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グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

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はじまりのみち

 
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木下惠介。ほんとうの映画監督へのみちは、この厳しく険しい峠越えの道からはじまった。
− 田中裕子、表情だけで意志を伝える母親が、力の限り発した言葉に滲む息子への愛 −
 
日本映画界を代表する映画監督・木下惠介の、戦時中のとあるエピソードを中心に据えた物語。
実話をベースにしたシナリオには、木下監督がいったんは辞めると決めた映画監督に戻るきっかけと、
後押ししてくれた母親、家族からの深い愛情が描かれ、ある映画を観た人からのさりげない言葉も、
木下監督の気持ちを突き動かし、迷いを払拭させるという、そんな名シーンも盛り込まれています。
 
宮あおいの、こんなナレーションで始まるストーリー。
「花咲く港」(1943)で幸福な監督デビューしたものの、当時は太平洋戦争の最中であり、
戦意高揚の作品作りが求められ、「陸軍」(1944)の最後のシーンが批判を受けることなる、と。
 
映画の中盤、宮あおいは先生役としても登場。たったワンシーンとはいえ、その寂しげな表情が、
戦時中の苦しみを表現するには十分です。また惠介(加瀬亮)が遠くで見つめたその光景こそ、
後に手掛ける名作のヒントになったであろうことは想像に難くありません。
 
1945年4月。大船撮影所で、「陸軍」が政府から批判を受けたことで、次の企画がダメになったことを、
上司(大杉漣)から告げられる惠介(加瀬亮)。惠介の監督としての才能を認めている上司は、
「こらえてくれ、木下君。(今は)映画作りも政府の統制下にある」と苦渋の表情ですが、
惠介は「辞表を書きます」ときっぱり。「僕は受け取らないよ」という上司の言葉を背中に、
惠介は撮影所を飛び出し、浜松の実家へ帰ってくるのです。
 
それからしばらく経った6月18日、浜松は大空襲を受け、木下一家は疎開することになるのです。
ところが母親のたま(田中裕子)は前年に脳溢血で倒れ、今は自力で歩くことができない状態でした。
そのため、家族の反対をよそに、惠介は母親をリヤカーに乗せ、兄の敏三(ユースケ・サンタマリア)と、
便利屋(濱田岳)と共に、50〜60キロの山道を歩いていく決心をするのですが、、、。
 
しかし峠道は決して楽ではありません。険しい山道で何度も立ち止まったり、突然の雨に襲われたり、
病人を連れていることで旅館では宿泊を断られたり、、、。それでも、やっと見つけた旅館で、
丁寧に母親の顔を拭いている惠介の姿に、母親への愛情が込められています。
 
そんな時、兄から声をかけられます。
「お前、このまま監督を辞めるのか。お前は夢をかなえたんじゃねえか。あっさり手放していいのか」と。
「夢なんて、この国にはないよ」とあっさり答える惠介。この言葉も戦争が生み出した功罪でしょうか。
 
また、惠介を映画監督だとは知らない便利屋から、「陸軍」を観たという話を聞かされ、
「いやぁ、(最後のシーンに)泣いたねぇ」と言う彼の言葉に、惠介も思わず涙してしまうのです。
「ああいう映画をまた観たいや」と便利屋が言ってくれたことも、惠介の心に確実に響いていたのです。
 
やっとの思いで疎開先に到着する惠介たち。その苦労は、リヤカーで揺られていた母親も知るところ。
思うように言葉も話せない母親は、惠介への想いを手紙にしたためます。そして惠介は、
その手紙に書いてあった母親の願いにこたえることこそ、母親への、家族への、
そして自分の映画を観てくれる国民への恩返しだと考えるようになり、、、。
 
