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息子が教え込まれたのは、ほどほどの算盤勘定ではなく、家族を支える父親としてあるべき姿
− 仲間由紀恵が抑えた演技で見せる献身的な妻。これぞ夫の最大の理解者たる妻の鏡か − どこの家庭でも家計のやりくりは大変だと思います。日常生活に必要のない無駄な買い物や、
時として思わぬ出費がかさんでしまうこと、意外とあるのではないでしょうか。 たとえば買ったけど読んでない本とか観てないDVDとか、ジャケ買いしたCDとか←僕のこと?(汗)、 1〜2回着ただけで箪笥に仕舞ったままの服とか、、、。こんなもん無くても、今の生活に、 そして今後の生活にも、何の支障もないなぁというモノ、どこの家庭にもあると思います。 この作品に描かれている江戸時代後期の猪山家も、主人公・猪山直之(堺雅人)の家庭において、
本人が知らぬ間に大きく膨らんでしまった借金をきっちりと返済すべく、 質素な生活を余儀なくされても、家族そろって苦労に耐え、日々奮闘する物語となっています。 大分類すれば時代劇というジャンルになるのかもしれませんが、殺陣シーンもなく、 江戸〜明治時代にかけた親子三代にわたる家族愛を描いたホームドラマと呼べそうです。 「父上は、私にとっては日本一のそろばん侍なのだから、、、」。 息子・猪山成之(伊藤祐輝)の、そんなナレーションから始まる回想仕立てのストーリー。 天保年間の加賀藩で、周囲から「そろばんバカ」とまで呼ばれるほど、 職場でも家庭でも算盤を弾いていた成之の父・直之が、良き縁談を得て、 お駒(仲間由紀恵)と婚儀を挙げるところから、直之の波乱の人生が動き始めます。 直之の仕事と言えば、加賀藩の城内で朝から晩まで算盤を弾くこと。いわゆる御算用者です。
この時代において、剣の達人でもなく、算盤しか取り柄がない直之は、お駒に言います。 「これしか生きる術がない。不器用で出世できそうにない。それでもよいか?」と。 お駒はの反応は、「いやです、、、、、、と言ったら、いかがなさいます?」と笑顔を見せ、 「生きる術の中に私も加えてください」と妻らしくしおらしく答えるのです。 ほどなく二人は息子を授かり、直吉(後に元服して成之と改名)と名付けられます。
しかし、直吉が4歳になる頃、猪山家の膨大な借金を、直之は知ることになるのです。
必要最低限を残して家財道具一式を売り払い、倹約生活を実践するという大英断。 直之の父・信之(中村雅俊)も、母・常(松坂慶子)も、そして祖母(草笛光子)も、 しぶしぶ承諾するのですが、売る売らないのやりとりは、さながらコメディです。 中でも、常がなかなか諦め切れなかった友禅の着物は、終盤に感動的なシーンも演出してくれます。 お駒の嫁入り道具さえ売ってしまうという苦渋の決断をせざるを得ない状況に、
「なんという家に嫁いでしまったと思っておらぬか?」とお駒にたずねる直之。 お駒は、「思っております、、、、、、と言ったら、いかがなさいます?」と、 ここでも夫を信じる眼差しを見せてくれるのです。 そんな直之は、自分の経験した借金という精神的肉体的な苦労を息子にはさせるまいとの考えからか、
直吉が4歳の時から厳しく算盤を教え込み、猪山家の入払帳(今で言う家計簿)をつけさせるのです。 直吉の言葉を借りれば、父親との戦いの日々が始まった、というわけです。 何があっても算盤勘定を繰り返す日々、数字が合わないのは許されないのです。 たとえば身内が亡くなった時も、直之は「葬式費用だ」と言って別の部屋で算盤を弾いています。
子供ながらにも直吉は、そんな父親の態度に納得できません。 「どこの家でもそうするのですか?身内が死んでしまっても?」と問いかけても、 直之からは「そうだ」と一蹴されてしまいます。 また、四文銭を一枚無くしてしまった直吉が奥の手?を使って帳尻を合わせるのですが、 どうやって合わせたのかと直之に問い詰められ、あわてて言い訳するものの、 その言い訳が元で、お駒も心配させるような、思いもよらぬ仕打ちを受けてしまいます。 そんな中、やがて時代は幕末を迎え、成之(直吉から改名)は結婚しますが、
父親とは確執状態となります。しかし、大政奉還を経て時代は大きく変革します。 そして成之は、父親からの教えのありがたさを、肌で実感する時がやってくるのです。 久しぶりに父親に再会した成之は、懐かしい場所で、両親と思い出を語る中、
あの四文銭のことも、そして幼き日の絵鯛にまつわる出来事も思い出し、、、。 生きる術があれば誰もが必要とされる人材に、いや人財になり得るものだと教えてくれる時代劇は、
現代の経済大国日本を力強く生き抜くヒントが随所に盛り込まれ、 生きるためになすべき工夫の重要性を教えてくれる作品に仕上がっています。 <映画の次回作情報> 松坂慶子
:僕達急行 A列車で行こう(森田芳光監督) 2011年秋公開予定 共演:松山ケンイチ、瑛太、貫地谷しほり、笹野高史、西岡徳馬、伊武雅刀 他 |

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こんばんは♪
良さそうですね!!!
