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「日航のスチュワーデスがクリスマスにストライキだって!?日航はまだごちゃごちゃやってるのか、恩地の苦労はなんだったんだ〜」
・・・と、高校生の息子がニュースを見ながらつぶやいていた。
「そうだよね〜、でも、そういえば日航はもう倒産したんだよね」と私。
こんな会話から、昨年秋の出来事(息子の恐怖体験)を二人とも思い出した。
今でこそ笑い話だが・・・(彼にとっては、そうではなさそう)
昨年の秋、修学旅行(沖縄)出発の日は、台風の余波で強風が朝から収まらなかった。
9時離陸予定の飛行機に乗るため、彼は朝5時ごろ家を出た。
羽田空港にはちゃんと集合時刻に着いた(生徒全員集合した!)のだが、強風のため飛ぶかどうかわからない状況だった。
もちろん飛ばなければ、修学旅行は中止ということ。
11時ごろだったか「やっと飛べることになった。今から搭乗手続きだ」と息子からメールが来た。
「よかったね。気を付けていってらっしゃい〜!」と母は優しい返信を送った。
やれやれ、ほんとによかった・・・と思っていたのだが、実はそこから彼の苦難が始まった。
搭乗手続きを終え、機内に乗り込んだ彼は、その飛行機が日航であること、けっこう古そうな(?)機体であることに気がついた。
そして、シートベルトが3点式ではなく2点式であることも!!
実は当時、彼は、山崎豊子の「沈まぬ太陽」を読み終えたばかりだったのだ〜!
日航という組織内の労使対決やゴタゴタ、そして起こるべくして起きた日航機墜落事故。
主人公恩地の誠実な人柄はもとより、信念を貫く涙ぐましい恩地の苦労の連続・・・。
墜落の凄まじい衝撃で、2点式シートベルトを着用した乗客の多くは、胴体真っ二つになった。
もし3点式だったら、もう少し命を取り留めた人がいたかもしれない。
もうてっきり3点式に改善されていると信じていた息子は、2点式を確認したとき、いや〜な予感がしたそうだ。
座席に着いてからも強風のため、なかなか離陸しなかった。
「これから飛びます」という機長の真剣な声のアナウンスがあり、「さあ飛ぶぞ!」というタイミングで強風が吹き、「強風のため見合わせます」のアナウンス。
これが何度も繰り返されたそうだ。
息子は強風の中を無理して飛び立つことにだんだん怖くなっていったそうだ。
しかも2点式だし、飛行機古そうだし。
そんなこんなで、ナント2時間も(!!)機内の座席についたまま、待機させられたのだ!
そして、いよいよ今度こそ!そら、今だ!
「今から飛びます」の厳かな緊迫感漂う機長のアナウンス。
息子は飛行機は初めてではないのだが、そのときはもの凄〜い加速だったそうだ。
そして上昇中に何度かガクンと落ちたり、また上昇したりを繰り返していったという。
そのときの彼は、恐怖のどん底で(きっと顔面蒼白だったのでは?)怯えきった様子だったのだろう。
周囲の友達が息子の様子を見て、「何をそこまで怖がってるの?」と聞いてきたとか。
彼の一途でまじめな性格を知っている私には、彼がそのときどれほどの恐怖を味わったかよくわかる・・・。
結局沖縄に着いたのは、夕方となってしまい、一日目の大事な平和学習(ひめゆりの塔見学)は中止となった(残念)。
今度息子が沖縄に行くのはいつになるだろう。
船旅で行くかな。
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