その後、木下監督は後世に名を残す作品群を送り出すことになるのですが、映画の終盤、
それらの代表作からの名シーンが、スクリーンに次々と映し出されます。
そんな中、最後に登場する「新・喜びも悲しみも幾年月」(1986)のワンシーンでの大原麗子のひと言。
いろんな意味で苦しい戦争を経験した木下監督の願いが、この言葉に集約されている気がしてなりません。
 
木下監督のたくましい人間像と、彼を支えた人たちの温もりが伝わってくる感動作に仕上がっています。
 

<映画の次回作情報>
 
田中裕子
共喰い(青山真治監督)
9月7日公開  共演:菅田将暉、木下美咲、篠原友希子、光石研 他
 
家路(久保田直監督)
2014年公開予定 共演:松山ケンイチ、安藤サクラ、内野聖陽、山中崇、光石研、田中要次、石橋蓮司 他

 
宮あおい
神様のカルテ2(深川栄洋監督)
2014年公開予定 共演:櫻井翔、藤原竜也、柄本明、原田泰造、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、濱田岳 他

 
濱田マリ
謝罪の王様(水田伸生監督)
9月28日公開  共演:阿部サダヲ、井上真央、岡田将生、尾野真千子、松雪泰子、竹野内豊、濱田岳 他

 
山下リオ
シャニダールの花(石井岳龍監督)
7月20日公開  共演:綾野剛、黒木華、刈谷友衣子、古舘寛治、伊藤歩 他

 
相楽樹
私の男(熊切和嘉監督)
2014年公開予定 共演:浅野忠信、二階堂ふみ、藤竜也、高良健吾、モロ師岡、安藤玉恵、三浦貴大 他
 
 
 

くちづけ

 
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誰よりも娘を愛する父親と、父親を心から慕う娘の、あまりにも強すぎる絆が生んだ<事件>。
− 震える感動とあふれる涙を誘った貫地谷しほりの表情、言葉、その演技すべてに注目 −
 
舞台はグループホーム「ひまわり荘」。自分が35歳であることを認識しているうーやん(宅間孝行)ですが、
知的障害を持っており、その知能は幼稚園児のレベル。独特なしゃべり方といろんな癖を持つうーやんの、
♪グッバイ・マイ・ラブ〜と口ずさむ歌声が聞こえてくるシーンから映画は幕を開けます。
 
この作品は、宅間孝行が主宰していた劇団「東京セレソンデラックス」(2012年をもって解散)が、
2010年に上演し、当時絶賛を浴びた舞台劇の映画化です。そのため映画も長回しのシーンを多用したり、
スクリーンの隅々まで役者陣が映りこんでいたりと、時として舞台を観ているような感覚を味わえます。
そこは舞台演出も手掛ける堤幸彦監督の手腕と、映画版でもうーやんを演じる宅間孝行シナリオとのコラボが、
相乗効果による威力を発揮し、ストーリーにも映像にも奥深さを与えています。
 
さて、クリスマスの日。うーやんは、結婚の約束を交わしていたマコちゃん(貫地谷しほり)が、
ひまわり荘にひさびさにやって来るのを心待ちにしています。そんなうーやんの口ぐせは、
「もう35の男やから(妹の)ともちゃんにばっか迷惑かけられんでしょ」と。
そのともちゃん(田畑智子)は、毎週土曜日には、ひまわり荘に顔を出してくれます。ところがこの日、
うーやんがマコちゃんを待っている12月25日、ともちゃんは、なぜか寂しげな表情をしていました。
 
そしてスクリーンに映し出されるニュース映像。
「漫画家・愛情いっぽんさん(竹中直人)の娘である阿波野マコさんが亡くなっているのが見つかりました」。
果たしてマコちゃんに何があったのか、、、。メインタイトルの後、季節はその年の春、4月14日に遡ります。
 
