日本映画の女優たち

グッドモーニングショー(君塚良一監督) 10月8日公開!

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劇場版SPEC〜結〜漸ノ篇

 
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趣向を凝らした映像表現と脱力系ギャグの応酬。完結編前篇もアイデア満載のエンタテインメント。
− 戸田恵梨香、当たり役となった当麻の睨みを利かせた表情の凛々しさと誓いの涙の美しさ −
 
前作のハイライトシーンから始まる本作は、シリーズ完結編にふさわしい期待感を抱かせてくれます。
ただし2部作ということで、この前篇「漸ノ篇」はクライマックスへの序章といった感が否めず、
後篇「爻ノ篇」を早く観たいと思わせようという商業的な製作意図を強く感じます。
そのためか、エンディングも意外とあっさりしていて、やや消化不良でしょうか。
作品全体の感想も、「爻ノ篇」を観てからにした方がいいかもしれません。
 
日本映画も、このところ企画段階から二部作仕様で製作される作品があります。
公開時は2本に分かれていても、撮影はほぼ一度に済ませて2本分の映画に編集する。
前篇を観たファンは、その多くが後篇も観ることになり、興行的にはほぼ2倍の収入が見込まれる。
それだけ製作費をつぎこめるといった考え方もあるかもしれません。
ただ映画ファンとしては、すっきりとまとめてもらって1本の料金で観たい気もします。
 
たとえば近年の二部作の興行収入を見てみると、
2009〜2010年の「のだめカンタービレ最終楽章」。前編は41億円。後編は37億2千万円。
2010〜2011年の「SP THE MOTION PICTURE」。野望編が36億3千万円。革命編が33億3千万円。
2012年の「僕等がいた」は、本作にさきがけて連続公開という手法を取り入れ、
前篇が25億2千万円。後篇が17億2千万円の興行収入をあげました。
どの作品も前後編の興行収入を合わせれば、年間興収でもかなり上位にランクインする数字で、
興行的には成功と言えそうですが、すべて後編の数字が前編より劣っているのが気になるところです。
ちなみに来年夏公開の「るろうに剣心」大友啓史監督)も、二部作連続上映予定となっています。
 
昨年4月公開の「劇場版SPEC〜天〜」は23億9千万円のスマッシュヒットを記録しており、
今回の「劇場版SPEC〜結〜」は、前篇後篇ともに前作の数字を上回らないと成功とは言えないでしょう。
「漸ノ篇」はどこまで数字を伸ばすか、そして4週間後の公開が決まっている「爻ノ篇」が、
どこまで数字を維持できるか、今後の興行展開にも注目の作品です。
 
さて、とはいえ本作も、新しいスペックホルダーの登場や、主要人物の死など、見どころはあります。
これまでのシリーズで培ってきた世界観は健在で、刑事ドラマとしての緊張感を維持しながらも、
冷めたギャグが随所に盛り込まれた、登場人物たちの会話も聞き逃せません。
理系の頭脳派・当麻紗綾(戸田恵梨香)は関西弁バリバリでノリも軽いものの、
スペックホルダーゆえ、時として精神的な痛みを表現する女性。
体育会系の肉体派・瀬文焚流(加瀬亮)は常に冷静沈着ながら、やはり心に傷を追う男性。
会話だけみれば噛み合わないことも多く、対称的に見える部分もあるものの、心で通じている二人。
この二人の関係性も最後まで目が離せそうにありません。
 
泣き崩れる雅(有村架純)の前で、「殺す、殺す、殺す」と何度も繰り返す当麻。
シンプルプランは、、、。最強のスペックホルダーは、、、。そして当麻たちの戦いの結末は、、、。
いずれにせよ、すべての謎が明かされる「爻ノ篇」を待ちたいと思います。
 
 
<映画の次回作情報>
 
有村架純
JUDGE ジャッジ(古波津陽監督)
現在公開中    共演:瀬戸康史、田中壮太郎、平良和義、川手ふきの、西丸優子、佐藤二朗 他
 
香椎由宇
大人ドロップ(飯塚健監督)
2014年4月公開  共演:池松壮亮、橋本愛、小林涼子、前野朋哉、渡辺大知、美波、河原雅彦 他
 
 
 

