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アンティグアで、まず初めにしたことは、スペイン語学校に入る手続きだった。有名な学校は値段が高かったので、無名で小さな学校に入ることにした。日本円にして週500円くらいしか変わらないのだが、貧乏旅行が染み付いてくると、その少額の違いが気になって仕方がないのである。後で考えると「な〜んだ。こんな少額で値切っていたのか」と後悔するのだが、安い物を探したり、値切ったりするのが習慣化してしまっているから、口から先に値切っている。日本人としてはたくまし〜い。
スペイン語学校の授業料はプライベートレッスンで毎日4時間を週五日で40ドル、ホームスティは食事が日に三食付で週20ドルである。食、住、勉(プライベートレッスン)一ヶ月US240ドル(2万4000円)で済むのだからとにかく安い。
教師は男女,色とりどりなのだが、初めについた教師は男性だった。他の日本人には可愛い女性の大学生が付いているのに、こちらはおじさんだったので割り切れないものがあった。しかし、語学の勉強は一人の先生に習うより、いろんな先生に習うのが鉄則であるということで、一週間ごとに先生を変えることができた。言葉は同じ地方の出身者でも声質が違うし、人によって使うボキャブラリーが微妙に違うから、できるだけ多くの人から習うのがいいそうだ。
何人目かの先生が可愛い女性だった。 彼女は大学生で、一目惚れしてしまったのだが、私は彼女の好みではなかったようだ。世の中、金のようで金でないのだ。日本人は金持ちだと思っているけど、やはり、チーノだから、嫌だわというところだろうか。もちろん、かっこいいスポーツカーでも乗り回していれば違ってくるのだろうが、遠くの国から来るための飛行機の切符を買える人間でも、いつも汚い格好をしているのだから、誤解されるのは仕方ないだろう。
素人の女性をゲットできなければ、趣味と実益を兼ねて玄人の女性とコンタクトをとるのは、男の本能といえるだろうか。本能を満たすためと、昼間習ったスペイン語の復習のため、ホコテナンゴ(売春バーが数軒ある場所)に入り浸るようになった。まさに一石二鳥である。
ある日、数人の日本人とホコテナンゴに繰り出し、数軒あるバーの中でもお化け屋敷と日本人旅行者に呼ばれているバーに入った。内部は薄暗く、汚い木製のテーブルが数個置かれており、奥にジュークボックスがあった。
地元の男性に挟まれて、この世のものとは思えない女性がジュークボックスから流れるランチェロ(メキシコ音楽のジャンル)に合わせて歌っている。瞼に塗られた濃いアイシャドウ、異常に長い付け睫毛。日本的な感覚からしたら、絶対に近づきたくないような女性だ。だから、ここはお化け屋敷と呼ぶのだろう。
バーに入って左側に部屋が三つ併設されていて、一番若そうな女性とその一つに入る。17歳だといっていたが、腹に帝王切開の跡があり、薮医者が切ったのか幅2センチ、縦20センチくらいのキズになっていた。帝王切開をした女性を見たことがない私にとって、あまりにもショックで、性欲が萎えてしまった。
何もしなかったが、US5ドル(当時のレートで500円)あげると、彼女は喜んで、私にまとわり付いて離れなかった。日本では、性交渉がうまく行かなくても(あくまでも買う方に問題があった場合)お金を払うが、中南米では払わないそうだ。日本人的感覚をもつ私はあまかったのだ。
一緒に来た小柄な日本人は、部屋から出てきたとき、満足そうだが、心配ごとがあるような、複雑な表情をしていた。
「エドワルドさん、コンドームなしで、やっちったんですけど、大丈夫ですよね」
「何で、使わなかったの」
「出来心で」
常識的な人間でも、いざ女性を前にすると、衝動的にゴムなしでやってしまうことがある。「何でやったんだ」と批判する人間が、案外同じ失敗をしているものだ。人間というものは、いつも岐路に立たされて、二者択一を迫られているようなものかもしれない。
「こんな安いところに白人旅行者はこないから、エィズはないだろう」
「そうだといいんですが」
「心配ないよ」などと気休めをいったが 私の頭は、エィズのことでいっぱいだった。彼の心配が私の心配を増幅させたらしい。あ〜、悲惨な一日だ。いまから、一晩中この問題で悩まなければならないのだ。
つづく・・・・
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はじめまして。さすがいいブログですね。
自分もブログ始めたのでよかったら見に来てください。
馬券で生活してるんで、競馬に興味があったら是非交流しましょう。
ではでは。
http://blogs.yahoo.co.jp/rupan0217
2007/6/19(火) 午後 2:42 [ テイオー ]
ホコテナンゴのどこらへんにあるんですか?