その日は、愛情いっぽんとマコちゃんが、初めてひまわり荘にやって来た日です。
もちろん、うーやんとマコちゃんの出会いの日でもありました。ところがこの日、ひまわり荘の住人たちは、
いきなりとんだ勘違いをしでかして、愛情いっぽんは、うーやんに思いっきり殴られる羽目になるのです。
そんな序盤から笑いが満載の作品になっていますが、知的障害者たちの純粋な感情や、素直な言動こそが、
笑いだけでなく、終盤には大きな感動につながっていくという展開に、ラストは思い切り泣かされます。
 
初めての出会いの時、「私はお腹がすきました」と話しかけてくるうーやんに対し、パン工場で働くマコちゃんは、
「パン、作ってます」と答えるのですが、それを聞いたうーやんが、「パンツ、食ってるんですか!」と。
そんな会話から、それまで男性には怯えていたマコちゃんが、少しずつ心を開くようになり、
一週間後、マコちゃんはひまわり荘の住人に加わり、愛情いっぽんもスタッフとして働くようになるのです。
 
そして季節は夏を迎えるのですが、予定していたともちゃんの結婚が破談になったり、
愛情いっぽん自身が、自ら重い病気を抱えていることを自覚するようになったりします。
そしてどんな時も、ひまわり荘を切り盛りする真理子(麻生祐未)や、夫で医師の国村先生(平田満)、
娘のはるか(橋本愛)は、住人たちの力になってくれましたが、少しずつひまわり荘の経営も苦しくなり、、、。
 
そんなちょっとしたエピソードを随所に盛り込みながら、ストーリーはクライマックスへと突き進み、
やがて愛情いっぽんは、ある大きな決断をするのですが、、、。
 
実在した<事件>から生まれたという、この感動作には、言葉に詰まるような結末が待っていましたが、
知的障害者という難役を完璧に演じ切り、観る者に深い感動と涙を与えてくれた貫地谷しほりの演技は、
今年度の主演女優賞レースに名乗りを上げるにふさわしい熱演と言えるでしょう。

 
<映画の次回作情報>
 
橋本愛
俺はまだ本気出してないだけ(福田雄一監督)
現在公開中  共演:堤真一、生瀬勝久、山田孝之、濱田岳、水野美紀、石橋蓮司 他

麻生祐未
麦子さんと(吉田恵輔監督)
今秋公開予定 共演:堀北真希、松田龍平、余貴美子 他
 
 
 

中学生円山

 
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少年のエッチな妄想と大人たちの意外な過去の現実。妄想と現実が巧みに交錯するクドカンワールド。
− 坂井真紀、韓流スターに入れあげる地味な主婦の、胸元も露わに電気工を誘う色目使いの妖艶 −
 
思春期の中学生2年生男子・円山克也(平岡拓真)が柔軟体操を繰り返す理由がなんともばかばかしい。
わざわざレスリング部に入って体を鍛えているのも、とにかく体を柔らかくしたいと考えているのも、
ソレだけが理由ならば笑うしかありません。ところがある意味では、中学生の男子ならば当然のことで、
誰もが妄想に浸る時期があったはずなのです。もちろん大人になると、そんな妄想するくらいなら、
もっと考えなければならないことがたくさんあって、妄想に時間を使うことなんてムダかもしれません。
 
しかし、映画の冒頭にもスクリーンから語られるように、妄想とは人間に与えられた力でもあるので、
使える時期には使ってもいいものなのです。その妄想がもっとも盛んになるのが、男子にとっては、
中学生の頃、ということになるのでしょう。
 
しかも、この円山克也の妄想は、何もエッチなことに限ったわけではありません。
幼い頃には、自分の家族を宇宙人ではないかと、ありえない妄想をしていたかと思えば、中学生になると、
深夜の公園で激しくに揺れる車に妄想したり、同級生のゆず香(刈谷友衣子)に妄想したり、、、。
空想ワールドに始まり、エッチすぎる妄想を中心に、過激な殺人事件を妄想したり、
そこからいろんなヒーローが誕生したり、ヒーローと戦う殺し屋まで登場するなど、
円山少年の妄想はとどまるところを知りません。
 