陽だまりの彼女

 
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江の島の海岸がつないだ二人。出会った時の感謝の気持ちから生まれた必然の再会のファンタジー
− 上野樹里、陽だまりに浮かぶような、ふんわりとした存在感と、「ありがとぉ」の言葉が印象的 −
 
例えば中学生時代の同級生の女子に、10年ぶりくらいで偶然に出会ったとしたら、
少女から大人へと変貌を遂げる時期なので、その変わり様に驚くことがあるかもしれません。
もちろんそれほど容姿が変わらない女性もいるだろうし、見違えるような女性になっているかもしれません。
いずれにしても、ちょっと気になっていた女の子が美しくなっていたら、男性はドキッとするはずです。
 
取引先でそんな再会をした奥田浩介(松本潤)は、彼女のやさしい笑顔に見とれてしまいます。
彼女の名前は渡来真緒(上野樹里)。もちろんひと目で自分が知ってる真緒だとわかるのですが、
名刺交換して名前を確認してから、「ひょっとして南藤沢中の?」と、やっと声をかけるのです。
真緒の登場シーンからファンタジー感が漂う演出が効いて、それが真緒の秘密につながっていきます。
 
何度となく浩介の回想が挿入されながら展開するストーリー。中学時代、浩介(北村匠海)のクラスに、
真緒(葵わかな)が転校してきます。いきなり浩介の席にやってきて、自己紹介するのです。
「私、渡来真緒」と。なぜ会ったこともなかった真緒から、浩介は声をかけられたのか、、、?
 
真緒の中学生時代を演じた葵わかな。その笑顔も悩んでいる表情も上野樹里と共通するものがあり、
これはナイスキャストでした。もちろん上野樹里の持つ空気感も、陽だまりの公園にはぴったりで、
そんな雰囲気を醸し出す映像に仕上げた三木孝浩監督の演出手腕も光ります。
 
本作は脇役陣も日本映画に欠かせない顔ぶれが揃い、浩介の母親役には西田尚美、同僚には谷村美月、
真緒の母親役には木内みどり。さらに、とよた真帆、安藤玉恵、石橋杏奈ら。また男優陣も、
玉山鉄二、大倉孝二、菅田将暉、塩見三省など、若手からベテランまでしっかりと脇を固めています。
 
さて、取引先の担当者としての付き合いから真剣な交際に発展する浩介と真緒。
思い出を語るシーンも、二人の過去をしっかりと呼び起こす役割を果たします。
いじめっ子の女子から髪にマーガリンをかけられた真緒。その仕返しとばかりに、
相手の顔にマーガリンを塗った浩介。そんなことを思い出しながら、
「浩介、ありがとぉ、あたしにかまってくれて」と言う真緒は、当時の気持ちを忘れていません。
誰からも相手にされない真緒と話をしてくれたのは、浩介だけだったのです。
 
江ノ電で江の島にデートに行く二人。賑やかな場所から少し離れ、山の中へと入って行く浩介。
「子供の頃、よく来てたからね」と、真緒を連れて来た場所。しかしここは、真緒にとっても、
初めてではないようです。浩介がいない間に、真緒はそこに現れた老婆(夏木マリ)と話しています。
なぜ、真緒はその場所を知っているのか。その老婆はいったい誰なのか、、、?
このあたりから、ストーリーは真緒の持つ秘密へと確実に近づいていきます。
 
真緒との結婚を決めた浩介は、真緒の両親からある事実を告げられます。
しかし真緒には、もっともっと大きな秘密があったのですが、、、。

江の島の海で、出会った時から隠されていた秘密。助けてもらったという感謝の気持ち。
助けてもらった人にはいつか恩返しをしたい。これは人間だけが持つ感情ではないのかも、、、。
 
ファンタジーならではの展開で、二人の思い出が次々と消えていく映像のもの悲しさ。
目に見える景色が違っても、記憶が変わっても、浩介には何の感情も沸き起こらないのに、
ビーチボーイズの「素敵じゃないか」が聞こえてきた時、あふれんばかりに流れる涙のその訳は、、、。
 
