日本映画の女優たち

グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

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天地明察

 
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江戸の世、天体を相手に日本を渡り歩き、自らの信念に命を賭けた男が見た太陽と月、その光と影。
− 星や算術に心を奪われた夫をそっと支える妻の優しさ、宮あおいが持ち前の笑顔で好演 −
 
神社に奉納された絵馬に書かれた和算の設問に、夢中で取り組んでいる安井算哲(岡田准一)。
かなり難しい設問のようですが、地べたに算木(さんぎ)という計算道具を広げる算哲の表情からは、
その難問を解くことが面白くて仕方がないという様子が伝わってきます。
 
幾何学的な図形と漢字ばかりの文章で設問が書かれたちょっと大きめの絵馬には、
その設問に対する解答が書けるような空白もあります。また、算哲が使っている算木は、
算盤と組み合わせて使い、大きな板の上に小さな棒を並べて動かすことで計算ができる道具のようです。
もちろん初めて見ましたが、現代ならパソコンや電卓などを使えば一瞬で解けるような問題も、
これではけっこう時間がかかりそうで、答を導き出すことより、解く過程を楽しむような感覚でしょうか。
 
そんなある日の神社、落ち葉の上に風呂敷を広げていた算哲は、えん(宮あおい)から声をかけられます。
「あのー、はばかりながら、掃き清めなければなりませんので」と。境内の掃き掃除をしていたえんも、
そんな算哲の熱心さにはすぐに気付いたようです。それが算哲とえんの出会いでしたが、
えんを一目見ただけで、算哲にとって彼女は気になる存在になったようです。
さすがに宮あおいの笑顔は、本作でもその威力を十分に発揮しています。
 
時間を忘れるほどに設問にのめりこみすぎて約束の時間を忘れ、その直後、あわてて城に向かった算哲が、
落とし物に気付いて神社に戻ってみると、少し前に見ていた設問すべてに、そのほんのわずかな時間に、
解答が書かれてしまっています。解答者の名前は関孝和。その見事な解答を目にした算哲は、
「関孝和様。いったいどういうお方なのだ」と、感心と尊敬の言葉を吐くのですが、実はその直前、
お互いに見えないところで、算哲は関孝和(市川猿之助)とすれ違うという演出が施されていました。
 
さて、お城に着いた算哲は、本因坊道策(横山裕)と、囲碁の勝負に挑むわけですが、
実は算哲は碁打ちの家系に生まれ、本来はお城で囲碁を打って見せるのが仕事だったようです。
いわゆるプロの棋士ですが、当時、お城で披露する囲碁の勝負は真剣勝負ではなく、
すでに勝負のついた棋譜に則って、盤面に碁石を並べていくだけというもの。
まさに見せるためだけの囲碁で、肝心の棋士二人にとっては、仕事とはいえ、
つまらなかったに違いありません。
 
ところがこの日は、算哲の初手に一斉に注目が集まります。算哲と道策。お互いの目を見て心で会話します。
じれったいほどの時間をかけたスローモーションの演出効果もあり、その初手の奇抜さに衆人が驚く中、
「本日は上様に碁の神髄をお見せいたしましょう」と進言する道策。
そして二人の真剣勝負が始まるのですが、勝負も序盤、「蝕にございます!」との声が聞こえてきます。
太陽が隠れる日蝕は不吉なものとされ、すべての行事は取りやめるという決まりが当時はあったようで、
二人の勝負もお預けとなるのです。
 
その数日後、「算哲、北極星を見てまいれ!」と、会津藩主の保科正之(松本幸四郎)から命じられた算哲。
土地の位置を測る北極出地の旅に出た算哲は、それまで使われていた暦の誤りに気付くことになるのです。
 
この序盤で、数学、囲碁、天文学、暦学、ライバル、仲間、そして妻となる女性。これら算哲を取り巻く要素が、
すべて登場するというシナリオで、算哲の人間性にも焦点を当てながらストーリーは展開します。
 
北極出地の旅から戻った算哲は、改暦の大事業を担うことになりますが、当時は暦を司るのは朝廷であり、
その厳しい圧力もあって、とても一人では改暦の事業は完遂できません。
算哲のよき理解者であった水戸光圀(中井貴一)や、多くの仲間たち、そして妻の支えを受けて、
算哲が自らの生涯をかけた、日本初の暦への熱き挑戦が、最後まで描かれていくのです。
 
えんが、算哲を称して「囲碁侍(いごさむらい)」と呼ぶシーンがありますが、侍にとって命より大切なのは刀。
その刀が、クライマックスで重要な役割を果たす演出も象徴的で、「旦那様、天地明察でございます!」と、
駆け寄って来るえんの、涙をにじませた笑顔も印象的な感動作です。
 

<映画の次回作情報>
 
宮あおい
北のカナリアたち(阪本順治監督)
11月3日公開    共演:吉永小百合、柴田恭平、仲村トオル、満島ひかり、小池栄子、松田龍平 他
 
きいろいゾウ(廣木隆一監督)
2013年2月2日公開 共演:向井理、濱田龍臣、浅見姫香、本田望結、柄本明、松原智恵子、緒川たまき 他
 
舟を編む(石井裕也監督)
2013年4月13日公開 共演:松田龍平、オダギリジョー、黒木華、渡辺美佐子、池脇千鶴、鶴見辰吾 他
 
ペタル ダンス(石川寛監督)
2013年春公開予定  共演:忽那汐里、安藤サクラ、吹石一恵 他
 
 
 

