日本映画の女優たち

グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

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バンクーバーの朝日

 
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激動の時代、異国の地で見せた日本人のフェアプレー精神と、スモールベースボールの原点。
− 高畑充希、長回しでもブレない集中力、感情の高まりと涙ながらに歌うシーンに注目 −
 
昨年10月、第33回バンクーバー国際映画祭で観客賞を受賞した本作。
1914年にバンクーバーで誕生したバンクーバー朝日という日本人の野球チームが、
さまざまな逆境を乗り越え、体力では及ばない相手に立ち向かう一生懸命さと、
戦争という時代に翻弄されたながらもたくましい生きる姿を熱演した若手演技陣。
また当時のバンクーバーを再現した巨大なセットも見どころの作品となっています。
 
レジー(妻夫木聡)は製材所で働いていますが、同僚のケイ(勝地涼)ともども、
日本人は常にカナダ人から睨まれ、仕事中はもちろんのこと、
休憩時間でさえ落ち着く暇がありません。そんなレジーたちの楽しみは野球。
メンバーには、豆腐屋で働くトム(上地雄輔)やホテルで働くフランク(池松壮亮)がいます。
そしてチームのエースであるロイ(亀梨和也)は、漁業に従事しています。
しかしどの職場でもカナダ人からの風当たりは強く、日本人は安い賃金で働かされています。
 
レジーの妹のエミー(高畑充希)は、カナダ人の家庭で家政婦として働いていて、
その仕事ぶりが気に入られているようです。少し高いお給料を受け取ることもあり、
「ね、(カナダの人も)悪い人ばかりじゃないでしょ」と兄に話していましたが、、、。
 
兄の試合をいつも観に来ていたエミー。そして多くの日本人がチームを応援していました。
しかしバンクーバー朝日は毎年最下位に甘んじるような弱小球団。ところがある日、
レジーに作戦がひらめきます。打席に立つ前、何かを感じたロイがレジーに言います。
「何かやるつもりだろ?」と。「うん、やってみる」と答えるレジー。
そこでレジーが見せたのは三塁線へのバント。そして二塁、さらに三塁への盗塁。
 
現代の野球なら、瞬足のバッターが野手の守備位置を見てセーフティバントを試みるのは、
ごくごく普通の戦術であり、バッターによっては、当然野手もバントを警戒してきます。
しかし当時のバンクーバーでは、一つのバントがチームを変える画期的な戦法となったのです。
 
日本人チームの活躍が目立ち始めると、カナダ人たちは嫌がらせをしてきます。
ビーンボールを投げつけられるレジー。それに腹を立てたロイはベンチを飛び出し、
相手ピッチャーにつっかかってしまうのです。出場停止処分を受ける朝日軍でしたが、
数日後、出場停止に抗議が殺到し、出場停止の処分が解けます。しかも、
日本人よりも白人からの抗議が多かったという言葉に、レジーたちも勇気づけられるのです。
 
映画は、決してカナダ人を一方的な悪者にはしていません。どのシーンにおいても、
カナダ人である前に同じ人間として同じ時代に生きていたという人々の想いが伝わってきます。
激動する世界の片隅で必死に生きる人間たち。それが本作のテーマにもなっているようです。
 
再び集結する朝日軍のメンバー。その場にやって来ていたエミーが、心の丈を打ち明けます。
「頑張ってもどうしようないことも多いけど、くじけちゃダメだし、泣いてちゃダメだし」と。
そしてエミーは目にいっぱいの涙をため、その涙をあふれさせながら歌うのです。
訴えかけるように、かろうじて声を出して歌いあげる高畑充希の見せ場となっています。
 
やがて頭脳的な野球で勝利を重ねた朝日軍が、優勝争いに名乗りを挙げる時、
そのひたむきなプレースタイルは、日本人からも相手チームの観客席からも讃えられるのです。
 
『野球にカナダ人も日本人もない。多くの人がそう思った』。
そんなナレーションと共に、新たな時代の幕開けを感じていたレジーたち日系移民。
ところが一転、1941年12月7日の真珠湾攻撃を機に太平洋戦争が勃発。
日本人は「敵性外国人」とみなされ、強制的に収容所に送り込まれてしまうのですが、、、。
 
『僕たちが自由を取り戻したのは、日本が戦争に負けた4年後』というナレーションと、
「あれから61年後の2003年に、バンクーバー朝日がカナダ野球殿堂入り」というメッセージ。
 
時代の闇に埋もれかけていた戦前のバンクーバーにおける真実を取り上げた本作は、
日本人の知恵とフェアプレーの精神が、爽やかな感動を呼ぶ作品に仕上がっています。
 
 
<映画の次回作情報>
 
宮あおい
世界から猫が消えたなら(永井聡監督)
 2016年公開予定   共演:佐藤健、濱田岳、奥田瑛二、原田美枝子 他

貫地谷しほり
悼む人(堤幸彦監督)
 2015年2月14日公開 共演:高良健吾、石田ゆり子、井浦新、椎名桔平、大竹しのぶ 他
 
 
 

閉じる コメント(8)

昨年、最後に観ました。
ちょっと辛口記事になりましたが、観るべき映画と思います。
カナダの日本人移民のことはざっとしか知らなかったので勉強になりました。

TBさせてくださいませ<m(__)m>

2015/1/17(土) 午後 9:00 ふぇい

予告のイメージと違って…暗い映画でした。
でも私にとっては歴史にも興味を持てたし、知ることができてよかったです。
キャストも申し分なかったですしね。
バンクーバー朝日の野球、観ていてワクワクしました。トラバしていきます。

2015/1/18(日) 午前 1:23 nami

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ふぇいさん♪、歴史を教えてくれる材料としても、映画は重要な役割を果たしてくれますね。
観る前の期待が大きいと、僕も辛口になることもあります♪。

2015/1/18(日) 午前 1:46 ffa**77

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なみぺーさん♪、2時間の映画を約2分にまとめてしまう予告編だけでは、
なかなか内容が伝わりにくいですが、もっと明るい作品を期待されてたんですね。
個人的には、日本人的な野球の面白さも描かれていて満足でした♪。

2015/1/18(日) 午前 1:49 ffa**77

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いい話でしたが、それ以上の盛り上がりもなく・・・
豪華なキャストももったいないぐらいでしたが、
高畑充希の存在と、そしてあの歌が光りましたね。

2015/1/25(日) 午前 10:49 mini_dragon

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ミニドラゴンさん♪、そうですね。豪華キャストの割には落ち着いた作品でしたね。
妻夫木聡なので、もっと盛り上がるかと思ったのですが、ちょっと惜しかったです♪。

2015/1/26(月) 午前 0:04 ffa**77

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実際のエピソードとはだいぶ違った感じになっているようでしたね。
いろいろ酷評も多いですが、こういうチームがあったということは知らなかったので知るきっかけになったことは素直に見てよかったです。
TBお願いします!

2015/4/21(火) 午前 8:07 かず

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かずさん♪、期待していたほどの仕上がりではなかったのですが、
真実を伝える作品としても価値がありますね♪。

2015/4/21(火) 午後 11:46 ffa**77

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