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生物多様性ならプロジェクト
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↑国連生物多様性の10年日本委員会認定連携事業(第1弾)全国の高校では日本初!
詳しくは、上のロゴをクリックしてください。
 
 
以下、「生物多様性ならプロジェクト」の簡単な紹介です。
 
 このプロジェクト活動は、前身の御所東高等学校時代の御所柿(御所市産)やシコクビエ(紀伊山地系統)といった郷土種の系統保存から始まった20年近くになるプロジェクト活動です。現在、プロジェクト活動は8の小テーマに分かれています。プロジェクトは、いつも新発見の連続で、活動中に新たなテーマが生まれることもよくあります。小テーマの数は年々増えてきています。

Ⅰ 貴重種の域外保全 愛知目標12,19
 国土交通省近畿地方整備局奈良国道事務所からの依頼を受け、奈良県絶滅危惧種のオグルマの域外保全を行っています。実験を繰り返し、現在は挿し木(2節挿し)で簡単に増やせるようになりました。
 また、奈良県くらし創造部景観・環境局景観・自然環境課からの依頼で、奈良県絶滅寸前種のヒメユリの域外保全も行っています。ポリエチレン袋を使ったむかご繁殖に成功し、増殖を進めています。といっていましたが、ヒメユリはむかごができないはずということで、ヒメユリとして預かったこのユリの正体を明らかにしないといけません。
 昨年末から、エンシュウムヨウランの簡易無菌播種に取組んでいます。

Ⅱ 郷土種の系統保存 愛知目標13,14
 御所東高校で取り組んでいたプロジェクトを継続しています。御所市発祥の完全甘柿である御所柿の系統保存を行っています。御所柿は、完全甘柿のルーツといわれ、また食味に優れることから、近年見直されつつあります。御所市内でもNPOが中心となり、その保存と栽培普及に向けて取り組んでいます。私たちと別の研究班が、接ぎ木繁殖の効率化を進めています。
 シコクビエは雑穀の一種で、本校で系統保存をしているものは五條市大塔町産のものです。もともと奈良教育大学で系統保存されていたものですが、リスク分散のためやってきました。現在は、五條市大塔町やかつての栽培地である天川村への里帰りを進め、天川村では販売も始まりました。今年、天川村お土産大賞特別賞がきっかけとなり、天川村での栽培農家が大きく増えました。特産品としてPRできるよう、地元と一体になって取り組みを進めます。次は、五條市大塔町での普及を目指します。

Ⅲ フィールドミュージアム構想 愛知目標1,5
 7年前から、橿原市昆虫館ボランティア「虫いっぱいの里山づくり隊」に参加しています。里山は橿原市昆虫館の隣にあります。ここでは「虫いっぱいの里山づくり隊」の皆様が「フィールドミュージアム」として利用できる里山を目指し、整備を行っています。一般的な里山整備活動とは違い、昆虫をはじめとした様々な生き物が増える工夫をしています。場所によっては下刈をせずに笹を残したままにしたり、伐採木をそのまま放置し朽ちるようにしたりしています。私たちも団体会員として加わり、専門技術を生かし、蝶の食草や食樹の苗を提供しています。

Ⅳ 里山クラフト体験 愛知目標18
 里山資源の有効活用として、つる植物を利用した「かご編み」の体験教室を各地で開いています。「かご編み」は私たち研究班の伝統芸となっています。橿原市昆虫館をはじめ、県の生物多様性の普及イベント等で体験教室を行ってきました。「かご編み体験教室」を開く予定だったのですが、先輩が抜けた今、まずは私たちがきちんとできるようにならないといけません。

Ⅴ ジャンボタニシバスターズ 愛知目標9,19
 ジャンボタニシは、イネの苗を食害する害虫としてよく知られています。また、その生態から餌や住処など在来のタニシとの競合も考えられます。ちなみに在来のタニシとは科が異なります。南米原産で日本には食用のため入ってきました。1980年代には養殖も行われていましたが、普及に失敗したため遺棄され、野生化してしまいました。
 私たちはワナによる捕獲を考え、中に入れる高い誘引力を持った餌を考えているところです。2012年にビール粕を利用した高誘引餌を発表しましたが、この餌はジャンボタニシだけでなく在来のタニシも一緒に寄せてしまうという欠点がありました。
そこで、1,650回もの実験を繰り返し、季刊「地域」でジャンボタニシのみを寄せる餌発表しました。この餌は保存性が余り良くないということで、現在は、保存性のよい医薬品(指定医薬部外品)を利用したジャンボタニシ選択制高誘引餌の実験を進めています。実験結果は良いのですが、コストの問題があり、次の解決策を考えているところです。
 今年は、低コスト化の目途がついた新誘引餌による試験、そしてやはり新誘引餌と殺成分を混ぜた農薬の試験(農薬取締法を守った上で)を行います。また、効率を上げたワナも発表できるかもしれません。