団地の真上の階に越してきたという下井(草剛)は、いつもベビーカーに赤ちゃんをのせて、
団地内を散歩している。どうやら仕事している様子はない。いったい何者、、、?。
そんな下井を、いつの日か円山少年は、ヒーロー「子連れ狼」だと妄想してしまうのです。
かつての子連れ狼は刀で戦いましたが、下井の武器はなんとベビーカーが大変身!
ところが、この下井には、かつての仕事と家族において、悲しく切ない過去があり、、、。
 
団地内の別の棟に住む老人・井上(遠藤賢司)は、いつも団地内を徘徊し、いつの間にか、
団地の外に出て行ってしまう。ところがいつの日か、ギターケースを持っていた。
そんな老人を、円山少年は殺し屋「認知症のデスペラード」だと妄想してしまうのです。
ところが、この井上には、若かりし頃に偉大なる過去があり、、、。
 
団地内にやってきた韓国人の電気工・パク(ヤン・イクチュン)。
その一見怖そうな表情に、円山少年は、彼を「処刑人プルコギ」だと妄想してしまうのです。ところが、
何故かパクは円山宅に来ることが多い。なぜならパクの素性を知る円山少年の母親(坂井真紀)は、
パクの華やかなりし過去の時代を知っていて、、、。
 
そして円山少年の父親(仲村トオル)。いつも円山少年にデザートのフルーツを勧める平凡な父。
ところが、その父親もスーパーヒーロー「9時5時戦士キャプテンフルーツ」となってしまい、、、。
 
ならば果たして、最終ヒーロー・中学生円山の誕生と、
初キスをデスペラートに捧げた円山少年の妹・アカネベリー(鍋本凪々美)の誕生の発端となった、
キャプテンフルーツとマママンゴーには、どんな過去の出会いがあったのか、、、。
そんな僕の妄想も、とどまるところを知りません(笑)。
 

<映画の次回作情報>
 
刈谷友衣子
シャニダールの花(石井岳龍監督)
7月20日公開  共演:綾野剛、黒木華、山下リオ、古館寛治、伊藤歩 他

YOU
R100(松本人志監督)
10月5日公開  共演:大森南朋、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、佐藤江梨子、渡部篤郎 他

探偵はBARにいる2

 
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遊びすぎ、敵をつくりすぎの探偵と、ちょっと遅れる相棒。今回の事件もまた意外な真相へ。
− 尾野真千子、ミステリアスなバイオリニスト。隠し続けた秘密に見える哀しい眼差し
 
一昨年公開された前作は、探偵役の大泉洋と、頼れる相棒・高田役の松田龍平とのコンビが絶妙で、
公開後、早くに続編の製作が決まりました。前作の興行収入は12億2千万という平凡な数字でしたが、
今回はどこまで興収が伸びるのか。その数字を気にするまでもなく、第3作の製作も決定したとのこと。
実写版日本映画で、ひさびさのロングシリーズ誕生となるかどうか、今後も目が離せません。
 
さて、冒頭から遊び人モード全開の探偵と、ここぞいう時に力を発揮する相棒、そして謎の美女。
そんな3人の付かず離れずの関係、そこに生まれる会話の妙が、本作でも大きな見どころです。
 
今回の事件は、探偵の友人・マサコちゃん(ゴリ)の不可解な死。警察の捜査がなかなか進展せず、
いよいよ探偵が動き出すわけですが、事件の背後に橡脇(渡部篤郎)という政治家が絡んでいる様子。
 
そんな時、やはりマサコちゃんの死の真実を知りたいというバイオリニスト・河島弓子(尾野真千子)が、
いかにも怪しい格好で、探偵の前に姿を現すのです。
その弓子から、マサコちゃんは自分の大ファンだったという話を聞いた探偵は、
「あんたは動くな!その代わり金を出せ」と、探偵と依頼人という関係になるのですが、、、。
 