「今度生まれ変わっても、あたし浩介を見つける気がする。あと8回チャンスあるんだもん」。
そんな真緒の言葉が、奇跡のラストシーンにつながっていく、感動の青春ファンタジーです。
 
 
<映画の次回作情報>
 
谷村美月
カノジョは嘘を愛しすぎてる(小泉徳宏監督)
12月14日公開    共演:佐藤健、大原櫻子、三浦翔平、窪田正孝、森永悠希、相武紗季、反町隆史 他
 
白ゆき姫殺人事件(中村義洋監督)
2014年3月29日公開 共演:井上真央、綾野剛、菜々緒、染谷将太、蓮佛美沙子、貫地谷しほり、生瀬勝久 他

 
葵わかな
瀬戸内海賊物語(大森研一監督)
2014年公開予定  共演:柴田杏花、伊澤柾樹、大前喬一、内藤剛志、石田えり、小泉孝太郎、馬渕英俚可 他
 

西田尚美
銀の匙 Silver Spoon(吉田恵輔監督)
2014年3月7日公開 共演:中島健人、広瀬アリス、市川知宏、黒木華、上島竜兵、吹石一恵、中村獅童 他
 

木内みどり
0.5ミリ(安藤桃子監督)
2014年公開予定  共演:安藤サクラ、織本順吉、土屋希望、津川雅彦、角替和枝、草笛光子、浅田美代子 他
 

安藤玉恵
私の男(熊切和嘉監督)
2014年公開予定   共演:浅野忠信、二階堂ふみ、藤竜也、高良健吾、モロ師岡、三浦誠己、三浦貴大 他

 
石橋杏奈
百瀬、こっちを向いて。(耶雲哉治監督)
2014年春公開予定  共演:早見あかり、竹内太郎、工藤阿須加 他
 
醒めながら見る夢(辻仁成監督)
2014年春公開予定  共演:堂珍嘉邦、高梨臨、村井良大、松岡充、高橋ひとみ 他
 
L・DK(川村泰祐監督)
2014年春公開予定  共演:剛力彩芽、山崎賢人、中尾明慶、岡本玲、福士誠治、桐山漣、白石美帆 他
 
 
 
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思い出したくない過去に互いに向き合い、乗り越える勇気をもらった二人が、新しい一歩を踏み出す。
− 長澤まさみ、15歳の心のまま大人になった女性。何度となく見せる涙が、悲しい思い出を語る −
 
友達になるきっかけというのは、誰かが誰かに最初に声をかけるところ始まるものの、
中学生や高校生の頃は、自分の境遇に近そうな人に近づいていたのではないでしょうか。
誰とでも話すことができる人は、いつも賑やかな人といっしょにいたいと思うだろうし、
話し相手が見つからない人は、やっぱり一人で静かにしている人に声を掛けたりするものです。
もちろんお互いが喧嘩っ早かったりすると、相手の気持ちが理解できたりもするでしょう。
また、ちょっと気になる異性を見つけたら、彼女(彼)の気をちょっと引いてみたい、
そんな感情も湧き上がってくるものです。
 
夏の夜、高校生のハルタ(高良健吾)が道路にうずくまっているオープニングシーン。
転倒している自転車。近くに落ちている携帯電話の画面には、『送信しました』と光っています。
どうやらハルタは、メールを送信した直後に交通事故に遭ってしまったようですが、、、。
 
そして聞こえてくる瀬戸カンナ(長澤まさみ)のナレーション。
「大切な人を失っても、人はまた愛することができるのでしょうか」。
事故に遭う直前、ハルタが幼なじみのカンナに送信した、たったひと言のラストメッセージ。
そのひと言に込められていたハルタ想いを、カンナが知ることになるまで、
その日から8年もかかることになろうとは、、、。
 
物語はその事故から数か月前に遡り、二人が高校生になった日からスタートします。
ハルタは、ちょっとしたことでマヤ:真山(中村蒼)と取っ組み合いの喧嘩になるのですが、
カンナとアサミ(波瑠)がその喧嘩を止めに入ります。そんなことがきっかけで、
4人は仲良くなります。ハルタとカンナが幼なじみだったように、実はマヤとアサミも同じ中学出身で、
その日以来、いつも4人でつるんで高校生活を送るようになっていました。
 
