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アーサー・C・クラーク著、早川SF文庫。 年に一冊はこういう作品を読みたいものです。 地球軌道エレベーターの建設にまつわるお話で、ご存命のSF作家で唯一人の最重鎮の最後の傑作です(本作後も実は作品を書いてはいるが・・・)。 クラークは決して巧い小説家では無いと思いますが、そのストイックで自然科学に誠実な作風は非常に好感が持て、じわじわと感動が押し寄せる作品も多々あります。 個人的には氏の近未来物のファンなので、その私的トップ3長編をあげるならば 楽園の泉、渇きの海、海底牧場(順不同) となります。なお「宇宙のランデブー」は一般的には評価が高いのですが、私は少し苦手(さらにその続編(他者と共作)ではクラーク的好さが微塵も無いのが残念)。 あと氏は短編もすばらしい。「これぞSFという短編を1つ」と言われたら、私は「メールシュトローム2」を挙げます(『20世紀SF3』で読めます)。
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SF,FT
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高畑京一郎著、電撃文庫。
とってもさくさく読めます。 精神だけが時間移動するパターンのお話ですが、理詰めの構成に好感が持てる佳作です。 ただタイムトラベルものは全体的にレベルが高いので、それらと比べてしまうとちょっと物足らない気もします。 あと最後のリープだけはなにが原因なのだ? |
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ロバート・J・ソウヤー著、早川SF文庫。
「ホミニッド-原人-」に続く、ネアンデルタール人平行世界との交流のお話。今回は全体がエピソードと最終巻への伏線と言った感じでした(それでも十分に面白い)。ネアンデルタール世界は、こんな科学技術があれば理想郷は可能だという思考実験の産物ですね。次巻に期待。 |
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ジョン・E・スティス著、早川SF文庫。
かなり旧作ですが今頃読みました。実は「消えたサンフランシスコ」と言う作品と長らく混同していました(こちらは出版時に読んだのですが、読んだ小説の中では数少ない中指を立てたい作品でした)。 そもそも、この2つが別の作品だと言う事に気が付いたのが山本 弘氏の「トンデモ本?違う、SFだ!」をパラパラと見ていて、「え〜こんな駄作紹介してるの?」と思いながらあらすじを読むと、どうも記憶と違うので、ひょとしてと思い自分の書庫を探して見ると持っていない事が判明、あわてて古本で探して読んでみました。 で「マンハッタン強奪」ですが、良く出来てます。「ここまで大風呂敷を広げてちゃんと終わらせてくれるんだろうな?宇宙のランデブーみたいなのはクラーク以外はやっちゃだめだぞ」とはらはらしながら読みましたが、安心しました。 インデペンデンス・デイなんか作る暇があるなら、こっちを映画化したほうが絶対面白いよなぁ。 |
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ここ数年の私の一番のお気に入りのシリーズである。 現在、第5部に突入した状態であり、ここまでで22冊出ている。 (私はこのシリーズは、各部の完結巻が出た時点で一気に読む事にしているので、第5部はまだ読んでいない) ただ22冊と言っても実際は、もともと原書で1冊(=1部)だったのを分冊して出しているので、1冊あたりの頁数は少なく、その内容ともあいまって、あっと言う間に読めるだろう。 と言うのも、このシリーズはファンタジーのクセにノンストップアドベンチャーなのだ。 指輪物語に始まるタイプのファンタジーでは、主人公が目的をもって世界を旅する(大体において徒歩で)ものが多く(だから、よく異世界の地図が最初についてるでしょ)本書も確かにその類なのだが、その展開の速さが半端じゃなく物語の密度も高い、ちんたら歩いちゃいないのだ。(大体この第4部までの話の経過時間はどれ位なのだろう?真面目には調べちゃいないが、恐らく1年に満たないのではないだろうか) あと特筆すべきは、「普通そこまでしないだろ」と言うくらい主人公は辛酸をなめるのである。第1部の最初の内はまあ普通なのだが、後半になって本書の真髄が垣間見えた時に、私はぶっ飛びました、本当に。 と言う事で、どうです読んでみたくなったでしょう。
私が今一番恐れているのは、本シリーズの翻訳が打ち切りになる事。それを避ける為にも、是非買ってやって下さい(そんな心配しなくても売れているとは思うのだが・・・)。 そうそう、ハヤカワFT文庫で、作者はテリー・グッド・カインド。くれぐれもブックオフなんかで買っちゃだめですよ。 |




