日本映画の女優たち

グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

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爆心 長崎の空

 
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原爆が、長崎に生きる人たちに落した影。その消えない心の傷と、戦後世代の生きざまと。
− 北乃きい、大切な人を亡くして消えない後悔の涙と、憂いの眼差しにも輝く透明感 −
 
戦争の記憶を風化させないためにも、唯一の被爆国として反戦のメッセージを訴える意味でも、
こういった類の作品を作り続けていくことは、ある意味では日本映画界の使命かもしれません。
本作は、太平洋戦争において原爆投下を受けた長崎を舞台にして、被爆を経験した世代、
そして被爆2世、3世と呼ばれる人たちが登場人物となります。ただ時代は現代なので、
戦時中を描いた戦争映画とは異なり、そのシナリオには常に難しさがついて回るようです。
 
突然に母親を亡くしてしまう女子大生の清水(北乃きい)と、幼い娘を亡くした砂織(稲森いずみ)。
二つの家族を平行して描いていくシナリオで、大切な人を失って人生に落胆した二人が偶然に出会い、
何かに吸い寄せられるように再会し、お互いに生きる希望を見つけるストーリーとなります。

そこに清水の幼なじみの勇一(柳楽優弥)が絡んでくるのですが、柳楽優弥という独特のキャラゆえ、
良い意味でも悪い意味でも、肝心の終盤になって彼の存在感が目立ち過ぎた感があります。
そのためか、若手からベテランまで演技達者が揃って熱演を見せてくれているものの、
シナリオとしては盛り上がりに欠けたという印象が否めない点が、なんとも惜しいところです。
 
自転車で大学に通う清水が、携帯電話を忘れて家に取りに帰ってくるところから幕を開けます。
この日は、ちょっとしたことで母親(渡辺美奈代)と口げんかをしてしまうのですが、その日、
母親が心臓発作で急死してしまうのです。彼氏の光太(北条隆博)とデート中だったため、
母親からの最後の電話に出られず、「あん時、電話に出とったら、お母さん、助かったかもしれん」と、
しばらく経っても後悔が消えない清水でしたが、、、。
 
砂織は、その日、ベランダで宝貝の貝殻を拾います。それは1年前、娘の沙耶香が亡くなる直前に、
夫の博好(杉本哲太)と3人で行った浜辺で沙耶香が拾った思い出の貝殻でした。ところがその夜、
「今日、ベランダで見つけた」と博好に宝貝を差し出しても、見えるのは砂織だけだったのです。
「仕事ば始めて、疲れとるんやなかか?」と心配そうな博好と、悲しそうな表情の砂織でしたが、、、。
 
母の死を忘れようと陸上部の練習に汗を流す清水は、数日後、母親の得意料理だったカレーを作ります。
それを父親(佐野史郎)は美味しいと言いながら食べてくれるのですが、あの日、
電話に出られなかった罪悪感に何度も苛まれる清水に、父親が優しく声をかけてくれます。
「お母さんが、清水を愛しとったことだけ忘れんかったらよか」と。
 
その頃、砂織には新しい命が芽生えます。急性肺炎で紗耶香を失っていた砂織でしたが、
「あん子(紗耶香)は原爆のせいで死んだとよ」と、自分が原爆2世であることを気にして、
「もう子供はよか」と砂織は産むことを躊躇します。それでも博好は産んでほしいと願っていました。
 
いろんなところで宝貝を目にする砂織。ある日、浦上天主堂近くの道路で、落ちている宝貝を見つけ、
拾おうとした瞬間、危うく車に轢かれそうになります。そこを偶然に通りかかった清水に助けられます。
清水の悲しそうな瞳に何かを感じとり、「あなたも大切な人をなくしたとね?」と問う砂織に、
「母ば亡くしたとです」と答える清水。二人の感情が交錯する瞬間です。
 
その後、砂織の父親(石橋蓮司)や母親(宮下順子)、さらに妹の美穂子(池脇千鶴)が物語に加わり、
原爆投下の日の、砂織の父親や母親の思い出も盛り込みながら、クライマックスへと突入します。
そして清水と砂織が、因縁めいた場所で再度巡り合うことになり、お互いが再生の道を見つけるのです。
 
母から娘へと受け継がれていく命を通して、原爆などで一瞬にして消えてしまう命とは対称的に、
確実につながっていく命の尊さを教えてくれる作品と言えます。
 

<映画の次回作情報>
 
北乃きい
上京ものがたり(森岡利行監督)
8月24日公開  共演:池松壮亮、谷花音、松尾諭、木村文乃、黒沢あすか、岸部一徳、瀬戸朝香 他
 

池脇千鶴
凶悪(白石和彌監督)
9月21日公開  共演:山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー、白川和子、吉村実子、小林且弥 他
 
潔く柔く(新城毅彦監督)
10月26日公開  共演:長澤まさみ、岡田将生、波瑠、中村蒼、古川雄輝、平田薫、MEGUMI、高良健吾 他
 
神様のカルテ2(深川栄洋監督)
2014年公開予定 共演:櫻井翔、宮あおい、藤原竜也、柄本明、原田泰造、要潤、吉瀬美智子 他
 
そこのみにて光輝く(呉美保監督)
2014年公開予定 共演:綾野剛、菅田将暉 他
 

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