日本映画の女優たち

グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

コラム館(演劇)

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トップ・ガールズ

 
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ぶつかり合う自己主張の先にはあるのは、女としての宿命と、成功のために犠牲にしたもの。
− ベテランから若手まで、日本の演劇界が誇る実力派トップ女優7人の華やかなる競演 −

イギリスの女流作家キャリル・チャーチルが、今から30年以上前のサッチャー政権下の時代に書いた作品。
鉄の女の異名をとったマーガレット・サッチャー。まさに強い女性の代名詞としてその名を轟かせましたが、
日本においても、女性が確実に社会に進出していった時代です。
 
今こそ女性が仕事を持つことは当たり前で、働きながら主婦や子育てができる環境も整ってきました。
しかし、この作品に登場する女性たちは、仕事をとるか家庭をとるかの選択に迫れられたり、
仕事のために家庭を犠牲にしたり、あるいは仕事のために女性であることを隠したりと、
女性として生きていくことの困難に立ち向かっていくのです。
 
そんな強い女性像を、まさにトップ女優たちが見事に表現し、主演の寺島しのぶを除いては、
それぞれが二役(または三役)をこなしている点にも注目です。
 
冒頭、とあるレストランに集まってくる女性たち。マーリーン(寺島しのぶ)の昇進祝いのパーティーです。
華やかなオープニング。しかも、この場面はマーリーンの頭の中の風景なのでしょうか、
それぞれの女性たちが時空を超えた世界からやってくるのです。
 
マーリーンの隣に座っているイザベラ・バード(麻美れい)は、19世紀のイギリス人旅行家。
その落ち着いた佇まいだけで、十分に存在感を見せる女性像です。
 
そこにやってくるのは二条(小泉今日子)。色鮮やかな着物を纏った二条は、
鎌倉時代に生まれた日本人。89代天皇・後深草院の妻でありながら、多くの男性と関係を持ったという、
格好も性格も派手な女性です。キョンキョンの着物姿は久しぶりに見ましたが、なかなか似合っていました。
 
まさに戦場で戦ってきたといういでたちで、西洋の甲冑姿で登場するフリート(渡辺えり)。
フリートは絵画の中の人物。ルネサンス後期のオランダ人画家ブリューゲルが描いた、
「悪女フリート」に描かれた女性。このシーンでは、とにかく他人の分まで、本気で料理を食べています。
実際、この第一幕の第一景では、女優陣が実際に食べたり飲んだりしています。
 
9世紀に、男装してローマ法王の座についたというヨハンナ(神野三鈴)。
知的な雰囲気の女性ですが、公衆の面前で出産してしまったというエピソードを楽しく披露してくれます。
 
忍耐強きグリゼルダ(鈴木杏)は、14世紀のイタリアの詩人ボッカチオの「デカメロン」に登場する女性。
その名の通り周囲の女性があきれるほど我慢強い性格で、夫が他の女性を愛するなど、
自分を裏切るような行動をとっても、自分自身が信じた夫には従順という妻の姿を見せます。
現代では考えられない女性像と言えるでしょうか。
 
それぞれが言いたい言葉を自分勝手に語るという、何度もセリフが重なる賑やかなガールズトークは、
まさにセリフの間(ま)も、あるようで無いようで、演じる方もたいへんだと思います。
そんな陽気なオープニングですが、ストーリーは終盤に進むにつれ、少しずつシリアスになります。
 
マーリーンが重役を務めるの人材派遣会社では、仕事を的確にこなすウィン(小泉)と、
若くても自立心あるネル(鈴木)が、デキるOLとして活躍しています。
転職相談に来るルイーズ(神野)は、まさに仕事に生きる女性。しゃべりすぎるほどのキャラですが、
厳しい社会を生き抜いていくためには、黙っておくことも大事だと、物語は訴えてきます。
ショーナ(池谷のぶえ)は、自分の素性を隠して就職を目指す女性。なんでもできると言いながら、
実は何もできない。女性が社会で力を発揮するためには、時には嘘も必要ということでしょうか。
 
さらに、マーリーンの姉のジョイス(麻美)の家に舞台が移るのですが、家の裏庭では、
16歳の娘アンジー(渡辺が16歳の少女を熱演!)が友だちのキット(池谷)と遊んでいます。
ところが、なぜかあまり楽しくなさそう。
 
そのアンジーが、叔母のマーリーンの会社へ一人で訪れるところから物語は佳境へと突入。
意外な人物関係が明らかになるとともに、クライマックスでは、二人の女性の叫び声が響き渡り、、、。

1960年代のイギリスを舞台に書かれた作品ですが、
現代の女性の強さに通じるような女の生きざまがあり、働く女性のたいへんさも描かれています。
登場人物が女性だけという舞台にふさわしく、すべての女優たちが大きな輝きを放っていました。

なお、本公演ブログラム(1,000円)の売上金は、すべて東日本大震災の義援金として寄付されるとのことです。
 
 
<映画の次回作情報>
 
鈴木杏
:まほろ駅前多田便利軒(大森立嗣監督)
4月23日公開  共演:瑛太、松田龍平、片岡礼子、本上まなみ、大森南朋、高良健吾、岸部一徳 他
 
:軽蔑(廣木隆一監督)
6月4日公開   共演:高良健吾、大森南朋、忍成修吾、村上淳、根岸季衣、田口トモロヲ、小林薫 他

閉じる コメント(3)

登場人物がいろいろなキャラで、すごく面白そうです。
時空を超えてとか、絵画の中からとか!
今は女性も仕事をするのが当たり前だけど、昔の女性たちは苦労してたのですよね。
生キョンキョン。いいですね〜。舞台も一度は観てみたいです!!
プログラムの義援金もいいですね〜。ポチ!

2011/4/12(火) 午前 7:44 iruka

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irukaさん♪、時空を超えた女性たちの集結という原作のアイデアもいいですね。
生キョンキョンは3回目でしたが、今回初めて見た神野三鈴もうまいと思いました。
あと、鈴木杏は初めて生で見ましたが、舞台では実績のある女優ですね♪。

2011/4/12(火) 午後 10:19 ffa**77

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鍵コメさん♪、そのネーミング、いいですね。
またそのイベントのアイデアも、ぜひ前向きに考えましょう♪。

2011/4/12(火) 午後 10:21 ffa**77


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