|
輸入小麦の製粉会社への政府売り渡し価格が、4月から30%(!!)引き上げられます。
直接的な大きな原因は、輸出国オーストラリアの2年連続の大干ばつです。
約10年前にレスター・ブラウンが、「地球白書」(ワールドウォッチ研究所発行)の中で、世界の穀物市場が「買い手市場」から「売り手市場」に変わると予測していました。
この予測がいよいよ現実味を帯びてきました。
日本はずっと「お金さえあれば何とかなる」「食糧不足になったら、金にもの言わせて世界中の食べ物を買いあさろう」という方針できましたが、これは「買い手市場」を前提としていました。
「買い手市場」・・・つまり、今までは「お客様は神様です。買ってください、安くしますから。」でした。
しかし、これからは確実に「売り手市場」になっていくでしょう。
「売ってください。」「どんなに高くても食べ物を買わせてください。お願いします。」と買う方が頭を下げて、食べ物を手に入れなければならなくなるのです。
〜〜以下、10年前の私の文章から〜〜
「食べ物が手に入らない!!」
その日は、突然に、意外なほどあっさりとやってきます。
引き金はおそらく異常気象でしょうか。
たとえばアメリカからの食料輸入の割合がとても大きい日本は、異常気象によるアメリカでのトウモロコシや小麦の不作の影響をもろに受けます。
まだまだ記憶に新しい1993年の米の大凶作は、作況指数が74で戦後最悪だったそうです。
「米が手に入らない」と慌てた人も多かったのではないでしょうか。
国産米の買い出しに消費者が行列をつくっていましたが、間近に迫る世界的食糧難はその比ではないでしょう。
あの米不足で、パニック気味になってしまった人があれほど多かったことを考えると、その時、日本人はいったいどんな行動をとるのでしょうか。
食糧自給率が極度に低い日本は、致命的です。
お店に行けばたくさんの食べ物が並び、現在“飽食”を続けている日本なので、「食べ物が手に入らなくなる」と言っても、信じがたいのですが・・・。
ワールドウォッチ研究所の所長レスター・ブラウンは、次のように予測しています。
【巨大な食糧消費大国の出現。つまり、中国のこと。
12億の人口を擁し、急速な経済成長をしつつある中国の動向は、今後の世界の食糧事情に多大な影響
を及ぼす。
40年にわたって農業発展し、穀物を完全自給してきた中国だが、いまや大幅な穀物赤字国に転じよう
としている。・・・・・(中略)・・
かつての高度経済成長期の日本のように、12億人の国民の所得は記録的なペースで上昇中で、これに
より食べ物の多様化が進む。
つまり、米中心の(主食中心の)食生活から、肉・卵・牛乳・ビールも取り入れた食生活へ移行しつつ
ある。
肉・卵・牛乳などの消費の増加は、穀物消費の増加を意味する。
さらに農業社会から工業社会への移行が猛烈なスピードで進んでいる中国では、膨大な規模の耕作地が
消滅しつつある。
中国は今後20〜30年以内には、膨大な量の穀物を輸入に依存するようになる。
すでに中国は「2010年、3億人分の食糧が不足する」と発表した。
中国だけでなく、インド・アフリカ・東南アジア諸国などの人口急増国もいずれ巨大な食料赤字に直面
する。
中国の『穀物輸入需要』がアメリカや他の『穀物輸出国の輸出能力を超えてしまう』ことにより、世界
中の輸出可能な限られた量の食料をめぐり、激しい競争が引き起こされる。
世界の穀物価格が急激に上昇するのは言うまでもない。】
輸入国間の熾烈な競争は、想像を絶するでしょう。
穀物自給率の極度に低い日本は、ひとたまりもありません。
|