ところがある日、カンナに好意を抱くようになっていたマヤは、二人だけで花火大会に行こうと、
カンナを誘います。二人が花火を楽しんでいる頃、ガソリンスタンドでバイトをしていたハルタは、
バイト仲間でいとこのキヨ(古川雄輝)から後押しされ、ある決意をするのですが、、、。
 
ここでストーリーは冒頭の事故のシーンに戻ります。病院の廊下で立ち尽くしているアサミ。
遅ればせながら病院にかけつけてきたカンナとマヤ。アサミがカンナに向かって激昂します。
「ほんとは知ってたんでしょ、ハルタの気持ち!、私、あんたを許さない、絶対!!」と。
もう絶交だと言わんばかりに立ち去るアサミ。そしてカンナはハルタからのメールに気付くのです。
 
高校時代、複雑に絡み合っていた4人の恋愛感情。悲しみ、怒り、愛情、嫉妬、そして罪悪感。
そんな苦い思い出は時間が解決してくれるでしょうか。もちろん解決してくれるものもあるでしょうが、
一生抱えていかなければならない思い出もあるはずです。
 
それをカンナに教えてくれたのが、8年後、OLになったカンナが出会った赤沢ロク(岡田将生)でした。
映画としては、大切な人を失うという辛い経験から完全には立ち直れないまま成長したカンナが、
ロクと出会ってお互いの共通点を見い出し、精神的にも成長していく姿がメインストーリーとなります。
 
実はロクにも、物心もつかない幼い頃にある事件に遭遇し、その過去から抜け切れないでいたのですが、
終盤、ロクはそんな過去を払拭するために、カンナを連れて旅へ出かけるのです。
 
映画の後半、ロクの過去を知る人物として、愛美(池脇千鶴)という女性が登場するのですが、
本作でも相変わらず池脇千鶴の好演が光っています。ロクが、愛美の4歳になる娘と出会う瞬間こそ、
愛美に、ロクに、そして映画を観る者にいちばんの感動を与えてくれることにもなるのですから。
 
決して悪気のない言動が、ある人に対する罪悪感につながってしまう経験、誰にでもあるかもしれません。
起こってしまったことは取り返しがつかないのですから、そんな罪悪感に苛まれたままでは、
人間らしく生きていけません。もちろん人を愛することもできません。過去は変えられないからこそ、
人間は未来に向かって生きていくしかない。そんなメッセージが伝わってくる青春ラブストーリーです。
 

<映画の次回作情報>
 
長澤まさみ
WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常(矢口史靖監督)
2014年初夏公開予定  共演:染谷将太、伊藤英明 他

 
波瑠
新大久保物語(藤原健一監督)
11月16日公開     共演:コヌ、インス、セヨン、ジュンQ、チェジン、藤本泉、六平直政、国生さゆり 他
 

池脇千鶴
神様のカルテ2(深川栄洋監督)
2014年3月21日公開  共演:櫻井翔、宮崎あおい、藤原竜也、柄本明、原田泰造、要潤、吉瀬美智子 他
 
そこのみにて光輝く(呉美保監督)
2014年春公開予定   共演:綾野剛、菅田将暉、高橋和也、火野正平 他
 
 
 

地獄でなぜ悪い

 
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園子温が見せる血の美学。血しぶき舞う激闘と撮影現場のコラボで見せる娯楽映画の真骨頂。
− 二階堂ふみ、わがままさも可愛いキュートな眼差しとセクシーな胸元でアクションも披露 −
 
♪全力歯ぎしりレッツ・ゴー、ギリギリ歯ぎしりレッツ・フラーイ!
と、歌いながら踊っている美少女。実はハミガキのCMなのですが、そんな映像から始まるストーリーは、
それから約10年後くらい(?)に、その美少女はもちろん、彼女の周りでいくつかの再会が重なり、
永遠の映画青年の夢が、やっとのことで叶う日が訪れるというクライマックスが待っている、
と言えば感動作のようにも聞こえますが、もちろんそれだけではない超娯楽作品です。
 