その後、3人は高田の愛車で札幌から室蘭へと向かい、派手なカーチェイスシーンを演じたり、
バットで殴り合いになったり、危険な場面を何度も遭遇することになるのですが、、、。
 
そんな中、事件当夜、橡脇がマサコちゃんに会っていたという事実が浮かび上がり、
事件は一気に解決するかと思いきや、思わぬところにマサコちゃん殺しの真犯人が、、、。
 
さらに、高田が大きなネタを仕入れてきます。
「マサコちゃんの過去を詳しく調べたんだ。そしたらスゴいことがわかってね」と。
そこから、マサコちゃんと弓子の意外な関係が明らかになるというストーリー。
涙ながらに真実を吐露する弓子。これまである事実を隠し続けていたことを後悔するのですが、、、。
 
そしてすべてを悟った探偵が弓子にかけた言葉は、「マサコちゃんは最高に幸せな人生送ったよ」と。
 
弓子の少女時代の回想シーンや、マサコちゃんが弓子の演奏するバイオリンのCDを聴いているシーンが、
効果的に挿入され、ちょっとした感動も誘ってくれる結末が、次回作に興味をつないでくれました。
 

<映画の次回作情報>
 
尾野真千子
謝罪の王様(水田伸生監督)
9月28日公開  共演:阿部サダヲ、井上真央、竹野内豊、岡田将生、荒川良々、濱田岳、松雪泰子 他
 
そして父になる(是枝裕和監督)
10月5日公開  共演:福山雅治、真木よう子、リリー・フランキー、風吹ジュン、樹木希林、夏八木勲 他

 
安藤玉恵
私の男(熊切和嘉監督)
2014年公開予定 共演:浅野忠信、二階堂ふみ、藤竜也、高良健吾、モロ師岡、三浦誠己、三浦貴大 他
 
 

県庁おもてなし課

 
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「役人だって仕事してえぞー!」。そんな叫びから伝わってくる仕事愛、地元愛、そして人間愛。
− 堀北真希、ちょっとズレてるパートナーにやきもき、そして焼きもちもかわいいヒロイン −
 
県庁職員と言えばお堅いイメージもありますが、ここに登場する高知県庁おもてなし課の職員たちは、
いつも一生懸命で、欠けていると言われる民間感覚にも、常に敏感でありたいと積極的です。
 
自転車で走る姿も颯爽としている多紀(堀北真希)。抜き去っていった多紀を追いかけても、
なかなか追いつけない掛水(錦戸亮)。それが掛水と多紀の出会いでした。県庁の自転車置き場で、
自転車に描かれた明神多紀という名前を見て、「県庁の子なんか?知らん名前やなぁ」と。
その掛水は、新設された県庁のおもてなし課で、観光促進事業を始めたばかりでした。
 
その一環として、観光特使にと声をかけていた地元高知出身の作家・吉門喬介(高良健吾)から、
「(25年前の)パンダ誘致論を少し調べてみろ」との電話を受けた掛水。その言葉がきっかけで、
掛水は多紀をおもてなし課に迎えることになり、いっしょに仕事をすることになります。
 
堀北真希が、方言もなめらかに、しっかり者で優秀なアルバイト職員を好演しています。
 
その一方で吉門も、観光特使への誘いをきっかけに、東京から高知へと戻ってくるのですが、
吉門から、元県庁職員で観光アドバイザーの清遠和政(船越英一郎)の名前を知らされた掛水。
果たして、吉門と清遠はどういった関係なのか。そして、なぜ吉門は高知へと戻ってきたのか。
そこには吉門の秘めたる想いがあったのですが、それが終盤の感動的なシーンへと結びついていきます。
 
