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問いかけてくるのは、生態系の頂点に立つ人間の責任か、命へのこだわりか、母性本能か。
− 冷酷な視線と冷静な思考で周囲を操る知的パラサイト、深津絵里の顔面にも注目 − 「人間の数が半分になったら、燃やされる森の数も半分で済むのだろうか」
「人間の数が100分の1になったら、垂れ流される毒も100分の1になるのだろうか」 そんなナレーションから始まるストーリー。 深海から浮上してくる奇妙な生物。耳の穴から人体に侵入し、
人間の脳を破壊して人体に寄生し、人間を捕食して生きる寄生獣(パラサイト)。 人間にとってみれば、恐るべき無数の敵の出現に、恐怖感を煽るオープニングです。 しかも寄生獣は、人間の頭の中から不気味な正体を現し、一瞬で人間を食い尽くすのです。 その瞬間の映像は、グロテスクさを抑えつつスピードを感じさせるという工夫が見られます。 高校生の新一(染谷将太)の前に姿を現した寄生獣は、新一の脳に入り込むことができず、
鼻の穴から入り込もうとしたところで眠っていた新一は目覚め、慌てて追い払うものの、 新一の右腕の中に強引に入り込んできます。そして新一と共生することになり、 その寄生獣はミギー(阿部サダヲ)と名付けられるのです。 ある日、新一の高校に新任教師の田宮良子(深津絵里)が赴任してきます。
良子が寄生獣だと新一に知らせるミギー。すでに寄生獣の怖さを知っていた新一でしたが、 「全校生徒が人質と思いなさい!」と、良子から恐ろしい言葉を聞かされるのです。 その後、新一の母親(余貴美子)が、不運にも寄生獣に襲われてしまったり、
良子の妊娠を知って訪ねてきた両親を、良子が食べてしまうエピソードが盛り込まれる中、 新一の高校に転校生の秀雄(東出昌大)がやって来ることで、事態が急変します。 美術部で暴れる秀雄。新一のクラスメイトの里美(橋本愛)も危うく襲われそうになりますが、
間一髪で新一が里美を救い出すというスリルあるシーンにも緊張感が漂います。 終盤、「人間の子を産み育てるつもりなのか?」と、ある男にたしなめられても、
「これもまた実験だ」と答える良子。果たして良子の考えとは、、、。 エンディングで再び聞こえてくる良子の声。
「人間の数が半分になったら、燃やされる森の数も半分で済むのだろうか」 「人間の数が100分の1になったら、垂れ流される毒も100分の1になるのだろうか」 「地球上の誰かがふと思った。」 生態系が破壊される原因が、森林伐採や環境汚染と言われる中、
当たり前のように森林を伐採し、環境を汚染し続けるわれわれ人間たちに対し、 少なからず警鐘を聞かせるメッセージに余韻が残るラスト。 里美の入院している病院の窓に、外からカメラを向けられている新一。
果たして新一を見ている人物の正体とは、、、。 明確なテーマが貫かれたストーリーは、CGやVFXを駆使したエンタテインメントとしても、
十分に見応えるのある仕上がり。来年4月公開の完結編も大いに期待できそうです。 <映画の次回作情報>
深津絵里
:寄生獣 完結編(山崎貴監督) 2015年4月25日公開 共演:染谷将太、阿部サダヲ、橋本愛、國村隼、浅野忠信 他 :岸辺の旅(黒沢清監督)
2015年公開予定 共演:浅野忠信 他 余貴美子
:繕い裁つ人(三島有紀子監督) 2015年1月31日公開 共演:中谷美紀 、三浦貴大、片桐はいり、黒木華、杉咲花 他 :映画 深夜食堂(松岡錠司監督)
2015年1月31日公開 共演:小林薫、綾田俊樹、不破万作、松重豊、安藤玉恵、田中裕子 他 :寄生獣 完結編(山崎貴監督)
2015年4月25日公開 共演:染谷将太、深津絵里、阿部サダヲ、橋本愛、浅野忠信 他 橋本愛
:ワンダフルワールドエンド(松居大悟監督) 2015年1月17日公開 共演:蒼波純、稲葉友、利重剛、町田マリー、大森靖子 他 :リトル・フォレスト 冬・春(森淳一監督)
2015年2月14日公開 共演:三浦貴大、松岡茉優、温水洋一、桐島かれん 他 :寄生獣 完結編(山崎貴監督)
2015年4月25日公開 共演:染谷将太、深津絵里、阿部サダヲ、國村隼、浅野忠信 他 |

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