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AIG傘下の保険会社が、やりたい放題やっています・・メディア・リテラシーの大切さがひしひしと・・・
〜以下、『週刊金曜日』(08.4.11 698号) から要約転載〜
コイズミ規制緩和が招いた大量広告商法のAIGグループ
佐藤立志(ジャーナリスト)
AIG傘下のアメリカンホームの「人生まだまだこれからだ」という保険CM、最近ではやっと新聞広告に「傷害保険」と大きく明示されるようになったが、テレビでは相変わらず何の保険かわからない内容になっている。
このアメリカンホームという会社は、日本人をなめているとしか思えない。
(1) 「葬式費用を保障する」とパンフに書いてあるのがウソである
まず、パンフには私の年齢・居住地を勘案して、あたかも個別のパンフレットのような作りになっている。
2ページ目から「これからだ」の説明だが、そこには葬儀の際の必要費用は、
「佐藤様がお住まいの地域では、平均で約313万円かかっています。『これからだ』は、親族が負担するお葬式にかかるさまざまな費用を保障します。」とあり、葬儀費用は完全に、この保険から支払われるような表現になっている。
しかし、後のページで明示されている加入口数などを見ると、313万円の保険金が支払われる加入口数は、どこにも存在しない。
(2) 公的医療保険に入っていない人は、加入できない
「これからだ」は誰でも簡単に入れるとの印象があるが、
健康保険に入ってない人・国民健康保険に入ってない人・老人保健に入ってない人は、入れない。
なぜか?
この「これからだ」は、損害保険(傷害保険)でもあるからだ。
つまり、実際のケガの治療費から公的保険や加害者の賠償金を差し引いた額だけが、損害として、「これからだ」からの保険金となるのだ。
【例1】Aさんが交通事故にあって、入院した。加害者のBさんから入院費用の100万円を支払ってもらった。こうなると、アメホからの保険金の支払いはゼロである。なぜならAさんは1口しか「これからだ」に入っていなくて、障害医療保険金の限度額が100万円なので、Bさんから100万円もらっているので、0円となる。「これからだ」は損害保険なのである。
(3) 葬祭費用保険金はもらいそこねる可能性あり
まず死亡した場合には、ケガでも病気でも加入後4年間、葬祭費用保険金が満額もらえない。
保険期間が10年しかないのに、4年間、保険金が減額されるのである。
さらに第三者から葬祭費用をもらったら、「これからだ」からは保険金が出ないこともある(【例1】と似た理由で)。
この保険は「入れる保険」であるというのが売りなのだが、「入れるけど支払われない」になりかねない。
(4) 損害賠償の権利がアメホに移転
「これからだ」は損害保険であると指摘したが、損害保険の意味は、‘損害の補填’である。
死亡原因の7割が病死なのに(!!)、「これからだ」は傷害保険でほとんど役に立たないのだ!!!
それをあたかも「葬式費用を保障」と宣伝するのはいかがかと・・・。
傷害保険を年配者に、これほどの宣伝費をかけて売っている保険会社を私は他に知らない。
とくにこの保険は、アメホが損しない仕組みになっている。
葬祭費用をアメホが支払った場合、次のように保険契約者から権利が移転するのだ。
【例2】Aさんが葬祭費用保険金199万5000円に入った。ところがAさんは交通事故で死亡し、親族は加害者から葬儀費用として、100万円を受け取った。葬儀には300万円かかり、アメホから葬祭費用保険金として、199万5000円受け取った。(これで終わりかと思ったら、なんと)アメホは加害者に199万5000円を請求した。
「葬儀費用を保障」というのがセールスポイントなら、何も加害者にアメホが保険契約者に支払った分を請求しなくてもいいのに・・・。
この保険が損害保険なので、支払った分だけアメホが回収することになるのだ。
こういう重要な内容については、説明すらない。
もしわかったら誰も入らなくなってしまうだろう。
つづく
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