日本映画の女優たち

グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

コラム館(演劇)

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ひと星のエチュード

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昨年、ひとり芝居「ディスタンス・ブルー」で舞台初主演を経験した未唯mieが、
今回は女優5人を共演者に迎え、さらにパワーアップした舞台を見せてくれました。

オオタスセリによる台本、鈴木則行の演出によるストーリーは、宇宙人M4087(未唯mie)が
地球にやってきて、いろんな国でいろんな人物になって、300年間だったかな(忘れましたが)、
地球人と共に生活していき、やがて宇宙へと帰る日がやってくるというもの。
伊丹雅博が奏でるギターのやさしい音色が聞こえてくると、ほどなくして幕が開きます。
ギターだけでなく、その他のいろんな弦楽器が演奏され、BGMや、セットチェンジの時の音楽や、
未唯mieが歌を披露する時の伴奏など、シーンに合った弦楽器の演奏を聴かせてくれます。

序盤では、過去を回想で語るシーンがあり、かつて、日本で根本美鶴代という名のアイドルを
やっていたという思い出話が出てくるのですが、「UFO」という曲を歌わされた時は、
自分が宇宙人であることが周囲にバレたと思ったという笑い話につながっていて、
また「UFO」のメロディにのって、懐かしい振付を見せてくれるサービスも用意されていました。
その後、M4087は、普通の主婦になったり、ウケないコメディアンになったり、
真面目な研究所員になったり、敏腕OLになったりして、いろんなシーンで大活躍します。

未唯mieと共演者とのやりとりにも稽古の成果が見受けられ、安心して見ていられる舞台です。
共演者同士の会話にも、時にコント風あり、また漫才風もあったりして、みんな芸達者揃いです。
安達忍、岡のりこ、渡辺真砂子のベテラン陣に加え、津乃村真子、なしお成という若手2人が加わり、
共演者のバラエティも豊かです。この5人は、そのシチュエーションによって、
さまざまな役柄をこなすのですが、中でも、立ち話が大好きという主婦を演じる安達忍と岡のりこの、
ほぼ一方通行での会話、4回も結婚した女性を演じたウエディングドレス姿の渡辺真砂子、
芸人を目指す津乃村真子となしお成が見せる漫才など、共演者にも笑いの見せ場が用意されています。

そして、どの場面でも未唯mieのコメディエンヌぶりが冴えていました。しかも笑いだけではなく、
そこにはメッセージも込められています。宇宙人は寿命は気にしないのですが、
地球に生を得た人間は、誰だっていつかは死を迎えるというテーマ。何気ない会話から、
生きている時間の大切さを教えてくれたりします。もちろん歌もあります。未唯mieのソロもあれば、
6人全員で奏でるハーモニーもあり、かなり盛りだくさんでした。

東京・恵比寿のエコー劇場は、130席というこじんまりした劇場で、ストーリーの中で、
未唯mieが客席に向かって問いかけるシーンもあります。もちろん手を上げた観客に向かって、
未唯mieが語りかけたりもします。カーテンコールでも、舞台上に6人が並ぶと、
お互いに仲の良い会話を見せてくれたり、各々が次の仕事(舞台とかテレビとか)を
紹介したりするという、とってもアットホームな雰囲気を楽しむことができる舞台でした。

ネジと紙幣

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わざとらしい会話が、しっくりこない関係が、予想外の結末を生み出す。

ペンギンプルペイルパイルズ主宰の倉持裕が、近松門左衛門の人形浄瑠璃「女殺油地獄」を原案に、
舞台を江戸時代から現代に、油屋から町工場に置き換えて、新たなストーリーを作り上げました。
幼馴染みの男女二人を中心に、彼らを取り巻く家族たちの、どうにもぎこちない人間関係を、
テンションの高い会話の連続で描き、常に緊張感が漂う舞台に仕上がっています。

まずは花火大会の夜。不規則なスピードで聞こえてくる打ち上げ花火の音。夜空に花火が開くと、
辺りを色とりどりに照らし出します。しかし、この冒頭から、夏の風物詩を楽しむ雰囲気はなく、
不穏な雰囲気が漂います。花火会場で主人と待ち合わせしている照内桃子(ともさかりえ)。
そこにやってくる兼坂部品というネジなどを作る町工場の次男・行人(森山未來)と二人の友人。
行人が想いを寄せるキャバ嬢・久留美(江口のりこ)が、地上げ屋・赤地(長谷川朝晴)と、
この花火大会にやってくると知り、待ち伏せて赤地を襲撃しようと計画していました。
友人が東急ハンズのビニール袋を持っていて、そこから竹刀を取り出すことで、
ハンズには竹刀も売っているのか、というちょっとした笑い誘う会話もありますが、
やがて状況は笑いごとではなくなります。

