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言葉あそび華やかなりし頃、昭和初期を生きた下町の女性像。
芥川賞と直木賞の創設者である菊池寛(西田敏行)。
舞台は昭和5年。当時43歳の菊池寛は文藝春秋社の社長。
そこを訪れたのは、高等女学校を卒業して職探しをしていた19歳の葉子(池脇千鶴)。
出版社で働きたいと、文藝春秋社の門をたたいた葉子は、折からの不況で、
社員としての採用は見送られるものの、菊池の取り計らいで私設秘書として採用されます。
そして葉子は、そこに勤める朝鮮人の馬海松=まかいしょう(西島秀俊)と恋に落ちます。
彼が朝鮮人という現実にとらわれることなく、二人は惹かれ合うのですが、
菊池寛もまた、大きく年が離れた葉子に想いを寄せていました。そこに生まれる三角関係。
二人の想いの間で揺れ動く微妙な女心を表現する池脇千鶴が、さすがに魅力的です。
モダンな衣装や、ボブヘアーの似合う彼女は、母親(余貴美子)との掛け合いも軽妙で、
「〜有難山のほととぎす」、「〜びっくり下谷の広徳時」、「〜そうで有馬の水天宮」などの
言葉遊びも、使い慣れた口ぶりでさらりと言ってのけ、当時を生きた女性を感じさせます。
ただ、ストーリーはと言うと、やや盛り上がりに欠けます。
菊池寛は、病気がちで50歳まで生きられないから、死ぬまでそばにいてほしいと葉子に訴えます。
しかし、歳の差が邪魔をしてか、馬海松に遠慮があってか、理性が先行してしまうのです。
現代なら、男女の恋愛に歳の差なんて関係ないのかもしれませんが、、、。
また、馬海松は葉子と相思相愛となりながら、朝鮮へ帰る決心をし、葉子はついて行く気持ちを
見せるものの、彼は朝鮮の現状を考慮し、自分の気持ちに正直になれません。
やはり現代なら、国境を越えた愛も成立するのかもしれませんが、、、。
そういった意味では、菊池寛の人間性を知ること、単に昭和ノスタルジーを味わうだけの作品に
落ち着いてしまった感も、なきにしもあらずです。
感情を大きく揺さぶられるようなクライマックスがないためか、無理やりミュージカル的なシーンが
挿入されていますが、これには少し違和感を感じてしまいました。
西田敏行の安定した演技で見せる文士像、池脇千鶴の昭和初期の女性像、お互いに芸達者ぶりを
見せてくれるのですが、他の見どころはと聞かれれば、ちょっと考えて込んでしまうような作品で、
シナリオにあとひと工夫あれば、もう少し重みのある映画になったと思います。
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西田さんの菊池像はかなり見せていただきましたが・・
高橋監督・・昔と変わられましたかしら?作風・・。
TBさせて下さいね〜!
2008/6/11(水) 午前 2:16
フェイさん、重厚な面もコミカルな面も合わせ持つ菊池寛像に、西田敏行は似合ってました。
それ以上に、池脇千鶴の代表作がまた一本増えたってところですかね。
高橋監督作品は残念ながらほとんど見てないのですが、
終始オーソドックスなカメラワークだと感じましたね。
2008/6/11(水) 午後 0:48
高橋伴明監督の前作、『火火』にも池脇千鶴が出てますね。これはまだ観ていませんが、いずれ観たいと思っています。
『丘を越えて』の彼女はとてもかわいかったです。
今、原作を読んでいますが、こちらはとてもユーモアに溢れた文章で、とても楽しいです。
2008/6/30(月) 午後 8:54
のびたさん、池脇千鶴の七変化(笑)は似合ってましたよね。僕お火火は見てません。
原作も読んでないのですが、やっぱり彼女の話し方はユーモアたっぷりなんですね。
あまり盛り上がりがなかった分だけ、会話での笑いは、ひとときのオアシスでしたね♪。
2008/7/1(火) 午後 0:53
俳優は悪くないし、ファッションやインテリアも雰囲気を楽しめるものでしたけど、いかんせんストーリーの盛り上がりがいまひとつでしたからね。
2008/9/19(金) 午前 9:49 [ つっぱり太郎 ]
つっぱり太郎さん、問題は肝心のストーリーですよね。起伏がなかったです。
主演の池脇千鶴が良かっただけに、シナリオ的に、ひと工夫ほしかったですね。
2008/9/19(金) 午後 0:39
ラストでミュージカルになったのは「おいおい」でした。
インド映画もびっくりでした。
池脇千鶴を見る映画でした。
TBお返しします。
2014/2/24(月) 午前 8:25
fpdさん♪、まさかの展開でしたね、あのミューカル的なエンディング。
池脇千鶴と余貴美子の掛け合いは見どころでしたね♪。
2014/2/25(火) 午後 11:55
遅ればせながら、TBさせてもらいました。
ナイス!、クリック
2014/8/16(土) 午前 8:51
ぴくちゃあさん♪、トラバ、ナイス、ありがとうございます♪。
2014/8/17(日) 午前 1:13