閉じる コメント(24)

なぜかまたトラバできません〜スミマセン。。

2012/9/25(火) 午前 0:13 nami

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のびた先生♪、そうですね、誤差に気付くことは凄いことですね。
ある意味では天才です。朝廷という敵はいたものの、算哲を取り巻く人たちも、
みんな熱い人たちでしたね。宮あおいは、もったいなくらいの少ない出番でしたが、
それでも輝きを放ってましたね。次回作全部が楽しみです♪。

2012/9/25(火) 午前 1:02 ffa**77

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ミチルさん♪、このところ宮あおいが映画で演じる妻は、
いつも夫を支える優しさと安心を感じさせてくれる笑顔を見せてくれますね♪。

2012/9/25(火) 午前 1:07 ffa**77

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ふぇいさん♪、ほんと算哲は何事にも熱心でしたよね。
岡田准一は、映画に出ると、いつもさりげなく好演してくれます。
僕も秋には観たい日本映画がたくさんありますが、なかなか観切れません(汗)♪。

2012/9/25(火) 午前 1:13 ffa**77

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なみぺーさん♪、宮あおいの笑顔は、ほんといつ見ても和ませてくれますね。
その笑顔につられて、観ている方も笑顔になれます。
たしかに明察って言葉は、今ではあまり使わないですが、いい言葉ですね♪。

2012/9/25(火) 午前 1:28 ffa**77

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なみぺーさん♪♪、たまにトラバができなくなりますね。こちらこそすみません♪。

2012/9/25(火) 午前 1:33 ffa**77

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あ、TB忘れてました。
遅ればせながら…。

2012/9/25(火) 午前 5:53 出木杉のびた

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のびた先生♪、トラバありがとうございます♪。

2012/9/26(水) 午前 0:56 ffa**77

あおいさんが出てるためか 音楽のせいか 「剣岳」の雰囲気もありました。最後 「私より先に死なないでください」のひとことに ふたりは同じ日にというラスト、もぉ思わず ウルウルでありました(^^♪
今年の秋は ほんと豊作吟醸の日本映画ばかりで またウルウルです。

2012/9/27(木) 午後 0:47 たんたん

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たんたん先生♪、時代劇の宮あおいもいいですね。
同じ日というのは、まさに仲の良い夫婦を象徴しますね♪。

2012/9/28(金) 午前 1:04 ffa**77

こんにちは。
「天地明察」いいタイトルですね。
観る前から、こいつはいい映画にちげえねぇ!と思わせるものがありますね(あ、原作のタイトルか)。
昔の人はすごいなあ、偉いなあ!と観てました。
やっぱりあの二人の上司が良かったのでしょうかねぇ。
真摯な姿が心を打ちますな。
トラックバック?・・・遠い昔に聞いたような・・・って、記事書いてないじゃん!
日記には書きましたが。
頭が下がるような作品ですね。

2012/9/30(日) 午前 10:33 [ てるてる ]

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てるてる先生♪、宮あおいが出ているので、観る前から期待はありましたが、
期待に応えてくれる作品でしたね。天地明察という言葉も、
確かに初めて聞いたような気がしますが、新鮮に感じました♪。

2012/10/2(火) 午前 0:25 ffa**77

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映画、良かったですね。
「旦那様、天地明察でございます!」
スカっとするセリフですね。妻の愛あっての成功でしたね!
TBさせていただきますね。

2012/10/14(日) 午前 5:52 iruka

ようやく、トラックバックちゅうものができるようになりました。
って、随分と長い間やり方間違ってた・・・。
おまけに単独の記事ないし・・・。
ということで送ります。

2012/10/14(日) 午前 8:36 [ てるてる ]

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irukaさん♪、まさに妻の支えがあったからこその、天地明察でございました。
宮あおいの演じる、じっと信じて待っているという妻、好演でしたね♪。

2012/10/14(日) 午前 11:23 ffa**77

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てるてる先生♪♪♪、トラックバックありがとうございます。
間違ってなくても、時々できない時もあると思います♪。

2012/10/14(日) 午後 0:01 ffa**77

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宮崎あおい、ここでもよい演技でしたね(笑)
もう、どんな役でもこなす彼女のことはいつ観てもドキドキしてしまいますよ。
上手くて〜〜〜。

この作品は数学的な部分、未知なるモノへの挑戦と発見の
素晴らしいものがギュっと詰まっていると思いました。

2013/1/4(金) 午前 2:06 エルザの大聖堂への行列に並ぶ人

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エルザさん♪、さすがは天才女優ですよね。最近は妻の役も似合います。
この映画では、岡田准一の演じるキャラも見事でしたね♪。

2013/1/4(金) 午後 11:09 ffa**77

古い記事に失礼します。
役者が板についてきた岡田准一と、妻役をやらせたらピカ一の宮あおい、名コンビでした♪
ただ、序盤で色々なことがあり過ぎて、終盤がちょっと物足りない感じだったかもしれません…

2016/6/4(土) 午後 2:59 やっくん

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やっくんさん♪、岡田准一も今や日本映画界を代表する顔になりましたね。
今後も主演作が続くようでうs。宮あおいは、もう言うまでもなく、
いくつになっても日本映画界で輝く女優になっているはずですね♪。

2016/6/5(日) 午前 2:24 ffa**77

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