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人間の優しさ厳しさに触れて成長する魔女のファンタジックストーリーは、その無国籍空間にも注目。
− 愛くるしい笑顔と純粋な瞳、睨み付ける鋭い視線、小芝風花の凛々しい表情にその素質を見る − 「魔女の宅急便」と言えば、1989年に公開された宮崎駿監督のアニメがあまりにも有名ですが、
今回、20年以上の時を経て、清水崇監督の手によって実写版が製作されました。 宮崎監督作品は同年の日本映画の興行収入第1位を記録したヒット作ですが、 日本映画が低迷していた時代にあって、配給収入は21億5千万円(興収換算約40億7千万円)は、 さすが宮崎アニメと言えます。もっとも今では歴代最高興収の「千と千尋の神隠し」(2001)をはじめ、 昨年公開の「風立ちぬ」など5作品が興行収入100億円を突破しているわけですから、 当時の40億円突破も小さな数字に見えてしまいますが、、、。 さて、魔法の世界を描くファンタジーをどこまで実写映像として表現できるかという点が、
本作の最大の注目点ですが、VFX映像も巧みに使用しているものの、そこは実写映像だけに限界もあります。 もちろん映像だけでなく、魔法を使う少女と、見知らぬ土地で出会った住人たちとの交流も見どころです。 また主人公が住むことになる海沿いの町のセットが十分に作り込まれ、細部にまで美術にもこだわり、 ところどころレトロ風であったり、またカラフルであったりと、空から見ても楽しい空間が広がりました。 山奥の村からほうきに乗って飛び立つキキ(小芝風花)。母親(宮沢りえ)と父親(筒井道隆)から離れ、
13歳になった1年間は、一人で生活しなければなりません。海を越え、ある小さな島を見つけると、 「(住むところを)この町に決めちゃう?」と相棒の黒猫ジジ(声:寿美菜子)に声をかけます。 動物園のカバの檻の中で一夜を過ごすキキ。翌朝、いきなりカバに起こされてしまいますが、 終盤、このカバの危機を救うべく、キキは激しい嵐に立ち向かうことになるのです。 動物園の飼育員(新井浩文)から怪しまれ、その場から逃げ出したキキは、パンの美味しい匂いに惹かれ、
グーチョキパン屋さんに降り立ちます。店主のおソノ(尾野真千子)は、ほうきを持った少女に、 「ほうきになんて持って入ってこないで!」と出会い頭に怒鳴りつけますが、キキから事情を聞き、 魔女という存在にも興味を持って、屋根裏部屋に住まわせてくれました。 キキが自分で考えた仕事にも、「いいじゃない、お届けもの屋」と賛同してくれるのですが、、、。 その後、キキは仕事をする中でいろんな人たちと出会います。。
空を飛びたい少年とんぼ(広田亮平)。クリーニング屋さんのすみれ(吉田羊)。 歌えなくなった歌手のタカミ・カラ(YURI)。黒い封筒を依頼してきたサキ(金澤美穂)。 いろんな人間と接する中で、自らの魔女という立場に悩み、やがて精神的に不安定になるキキ。 ある日、飛んでいる最中に森の中に落ちてしまい、その日以降、飛べなくなってしまうのです。 そんな魔女としての自信を失ったキキ。魔女を辞めようと一度は決心します。そんなキキを救ったのは、
お母さんから渡されていた薬でした。その薬でとんぼを助け、喧嘩していたとんぼと仲直りします。 ほうきには乗れても、自転車に乗れなかったキキが、とんぼの助けを借りて乗れるようになるのです。 「やっと乗れたよ!」と喜ぶキキに、とんぼはさりげなく声をかけます。 「また(ほうきで)飛べるよ。だから魔女やめるなよ。」と。 そして映画はクライマックスを迎え、たくさんの人たちの応援や願いを背に、キキは島を飛び立つのです。
実写版に生まれ変わった「魔女の宅急便」で、堂々たる主演を果たした小芝風花。
今年17歳になる女優のスクリーンデビュー作は、彼女の女優としてのキャリアの礎になることでしょう。 <映画の次回作情報>
尾野真千子
:神様はバリにいる(李闘士男監督) 2014年公開予定 共演:堤真一、玉木宏 他 金澤美穂
:乙女のレシピ(三原光尋監督) 3月15日公開 共演:城戸愛莉、秋月三佳、渡辺恵伶奈、優希美青、赤間麻里子、徳井優 他 吉田羊
:六月燈の三姉妹(佐々部清監督) 5月31日公開 共演:吹石一恵、徳永えり、津田寛治、西田聖志郎、井上順、市毛良枝 他 :幕末高校生(李闘士男監督)
7月26日公開 共演:玉木宏、石原さとみ、柄本時生、川口春奈、谷村美月、佐藤浩市 他 宮沢りえ
:紙の月(吉田大八監督) 2015年公開予定 共演:池松壮亮、田辺誠一、小林聡美、近藤芳正、石橋蓮司 他 |

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