なんとか喧嘩がひと段落すると、行人の家族(町工場)の日常風景が描かれます。
工場には、栗尾(野間口徹)という気の弱い従業員もいますが、仕事はちゃんとやっています。
それに引き換え、家業の工場を手伝いもせず、遊んでばかりいる行人に対し、母親(根岸季衣)、
母が再婚した義父(田口浩正)、義父の連れ子・和佳(満島ひかり)らの風当たりは冷たく、
それが親子喧嘩に発展し、行人は勘当扱いとなってしまうのです。
そんな行人に持ちかけられる地上げ屋からの儲け話。実は行人の部品工場は、地上げ屋から
立ち退き要求を受けていました。一方、桃子が嫁いできているテルウチという町工場は、
兼坂部品とは向かい合わせの場所。こちらのテルウチも経営状態は良くないようです。

やがて、行人に対する親の愛情が見られる展開となり、なんとそれが殺人事件への引き金に
なってしまうという皮肉な結末。そして、なんといっても、森山未來VS.ともさかりえの、
大乱闘のシーンがいちばんの見せ場です。町工場の中を逃げ回り、壁にぶつかるわ、
上から落ちてくる物が頭に当たるわ、思いっきり殴られるわ、投げ倒されるわと、
ともさかりえの体を張った熱演が光ります。この東京公演だけでも、ともさかりえは、
体中が痣だらけになったとのことです。この後、地方公演も控えています。
さらに、彼女に迫る森山未來の鬼気迫る表情も見もので、まさに衝撃的な結末となります。

友人同士の関係も、幼なじみの関係も、さらには家族の関係も、どうも打ち解けた様子がなく、
誰かが誰かに気を遣っている。会話もなかなか噛み合わない、落ち着ける場所もない。
そんな関係に存在するのは、見せかけの家族の団らん、見せかけの友情ということなのでしょうか。

幼馴染みで仲が良かったはずの二人が、こんな強烈な場面を迎えることになるとは、、、。
人間というものは、それほどまでに置かれた環境に呑みこまれ、その時の状況に左右され、
追い込まれてしまうものなのでしょうか、、、。こんな悲劇を見せられながら、
不安の時代に負けてはいけない。そんなことを考えさせられる舞台でもありました。

(お花の写真の中央に写っているのは、小林聡美から届いているものです。)


<映画の次回作情報>

江口のりこ
:なくもんか(水田伸生監督)
11月14日公開   共演:阿部サダヲ、瑛太、竹内結子、塚本高史、鈴木砂羽、いしだあゆみ 他

:信さん(平山秀幸監督)
2010年公開予定  共演:小雪、石田卓也、池松壮亮、大竹しのぶ、光石研、岸部一徳 他


満島ひかり
:クヒオ大佐(吉田大八監督)
10月10日公開   共演:堺雅人、松雪泰子、中村優子、新井浩文、安藤サクラ、内野聖陽 他

:食堂かたつむり(富永まい監督)
2010年2月公開予定  共演:柴咲コウ、余貴美子、三浦友和、ブラザートム 他

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19世紀のロシアに生きた若き思想家たちが思い描いたユートピアとは、、、。

豪華キャストが集結ということで、春から楽しみにしていた蜷川幸雄の舞台。その初日に鑑賞しました。
第一部から第三部までの一挙上演は、途中休憩をはさんで約10時間15分という長丁場。
実質8時間15分という舞台でした。演じる方は相当な集中力が必要になると思いますが、
これは観る方も覚悟が要ります。それでも、これだけの女優陣を一度に見られるチャンスは、
なかなかありませんので、しっかり最後までオペラグラスで表情を追いかけました。

会場となるシアターコクーンは、この作品のための特設ステージとなり、客席の中央に、
右から左へと貫く形で長方形のセンターステージがセッティングされました。正面から観る側と、
裏(相撲で言うなら向こう正面)から観る側で座席が設置されています。そのため、
両サイドから見えやすい立ち位置で演じるシーンが目立ちました。たとえば、ステージの端に、
中央に向かって立って演じれば、どちらからも、演者を斜め前から見ることができるという具合です。