10年前のある日、CMの美少女ミツコが自宅に帰ってみると、そこは鮮やかなまでの血の海。
何人かのヤクザが殺されている中、かろうじて一命をとりとめた男がいました。
彼の名前は池上(堤真一)。それが後の再会が待っているミツコと池上の最初の出会いでした。
実は池上は、ミツコの父親・武藤(國村隼)が敵対する組のヤクザだったのですが、
まだ純粋な少女のミツコに、父親の仕事など知る由もありません。
 
命からがら武藤の自宅を抜け出した池上。血に染まった服のまま、傷口を抑えながら路地を歩いていると、
映画撮影をしているグループに出くわします。グループのリーダーの平田(長谷川博己)が言います。
「すげえな、映画みたいだ」と。そして池上にカメラを向けながら、躊躇なく声をかける平田。
「かっこいいっすよ」と。すると池上も「撮りたいだけ、撮れ!」と。池上本人の許可を得て、
去っていく池上の後ろ姿を撮影する平田たち。それが後に再会が待っている平田と池上の出会いでした。
 
それから約10年後。平田たちの溜まり場になっていた映画館は廃墟になっていました。
そしてミツコ(二階堂ふみ)は、渋谷系ファッションが似合う魅力的な女性になっていましたが、
見た目とは違って、その性格は、自己中心的な父親と、過激な母親(友近)から譲り受けたようですが、、、。
本作では二階堂ふみのアクションシーンも見どころで、「ヒミズ」も園子温監督作品ですが、
その時とは一転、彼女のまた違った魅力を、園監督は引き出してくれています。
 
さて、父親から逃げていたミツコ。敵対するヤクザからも追われることになるのですが、
ある日、追って来るヤクザから身を隠すため、電話ボックスにいた公次(星野源)に突然声をかけます。
「今日一日だけ、私の恋人になって!」と。そして何が何やらわからないうちにヤクザに取り囲まれ、
命の危険にさらされ、しかも映画監督にされてしまう公次。ところが公次にとっては、
その瞬間のミツコとの偶然の出会いが、実は再会でもあり、、、。
 
クライマックスの大立ち回りは、血しぶきはもちろん、刀で切られた頭も腕も飛び交うほどで、
地獄という言葉が似合うのかもしれませんが、それが映画撮影の現場だと思ってしまえば、
恐さよりも、カッコよさが目立ち、すんなりとその世界に入っていける園監督の手腕。
任侠の世界に青春映画の要素を盛り込み、アクション、恋愛、コメディ等のスパイスをふりかけて、
痛快エンタテインメントに仕上がった本作は、まさにラストまで一直線のジェットコースタームービー。
 
園監督がかつての自らの分身だと語る平田。その平田があまりの感激を抑え切れず、
どしゃぶりの雨の中を歌いながら激走するシーンこそ、この作品を完成させた園監督の、
充実感と満足感を表現しているのではないでしょうか。
 

<映画の次回作情報>
 
二階堂ふみ
四十九日のレシピ(タナダユキ監督)
11月9日公開    共演:永作博美、石橋蓮司、岡田将生、原田泰造、淡路恵子、茅島成美 他
 
ほとりの朔子(深田晃司監督)
2014年新春公開   共演:鶴田真由、太賀、古舘寛治、杉野希妃、大竹直、小篠恵奈 他
 
渇き(中島哲也監督)
2014年夏公開予定  共演:役所広司、小松菜奈、妻夫木聡、橋本愛、オダギリジョー、中谷美紀 他
 
私の男(熊切和嘉監督)
2014年公開予定   共演:浅野忠信、藤竜也、高良健吾、モロ師岡、安藤玉恵、三浦貴大 他
 

成海璃子
利休にたずねよ(田中光敏監督)
12月7日公開    共演:市川海老蔵、中谷美紀、福士誠治、黒谷友香、伊勢谷友介、大森南朋 他
 
武士の献立(朝原雄三監督)
12月14日公開    共演:上戸彩、高良健吾、西田敏行、余貴美子、夏川結衣、緒形直人、中村雅俊 他
 
ニシノユキヒコの恋と冒険(井口奈己監督)
2014年2月公開予定 共演:竹野内豊、尾野真千子、木村文乃、本田翼、麻生久美子、阿川佐和子 他
 
 
 
 

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R100

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普通の会社員がハマったMの快楽から発展する松本ワールドと、多彩なる女王様のバリエーション。
− 大地真央の声、寺島しのぶのムチ、冨永愛のキック、佐藤江梨子の手のひら、さらに、、、 −
 
松本人志監督の作品だけに、どんな映画になるのかと少しの期待と少なからぬ興味がありましたが、
今回はちゃんとした主演俳優に豪華な女優陣、脇役陣が揃いました。しかしテーマはSM?
 