カテドラルの近くですか?
2015/9/4(金) 午前 5:05 [ salvador ]
メリー・クリスマス
ドリパンです。
最近、10代の頃なんとなく聴いていた、モダンジャズや18世紀生まれのクラシックを聴いています。
この前のカキコミからおおよそ一年が経ちました。
ときどき野暮用で、学研登美ケ丘に立ち寄るんですが、ゲバラのことを思い出しながら、生駒の澄んだ空を見上げます。
新興住宅って好きじゃないんですが、ゲバラのお母様が住んでらっしゃるところだとか、子供はんたちはどうしてはるんやろかとか、いろいろチャット時代の噂を思い出したりします。
敦盛君とあなたぐらいですか、僕の記憶に残って消えないユニークな個性存在って。
僕にはブログの趣味がないので、近況を語るつもりはないですが、よければメール下さいな。
taolinpin@gmail.com
氷道 眉に張りつく 息吹 可愛ゆし
こほりみち まゆにはりつく いぶき かわゆし
雨後
2015/12/25(金) 午前 3:35 [ dre*mfu*l*ants ]
また1年経ちました。
今日はクリスマスですね。
実は、昨日も生駒の麓の荒本まで、少し所用があって出かけたのですが、斜めにぐんぐん昇っていく近鉄のトンネルの闇は見ないまま京都に戻りました。
他人の書いたもので、過去を懐かしむなんて、僕に有り得ない出来ごとですが、あなたや敦盛君にコンタクトがとれないまま、ロランバルトの「恋愛のディスクール」での一節を思い出します。w
時間が停止しないですね。
あのころ、つまり、2010年や2011年の貴方達との言葉の関係が。いつまでも終らない。
先見の明と言うしかないゲバラの政治的意見やどこまでも小坂の古い家系の人であろうとした敦盛君の純朴かつ古風な「初心(うぶ)」でしょうか、お二人ともにドリパンが辛辣であった事いまさらのように悔まれます。
来年もお元気で活躍されるべく、切に願っております。
dreamfullpannts
2016/12/25(日) 午前 4:01 [ tao***** ]
明けましておめでとう。
今年は日本にとって苦難の年になりそうです。
日本は確かに狂いはじめている。
左翼的な難点からではなく、西部や西尾などの右のアクシスからも、日本は日清日露のようなかっての狂いのプレステージに入ったと思われます。
ありふれたそこいらの女の狂気が、国家の行末を暗示しているように見てとれます。
ケバラさんも御留意を。
dreamfullpants
2017/1/1(日) 午前 3:06 [ dre*mfu*l*ants ]
昨日、石切さんへお参りに行ったついでに、ゲバラさんが住んでいた登美ケ丘まで足をのばしました。
現在日本で暮らしてなかったら幸いです。
大和まほろば 昭恵汚れ すめらぎや消え
よいお歳を!
2018/1/3(水) 午後 5:55 [ 雨後 ]
ご無沙汰しています。
生駒方面は所要あって定期的に訪れております。
自身の性癖に、過去をなつかしむなどないのですが、べバラさんと敦盛さんとは素直に懐かしいと思い返すことしばしばです。
その分、けっして優しい理解者でなかった、僕の狭量が悔やまれます。
晦日にも立ち現れはせ悪霊に ひねもす呪いを疾きたくもあり70歳
雨後
2018/12/29(土) 午前 4:48 [ tao***** ]