とにかく登場人物が多く、場所もロシアからフランス、イギリス、スイスなど各国を転々とし、
何度も場面転換があるのですが、正面側と向こう正面側に、それぞれ薄いスクリーンの幕が用意され、
それが同時に閉められて、ステージ上で椅子やテーブル、食器類、また立ち木や絨毯等の小道具が、
十数秒の間に手際よくセットされていきます。

薄く白い幕なので、その場面転換時のステージ上の作業も見えますが、これも敢えて見せる演出です。
時折、その白い幕に、次に登場する場面にかかわる絵や写真が映し出されたり、また、場面転換毎に、
舞台となっている時代(西暦)と場所(国など)が両サイド後方に設置された電光掲示板に表示され、
場面の状況を把握することができます。さらに登場人物がロシア人のため、日本語の台本の中にも、
たまにキャストがドイツ語や英語でしゃべるセリフがあり、その日本語訳も、その都度、
電光掲示板に表示されるという親切さです。

さて、物語ですが、19世紀のロシアに生きた思想家アレクサンドル・ゲルツェン(阿部寛)、
革命家ミハイル・バクーニン(勝村政信)を中心に、共に時代の変革に挑んだ人たちの生きざま、
彼らの家族関係や、そこに生まれた恋愛、友情などを盛り込み、50数年間の彼らの人生を描いた、
論争シーン満載のセリフ劇となっています。

ストーリーは長すぎるので詳述しませんが(詳しくは公式HPご参照)、
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/09_coast/index.html

見どころとしては、
第一部が、ミハエル・バクーニンが士官学校やめて帰ってくるところから始まるのですが、
バクーニン家の四姉妹です。長女リュボーフィ(紺野まひる)、次女ヴァレンカ(京野ことみ)、
三女タチヤーナ(美波)、そして四女のアレクサンドラ(高橋真唯)。彼女たちの華やかさ。
特に姉妹関係にはぴったりの、どことなく似たところがある顔立ちです。
また、バクーニンと恋愛関係となるナタリー・バイエル(佐藤江梨子)が魅力的な女性を演じ、
バクーニンとの熱烈なキスシーンが印象に残ります。
さらに、文芸批評家・ヴィッサリオン・べリンスキー(池内博之)が、かなりの長セリフを、
流暢にまくしたてるシーンも圧巻でした。

第二部は、作家イワン・ツルゲーネフ(別所哲也)、詩人ニコライ・オガリョーフ(石丸幹二)、
バクーニン、ベリンスキー、ゲルツェンらが論争するシーンも迫力たっぷりですが、
中心は、ゲルツェンと妻のナタリー・ゲルツェン(水野美紀)の危うい夫婦関係。そして、
ゲルツェンの友人のヘルヴェーク(松尾敏伸)と、その妻(とよた真帆)の関係が描かれています。
ここでは、ナタリー・ゲルツェンの絶叫シーンも注目でした。

第三部は、第一部後半からは、ほとんどゲルツェン中心の展開なのですが、ロンドンへ移住した後、
彼の子供たちも成長する中で、親友オガリョーフの妻ナターシャ(栗山千明)と恋に落ちます。
そして、年老いて貫禄がついたバクーニンが笑いを誘うシーンも見逃せません。

かなりの論争を聞かされましたが、言葉の持つ力を改めて感じさせる作品に仕上がっていました。
カーテンコールは3回。長時間やり遂げたというキャストたちの、充実感あふれる笑顔が印象的でした。


<映画の次回作情報>

紺野まひる
:アンを探してアンを探して〜Looking For Anne〜(宮平貴子監督)
10月31日公開  共演:穂のか、ロザンナ、ダニエル・ピロン、高部あい、吉行和子 他


佐藤江梨子
:すべては海になる(山田あかね監督)
2010年1月23日公開  共演:柳楽優弥、要潤、安藤サクラ、吉高由里子、松重豊 他


水野美紀
:火天の城(田中光敏監督)
現在公開中  共演:西田敏行、福田沙紀、椎名桔平、大竹しのぶ、笹野高史、緒方直人 他

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6年前に歌手活動を再開した石野真子ですが、最近はドラマや映画、舞台での活躍が目立ちます。
そんな彼女が、長年やってみたかったというSING(歌)とACT(芝居)を融合した2時間のステージ。
それが今回の、SINGACTというタイトルにつながっています。