「武士・・・」も、↓の「信さん・・・」も観る予定はありませんでしたが、
ふぁろうさんの記事を読んだら〜〜〜「観たい〜〜〜☆彡☆彡☆彡」
今忙しくて、家を出られないんです(;ω;)
近所に劇場が無い方もストレスだと思いますケド、沢山あるのに行けないのもストレス倍増になりますね( ̄〜 ̄;)
2010/12/21(火) 午前 0:32 [ ナビィ55! ]
くるみさん♪、芸は身を助けるといいますが、このお家芸は、自分だけでなく、
家族も助けてくれましたね。節約に取り組むヒントが、たくさん描かれてましたね♪。
2010/12/21(火) 午前 0:38
kuuさん♪、下級とは言え、体裁を重んじる武士が、この決断ですからね。
だからこそ、いち家族の話でも、映画までになっちゃうんですね♪。
2010/12/21(火) 午前 0:40
ナビィ55!さん♪、観たいと思っていただければ嬉しいです。
日本映画を応援する立場で書いてますので(笑)。
武士の家計簿は、豪華キャストだし、いろんなことを教えられます♪。
信さんは、小粒ですが、とってもいい映画です。若手の男優陣の中では、
個人的にも注目している池松壮亮が爽やかです♪。
2010/12/21(火) 午前 0:49
お駒さんは ほんに よぉできた嫁さんで〜まぁ うちのと大違い(^_^;)ただ 直之さんが 突如 あそこまで息子に厳しくというあたりは やややや でありましたが(^_^;)
あと10日、あと何本映画を観れるかなぁ〜バタバタ(^_^;)
2010/12/21(火) 午前 8:51
明るくて、献身的〜でも献身的、お駒さんは素晴らしい妻でした。
仲間さんは、キレのいい発音が魅力だと思うのですが
それが、武家の妻にピッタリだと思います。
2010/12/21(火) 午後 4:14 [ ほし★ママ ]
たんたん先生♪、お駒さんのような奥さんがいれば、それは幸せですよね。
そう言えば、あの直之の急な変わりようには、ちょっとびっくりでしたが、
立派な息子に育ったので、結果的には良かったのでしょうか。
ほんと今年も早いもので、あと10日ですね♪。
2010/12/21(火) 午後 11:30
ほし★ママさん♪、仲間ゆっきーは時代劇もいいですね。
もちろんトリックやごくせんも好きですけど(笑)。
演技のセンスがよくなってきたと思います♪。
2010/12/21(火) 午後 11:43
借金返済していくまでの、過程をもう少し描いてるかと思ったら、
気がついたら、借金返済してましたね。後半は親子関係が主軸でしたが、下級武士を主役にした作品は多いですが、経理担当をメインにしたので、新鮮さがありましたね。
2010/12/23(木) 午前 7:05 [ ティルク ]
僕は「映画ばか」と、ふぁろうさんから呼ばれてますが、映画では家計を圧迫するばかりで、ちっとも借金返済出来ませんね。むしろ映画やめれば、年間20万円は浮くという話です。という訳で来年はBS、WOWOWだけで映画観ようと思います。
なので東京はもう行けませんから、来年はふぁろうさんが三回静岡に来て下さいね。
何せ家のローンが70歳までありますから…(←この話、もういい?)。
2010/12/23(木) 午後 11:11
ティルクさん♪、前半の借金返済のところはユーモアたっぷりでしたが、
終わってみれば、それは父と息子の戦いの序章に過ぎなかった感じですね。
確かにめったにないパターンの時代劇でした♪。
2010/12/24(金) 午前 0:02
のびた先生♪、そうですか、BSとWOWOWだけですか。
冗談はクリスマスと正月だけにしてください。
のびた先生が映画館で観なくなったら、先生と呼べなくなりますから(笑)。