清遠の自宅を訪ねた掛水と多紀でしたが、娘の佐和(関めぐみ)から、いきなり水を掛けられる掛水。
県庁の職員だと聞いただけで腹を立てた佐和でしたが、「吉門さんから伺って訪ねてまいりました」と、
掛水が吉門の名前を出した途端、佐和の表情が微妙に変化したのは何故なのか。そこには、
出会ったばかりの掛水と多紀との関係とは異なる、実は幼い頃からお互いを知る吉門と佐和の、
辛い過去の出来事があったのですが、、、。
 
とにかく清遠との面会が実現し、観光プランの企画書を受け取ったおもてなし課の職員たち。
その内容を目にするや、職員たちの目の色が変わります。「これは買わんとしゃぁーないやろ」。
課長の下元(甲本雅裕)が唸ります。果たして、おもてなし課は県庁の縦割り行政を動かせるのか、、、。
 
そんな時、再び清遠の自宅を訪れる掛水と多紀。途中で出会った吉門を同行しての訪問となり、
車内で、吉門と清遠家の関係について、二人は吉門から直接聞くことになります。
 
しばらくぶりの再会となった吉門と佐和。「ひさしぶり」と吉門は佐和に声をかけるのですが、
佐和の反応する相手は吉門ではなく、掛水に対して、「なんであんたが喬にぃを連れてくるがで!」と。
今度はいきなり殴られる掛水。水を掛けられたり殴られたりと、さんざんな目に遭う掛水でしたが、、、。
 
関めぐみが、強気の娘を熱演。民宿「きよとお」を切り盛りする女将として来客をもてなす姿には、
大いに好感が持てます。そして終盤には特徴ある大きな瞳から流れる涙も印象的です。
 
さて、清遠家からの帰り道、車内で口げんかとなる掛水と多紀。多紀は怒って、電車で帰ると言うのです。
そんな多紀の掛水を想う気持ちに先に気付いていたのは、どうやらその日が初対面だった吉門だったようで、
一人になった掛水にかけてきた電話で、「いいから(多紀の許に)戻れ、バカ!!」と、吉門は怒鳴ります。
そのひとことがキッカケで、掛水は多紀に謝るのです。「ゴメン、頼むき、いっしょに帰ろう」と。
 
ところがその後、県庁はこの計画から、清遠を外すことを決定します。やはり元県庁職員ということで、
当時を知る現在の県庁上層部に、清遠の観光プランが受け入れられなかったのか、、、。
 
そんなある夜、突然、掛水の自宅にやってくる吉門。「泊めろ、今夜」と。事情を聴き、そして、
吉門と佐和との幼い頃からの思い出話を聞かされた掛水は、ここぞとばかりに吉門に言い放ちます。
「ひとこと言っていいですか。バカか?お前、すぐ帰れ!!」と。このバカの仕返しがキッカケで、
吉門は佐和の許に戻り、素直に謝るのです。「さっきは逃げ出してゴメン」と。
 
それから数日後、東京のテレビ局で、新作の発表をしている吉門。その傍らには何故か掛水の姿が、、、。
テレビを見ている県庁おもてなし課の職員たち。テレビ画面を通しての掛水の意外なひとことに、
今度はテレビに向かって多紀が「バカ!」と、、、。
 
同じスタッフの手による「阪急電車 片道15分の奇跡」(三宅喜重監督/2011年)と同様に、
大好きな人への愛と、地元への愛と、そして嬉しい涙とたくさんの笑顔が詰まった作品に仕上がっています。
 

<映画の次回作情報>
 
堀北真希
劇場版 ATARU  THE FIRST LOVE & THE LAST KILL(櫻井武晴監督)
9月14日公開  共演:中居正広、北村一輝、栗山千明、玉森裕太、岡田将生、市村正親、村上弘明 他
 
麦子さんと(吉田恵輔監督)
今秋公開予定  共演:松田龍平、麻生祐未、余貴美子 他
 
蜩の記(小泉堯史監督)
2014年公開予定 共演:役所広司、岡田准一、原田美枝子 他
 

 

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