さて、まずはギターを弾きながらオープニング曲を歌い終わると、観客席に向かって、
今日はありがとうございましたぁ〜と声をかける彼女。いきなり笑いを誘ってくれました。
もちろん客席からは、アンコールゥ、アンコールゥ、、、の掛け声が鳴り響くのです。
と、そこに絶妙なタイミングでステージの袖からマネージャーのような男性が現れ、
お疲れさまでしたぁ〜と、彼女に声を掛けるのです。そうなんです。
すでに芝居は始まっていたのです。彼女はそのまま歌手の役柄だったのです。
ただ、名前(役柄)はマコロンと呼ばれています。

マネージャーがドラマの仕事をとってくると、やっぱり歌の仕事がしたいんだ〜って、
リアルに石野真子の本心でしょっていうセリフに、客席からも笑い声が起こります。
しかも、往年のファンには懐かしい彼女の最大のチャームポイントである八重歯を物語の中心に据え、
なんとも心憎い台本となっています。

マコロンは親友のエヴァ(武藤晃子)と同居しているのですが、実はエヴァは結婚を控えていて、
マリッジブルーに陥っています。エヴァを歌で励ますマコロン。そんな時、
昔、マコロンが使っていたという小さな宝箱を見つけるのです。それを開けると、
なんとそこには、昔抜いたという八重歯が入っていたのです。

それがタイトルのPAN・DORAとつながっているのですが、いわゆるパンドラの箱です。
本来、開けると災いをもたらすという箱ですが、案の定、開けた途端に、「やえばぁ〜一族」の、
ドラキュラ忍者(菊池均也)という奇妙な男が現れ、歌い続ければ寿命が縮まると言い始めるのです。

心配になったマコロンは医者に行き、ドクター(室井誠明)に診てもらうのですが、
どこにも異常は見当たらず、自信を持って歌を続けようとします。ドラキュラ忍者は時として現れ、
警告を発するのですが、マコロンは自分の歌で3年も入院しているリョウ(中川壱太)という少年を
元気づけようとします。またリョウは踊りが得意なので、いっしょに舞台で踊ることも約束します。

果たして、マコロンは歌い続けることができるのか、エヴェは幸せになれるのか、
リョウは元気になるのか、そしてドラキュラ忍者の正体とは、、、。
途中、エヴァの表情やドラキュラ忍者のパフォーマンスがたっぷりの笑いをふりまき、
そのシーンごとに石野真子の歌でつながっていくステージは、最高に楽しいものでした。

ずっと歌い続けながらも、いろんな仕事もこなすんだという意欲を見せるマコロンは、
まだまだ反抗するんだ!と言いますが、これはもうマコロンではなく石野真子そのもので、
これからも新しいことに挑戦し続けるという積極的な姿勢が見えてきて、ファンとして嬉しい言葉です。

芝居の最後にマコロンが、昔まだ八重歯だった頃の歌を歌っていいですかぁ!と客席に声をかけると、
客席からは大歓声が沸き起こりました。


たぶん若い人は知らないと思いますが(汗)、アイドル時代の大ヒット曲を4曲を熱唱してくれました。

♪日曜日はストレンジャー
前の方には復活した親衛隊が陣取っています。白い特攻服に腕章、緑のハチマキ。
メガホンを振りかざしながら叫んでいます。親衛隊のコール(曲ごとに決まった掛け声)も、
昔(1980年代頃)のアイドル歌手にはつきものでした。

♪ジュリーがライバル
あの懐かしい振り付けも健在です。

♪私の首領(ドン)
おお、前の方で親衛隊のおじさんたちが跳んます。
当時はテレビの歌番組でも、跳ぶフレーズになると、カメラが客席の親衛隊の方を映してましたっけ。

♪ハートで勝負
これが最後の曲となりましたが、客席のボルテージも最高潮に達していました。


アンコールの声にはキャスト全員がステージに登場し、石野真子がキャストとバンドメンバーを
紹介してくれました。コンサートというよりも、最後まで舞台という雰囲気でした。

アンコールで再び歌うことはありませんでしたが、石野真子が舞台を去った後も、
場内が明るくなるまで、再びアンコールの声が鳴り響いていたのは言うまでもありません。

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誰かのいいなりでやるのと、自分の意志でやるのとは、ひょっとして紙一重?考え方次第?? 