来年は静岡には来てほしいと?ならば、なんかイベントを用意してください♪。
2010/12/24(金) 午前 0:19
直之は 「生きるすべ」をそろばんと倹約とし、立派に生きましたが、 現代人は もっと楽しいことがあるので、
この生活は厳しいですね(笑)
映画なんて とっても安くって楽しめる 素晴らしい娯楽です。
ミュージカルに行くと 1回でかなり掛かるので
いつも 「映画って安いな」って思います。
いろんな人生を見たり、疑似体験して、
もっと心豊かになって、楽しくみなさんとおしゃべりしたいです♪
だから のびたが もっと映画を見れるように
ふぁろうさんが 来静してあげてくださいね(笑)
2010/12/25(土) 午後 8:47 [ 花子 ]
花子さん♪、なるほど相変わらず現実的でございますね。
まったく今の世の中は楽しいことばかりで、時間が足りません(笑)。
映画が安いというより、ミュージカルが高いのです、たぶん。
てか、のびた先生を、のびた!と呼び捨てにするのは、
花子さんをおいて、他にいません(笑)。
もちろん行きますよ、今年も、静岡に♪。
2010/12/25(土) 午後 11:41
戻り花子です
あらあら、敬称が入っていませんね、「のびた」と呼び捨て状態だ(笑) これは失礼しました!とのびた先生にこの場を借りて 訂正してお詫びしましょう。
あれ?静岡にお見えになる予定があったんですか?!
それは、それは。
のびたさんの車で 浜名湖とか 遠州地方でも案内してもらえば、
静岡市内よりは楽しめるはずですよ。
2010/12/25(土) 午後 11:50 [ 花子 ]
花子さ〜ん♪、やっぱ抜けてたんですね。
呼び捨てするつもりはなかったのに、呼び捨ててしまったと。
わかりました。のびた先生によく言っておきます(笑)。
そいえば、前回、清水に行った時にも、のびた先生の車で、
いろいろと案内していただきました。
では、今年ものびた先生にお願いしてみますかな♪。
2010/12/26(日) 午前 0:16
いつもながら、スタートが遅くなってすみません。。
でも、ギリギリ劇場で観ました。
実に良い映画でした! 大感動!!
実家母にも見せてあげたい!
「チャンバラシーンガないのに、今の時代に、この映画を作ったのか?」が、凄く伝わりました。
同じ混沌とした時代の中で、日本人の真髄とか、自分が得意として、日々それをコツコツ精進することが大事なのだと、教えてくれていたように感じます。
チャンバラが出てこないから、尚更なのかも。
「おばばさま」の草笛さま、とても素敵でした。
「自宅・公文」のようでした(笑)
他にもいろいろ語ったんですが、「500字以内」と制限があったので、はしょりました。
うーん、本当に良かったです!
2011/2/2(水) 午後 8:11 [ どじちゃん ]
どじちゃん♪、劇場公開中に観ることができてよかったですね。
ほんとチャンバラシーンがないにもかかわらず、まさに時代を映す時代劇でしたね。
おばばさまもいろんな意味でストーリーのキーポイントになってましたね。
堺雅人の魅力が発揮されていて、素晴らしい作品でしたね♪。
2011/2/3(木) 午前 1:54
こういう時代劇でしかも実話というのが斬新でしたよね〜。
なかなか興味深かったです。
武士と言えども刀を振るだけではない武士もいたんだなと改めて気づかされました。
TBさせてください!
2011/2/14(月) 午前 7:25
かずさん♪、実際にこの時代の家計簿が残っていたというのが、凄いですね。
武士の生活ぶりや、当時の物価もわかりますもんね。異色の時代劇として、
その名を残すことになりそうです♪。
2011/2/15(火) 午前 0:00