Ⅵ 地域固有遺伝子の保存 愛知目標13,14
 近年、国内外来種の問題も知られるようになってきました。同じ種であっても地域によって少しずつ形質が異なっていることがよくあります。そのため、同じ種であっても他の地域の形質の異なる植物を植えると、もともとあったものと交雑してしまいます。その結果、地域固有の遺伝子が撹乱されてしまいます。
 そこで、私たちは地域の植物で地域の緑化を訴えています。しかし、問題になるのはその地域の緑化樹木の苗がなかなか手に入らないことです。そのため、私たちは里山で採取した種子や穂木を使い、橿原市昆虫館の里山に植えるチョウの食樹を中心に、奈良盆地南部の緑化樹木の苗を作ってきました(なお、挿し木困難種については本校で開発した挿し木繁殖技術を応用しています。)。
 現在は、ナラ枯れ対策としてコナラの苗を育てています。この苗の種子(つまりドングリ)を採集したところは、昨年、かなりのナラ枯れ被害が出ました。専門の先生方と相談し、コナラ林の復活を目指します。

Ⅶ 環境省準絶滅危惧種ナガオカモノアラガイの保護活動 愛知目標12
 ナガオカモノアラガイOxyloma hiraseiは、オカモノアラガイ科の陸産貝類です。比較的水辺を好む種で、水際の植物などに付着して生息しています。水路の改修などで生息地が減っていることもあり、全国的にも希少な貝となっています。環境省のレッドデータブックでは準絶滅危惧種に指定されています。
 私たちは、奈良盆地南部を中心とした県内各地の農業用水路で水辺の生物調査を行ってきました。一昨年、5ヶ所でナガオカモノアラガイの生息を確認しました。これらのうち、御所市北東部を流れる素掘りの用水路では稚貝もたくさん見つかっています(『南紀生物』(第57巻第1号))。ここで繁殖している可能性があり、観察を続けています。冬場は橋の裏や石のすき間などで越冬していること,7月上旬には稚貝が大量に発生することが分かってきました。また卵と思われるものも見つかっています。ここでは、生き物調べを継続し、その成果を「田んぼの水族館in御所実業高校」や「出張!田んぼの水族館」等で発表し、地元の方に素掘りの用水路の素晴らしさを知ってもらおうとしています。現在、この素掘りの用水路はコンクリート化の工事に入っています。工事終了後、生き物たちの様子がどうなるのか、見守っていきたいと思っています。
 また、もう一か所の繁殖地である田原本町多では、「美しい多地区の田園風景を楽しむ会」のご協力もあり、ナガオカモノアラガイの生息地づくりを進めています。まだ実験中ですが、工夫を凝らし、安定した繁殖地となるようにしていきたいです。ここのシンボルとなるようナガオカモノアラガイのキャラクター化も考え、案を提出したところです。

Ⅷ 普及活動 愛知目標1
 私たちは、主に地元の自然系の登録博物館である橿原市昆虫館で活動成果を発表をしています。また、2012年の第2回生物多様性全国ミーティング事例発表がきっかけとなり、全国規模のイベントでも発表をする機会が増えてきました。国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)の「にじゅうまるCOP1(全体発表)」「にじゅうまるCOP2(分科会発表)」や第49回全国野生生物保護実績発表大会等で発表をしています。また、国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)の「おりがみアクション」のパートナー団体となり、橿原市昆虫館等で「想いでつなごう!おりがみアクション」を実施しています。
 県内でも「なら生物多様性保全ネットワーク記念フォーラム」「ならの大切にしたい自然と生き物たち展」「私たちとこれからの生物多様性」「田んぼの水族館」「田んぼの生き物体験ツアー」「田んぼの学校」などのイベントには積極的に参加し、研究発表も行っています。
 また、プロジェクトでの取り組みを他校にも普及をはかります。

「出張!田んぼの水族館(しばらくは魚中心ver.)」
 ご希望がありましたら、学校までご連絡ください(市内もしくは近隣市町)。

活動の様子は、右の検索欄にキーワードを入力していただけると分かります。

 

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