昨年の「幸せ最高ありがとうマジで!」で、第53回岸田國士戯曲賞を受賞した本谷有希子。
その受賞後、「劇団、本谷有希子」の最初の舞台となったのが、今回の来来来来来。
その東京公演初日に鑑賞しました。りょう宛の花がたくさん届いていましたが、
ケンヂくんこと唐沢寿明や、川藤こと佐藤隆太からの花も見られました。

↓幸せ最高ありがとうマジで! のレビューはこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/ffalo77/26850493.html


今回の舞台は、山の中の集落にある夏目家。主人公は夏目家の次男ヤスオの妻・蓉子(りょう)。
蓉子とヤスオとは新婚ほやほやだったのですが、ヤスオは一か月前に失踪してしまい、
今は、蓉子は長男夫婦と義母と4人で暮らしています。義母の光代(木野花)は、
自宅の広い庭に野鳥を飼い、そこを鳥園として開放し、入場料100円をとっています。
なんと2羽の孔雀まで飼育していますが、食べるための鶏も育てています。

しかし、そこに来る客と言えば、近所の女子高生みちる(佐津川愛美)ただひとり。
いつもスケッチブックを持ってきて絵を描いているようですが、実は蓉子と大の仲良し。
蓉子ちゃん、みちるちゃんと呼び合う間柄で、蓉子も気軽に部屋に招き入れます。

義姉の千鶴子(松永玲子)は、夏目家の長男タダシの妻ですが、暴力夫に悩まされ、
家事も、義母の面倒を見るのも、鳥たちの世話も、最近は何もかも蓉子に押しつけてくるのです。
松永玲子は、劇団ナイロン100℃の看板女優ですが、さすがに本作でも見せ場がたっぷりで、
かなり恐い女であり、その反面、いちばん笑わせてくれる役どころです。

また、夏目家には麩(ふ)焼き場があり、ここに近所の江尻さん(羽鳥名美子)と、
赤堀さん(吉本菜穂子)が働きにきていて、蓉子も昼間はここで働いています。
この二人がまたお互いに悩みを抱えているのですが、江尻さんは義父に想いを
寄せているようです。終盤、なぜか、麩(ふ)焼き場で義父に迫るシーンもあり、
その時にある事件が発生します。また赤堀さんは、誰とでも寝る女と噂されていますが、
それを自ら堂々と認める、あけすけなキャラで、いつもにやっと笑っています。

実質的な登場人物は、この6人のみ。つまり女性による女性だけのストーリーなのですが、
自虐的なほどに主婦業に身を捧げる蓉子。対称的に自分勝手度合が進行し続ける千鶴子。
二人の義母の光代は、千鶴子にとっては目の上のたんこぶ。しかし蓉子は、あくまでも母親として
接するのです。光代にはやがてボケが始まってしまいますが、食事から下の世話まで、
すべて面倒を見る蓉子。そんなつらそうな姿を見るにつけ、蓉子を助けたいと思っているみちる。

また、女同士の噂話に花を咲かせ、光代を困らせるための千鶴子の作戦に加わる江尻さんと赤堀さん。
さまざまな女たちの思惑がうごめき、肉体的な、そして精神的な葛藤が繰り返され、
誰かが誰かに振り回される中、やがて蓉子は新しい生きる道を見つけることになります。

蓉子は実は自衛隊出身(りょうのキャラに合っていました)。これまでの人生で、
人から誉められたことがなかったから、ちょっとした優しさで気持ちが動くのです。
まあそんなことは誰にだってあるかもしれません。
ただ、小さなことから大きな決断をできるかどうかは、その人次第でしょう。

だからこそ、これはハッピーエンドではなく、女性の強さを再発見!とでも呼びたいラストです。


<映画の次回作情報>

佐津川愛美
:悪夢のエレベーター(堀部圭亮第一回監督作品)
10月公開予定  共演:内野聖陽、モト冬樹、斉藤工、芦名星、本上まなみ 他

:だから俺達は、朝を待っていた(内田英治監督)
2010年2月公開予定  共演:加藤和樹、永山たかし、武田真治、佐藤二朗、押尾学 他

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