タイトルの「R100」の「R」は、「Restricted」の「R」。映画ファンなら知っているR指定の「R」です。
現在、日本映画には「R18+」「R15+」「PG12」などの鑑賞制限枠があり、本作も「R15+」に指定されています。
この「R15+」指定というのは、15歳未満は映画館に入場できない、つまり鑑賞できない映画という意味です。
 
ならば、この「R100」と言うタイトルは、どういう意味なのか。
それは読んで字の通り、100歳未満は鑑賞できない映画ということになるのですが、、、。
 
映画の冒頭、「この物語はフィクションです」という、ドラマ等でよく見かけるテロップが映し出され、
ひょっとして、、、と思わせるのですが、物語は一人の会社員・片山(大森南朋)を中心に展開します。
実はスクリーンに映される映像のすべてにウラがあり、それがタイトルのR100につながっていました。
 
それは物語の中盤で明かされるのですが、すべてがフィクションだけに、
というよりも松本監督作品だけに、それはもう何でもありのストーリーになっています。
 
さて、とあるレストランのトイレで、タバコを吹かしながらメイクしている女(冨永愛)。
トイレから出てくるや、窓際の席で待っている片山に近づくと、いきなり顔面に思い切りキックを入れます。
二人はどういう関係なのか、、、。トイレで鼻血を拭き取ると、レストランを出て行く女の後をつける片山。
今度は女にボコボコに蹴られまくる片山。そして女はコートを脱いでボンデージ(=女王様)の姿になるのです。
するとどうでしょう。片山の顔がじゅわじゅわーっと変化していくのです。ここは特撮を使用していますが、
なんでもありの映画だけに、映像も内容も次第に過激になっていきます。
片山の顔は、まさに快楽に浸っている表情。つまりSの女王様に対し、Mの片山なのです。
 
普段は真面目に働き、病気の妻(YOU)のお見舞いは毎日欠かさず、義父(前田吟)の助けを借りながら、
息子(西本晴希)を育てるちゃんとした父親なのに、実はウラの顔、誰にも明かせないMの顔があったのです。
 
その後、片山の前にいろんな女王様が姿を現します。これはつまり、女王様の出張サービス。
寿司屋のカウンターに現れ、無表情で寿司を叩きつぶす女王様(佐藤江梨子)。
ぼろぼろになった寿司を必死で食べるのも、噴水の池に引きずり込まれるのも、
片山にとっては快感であり、その度に表情が変わるのです。
 
3年間も病院で寝たきりの妻の看護に疲れた片山が陥ってしまったMの世界。ところがその出張サービスが、
度を超すことになり、いよいよ片山も耐えきれなくなり、最後には女王様たちとのバトルにまで発展します。
 
昼間から勤務先にまでやってきて、トイレで待ち伏せ、片山にムチを入れまくる女王様(寺島しのぶ)。
そんな女王様がまだ普通に見えるくらい、もっともっと凄い女王様が現れます。
 
声の女王様として、目隠しをした片山を声で惑わせるの女王様(大地真央)。
唾液の女王様として、大きな体を揺らしながら唾液をかけまくる女王様(渡辺直美)。
そして、丸呑みの女王様として存在感を示す女王様(片桐はいり)。
まったく台詞のない女王様も何人かいますが、そのボンデージ姿が強烈です。
そして終盤には、なんと女王様の中の女王様が現れ、最終決戦が待っています。
 
正直なところ作品としての評価はしづらいですが、観客の溜息を知ってから知らずか、
それをスクリーンで見せるようなシーンは、松本監督流のサービス精神かもしれません。
 
 
 

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