考する絶好の与えてくれている。
 それは、国家の機密権限は今のままでいいのか、という問題だ。
   ・・・・・・
 機密というのは、一旦機密に指定されてしまえば、そのことの妥当性を問うことができないという特質をもっている。機密は機密なので、主権者であるわれわれがその中身を確認し、為政者がそれを機密に指定したことの妥当性を問うことができない。・・・・為政者にとって機密指定の権限は、オールマイティな権限と言っていい。
   ・・・・・・
 実際に今回ウィキリークスが流出させた情報によって、アメリカ政府が数々の外交問題について、外国政府のみならず、自国民に対しても、嘘の説明を行ってきたことが白日の下に晒されている。
   ・・・・ダニエル・エルスバーグ氏は「国益を損ねるって?話が逆だ。むしろ今回の情報流出によって、アメリカ政府がいかに国益を損ねる外交を行ってきたかが明らかになっているではないか」と米メディアで語っている。
   ・・・・・・
 特にエルスバーグ氏の指摘は、流出した情報が、情報を流出させる行為そのものに対する国民の認識を変える力を持っている場合があることを指摘している点で、示唆に富んでいる。・・・・
 情報が流出する直前まで国益と考えられていた行為や政策でも、市民がその情報を得た瞬間に、実はそれが全く国益に反する政策であったことが明らかになる場合があり得る。そうすると、それを暴露する行為は、直前まで「国家反逆的な行為」だったはずのものが、突然「最も国益に資する行為」に変わってしまう可能性があるということだ。情報は国民の「何が国益か」に対する認識を変える力を持っている場合があるということなのだ。
 恐らくこれは、最後には誰が国益を定義する権限を持つかと言う問題に帰するのだろうが、仮にわれわれは日常的にそれを為政者に委ねているとしても、それは不断のチェックを受けなければならないし、最終的な決定権者が主権者たる国民でなければならないことは論を俟たない。そのチェックがほとんど不可能だったのが、この「機密」問題の特徴であり問題であった、と。
 その意味で、今回のウィキリークスによる情報流出で、政府の情報管理の強化や、機密情報の漏えいに対する厳罰化の流ればかりが強調されることには注意を要する。
   ・・・・・
 繰り返すが、情報を機密化する権限が、濫用や暴走の危険性を内包していることは、子どもでもわかる自明なことだ。しかし、諸般の事情から、その危険性を承知の上で、われわれはこれまで為政者に対して、その特権を委ねてきた。
   ・・・・・
 「その危険性を承知を上」と書いたが、それは論理的に承知しているだけであって、実際にその危険性が顕在化していても(つまり、本来は為政者の権力維持目的や、国益を損ねる形で情報が隠蔽されていたとしても)、それをわれわれが知ることができないのが、この特権の最大の特徴なのだ。(実は騙されていても、それを知らされなければそれはそれで幸せじゃないかという考え方はありなのか。夫が浮気をしていても、ばれなければ許すという良妻の鑑とされる話と同類なのか違うのか!)
 
 しかしながら、今回の情報流出のおかげで、その是非についてまで再考する機会を得た。ウィキリークスにしても尖閣にしても、流出させた当人の素性や意図とは無関係に、われわれは多くのことを考える必要がありそうだ。

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