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ナルニアの海と魔法の島々でも勇敢な兄妹と、その旅に加わってしまった従弟の涙。
あのファンタジー超大作が、第2章の公開から2年半あまりの時を経て、今度は3D作品として、
さらにパワーアップして帰ってきました。今回の冒険の主人公はペベンシー兄妹の若い二人、 次男のエドマンド(スキャンダー・ケインズ)と末妹ルーシー(ジョージー・ヘンリー)ですが、 そこに兄妹とはあまり仲が良くない従弟のユースチス(ウィル・ポールター)が加わることで、 ストーリー展開にふくらみが生まれ、終盤には従弟の予想外の活躍も繰り広げられます。 5年前の第1章では、まだまだ幼さが残っていたエドマンドも、かわいい少女だったルーシーも、
はや立派に成長し、その二人がユースチスの家にやって来ている場面から物語は始まります。 従弟との関係で僕が思い出すのは、子供の頃、たまにしか会えない従弟と遊ぶのはとても楽しみで、
特に年下の従弟は、年上としてよく面倒を見たという記憶もあり、従弟も慕ってくれたものです。 ところが、ここに登場するユースチスは生意気な少年で、ペベンシ―兄妹とはそりが合いません。
兄妹が不思議の国の話をしていても、ユースチスはまったく興味を示しません。しかし、 いとこ同士という関係ゆえ、エドマンドもルーシーも年下のユースチスがどんなに反抗的でも、 彼をいじめたりすることはなく、面倒も見なければならないのです。 兄妹とユースチスの、そのぎくしゃくした関係は冒険が始まってからも続くのですが、大冒険のさ中、
ユースチス自身が、とある島でたいへんな目に遭い、自らその災難を乗り切ろうと奮闘することで、 それが旅の仲間であるカスピアン王子(ベン・バーンズ)や兄弟の危機を救うことにもなり、 結果、兄妹との関係も改善され、ユースチス自身も人間的に成長していくという展開です。 さて、今回のナルニア国への入り口は、衣装だんすでもなく、地下鉄の駅でもなく、
ユースチスの家の壁にかかっていた一枚の絵でした。大海原に浮かんだ一隻の帆船。 「その船に見覚えは?」「とてもナルニアに似てる」。そんな兄妹の会話の声が届いたのか、 その絵から水があふれ出すと、一瞬にして部屋は水に包まれ、いっしょにいたユースチスも、 兄妹と共にあっという間に水の中に吸い込まれ、気付いたら海中を泳いでいました。 慌てて海上に顔を出した3人を救ったのは、帆船に乗っていたカスピアン王子。
そこから、兄妹とユースチス、そしてカスピアン王子一行の大冒険航海の始まりです。 もちろん旅の一行には、しゃべるねずみ・リーピチープもいます。 旅の途中、不吉な緑の霧が現れたり、7本の剣の伝説が語られたり、見えない影に襲われたり、
大きな魔法の本に惑わされたり、鏡の中のアスランと話したり、何者かに心を操られたりと、 次々と迫力ある映像や魅力的なエピソードに彩られながら冒険は進んでいきます。 そしてクライマックスでは巨大な怪物との戦いとなるのですが、頼もしいカスピアン王子や、
よりたくましくなった兄妹、旅の仲間たちの戦いぶりは最大の見せ場となり、 それ以上にインパクトのあるユースチスの活躍も見逃せません。特に終盤、 旅の仲間だった騎士との別れのシーンで、ユースチスは完全に主役級の存在感を示します。 やがてナルニア国から戻り、あの絵を壁に戻すユースチス。
旅に出る前とは大きく変わったその表情は、次なる冒険での彼の活躍の予告編なのかもしれません。 |

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