世界道中膝栗毛

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グアテマラから(世界道中膝栗毛)

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写真の所有者様、イメージがあまりにも一致したので、借用させていただきます。ありがとうございます。


もう、あたりは薄暗くなってきている。ホテルに帰ってきて部屋に篭る。へたに町をブラブラしていて見つかったらリンチされるかもしれない。

次の朝、一番でグゥアテマラシティ行きの長距離バスに乗る。マリアに挨拶する時間もなかった。帰りはシエラ側(山側)の道をとった。時間がかかるが山いっぱいに広がるコーヒー農園が見ることができる。陽光を受けてコーヒーの実を収穫している少女たちが目に眩しい。

一見長閑にみえるコーヒー農園も裏を返せば、戦場なのだ。この20世紀後半という進んだ文明の時代に、農民たちは半奴隷的にこき使われて疲れきっている。だから、農民たちはゲリラの一員になるか、アメリカを目指す。

エル ノルテという映画をアンティグアの外人向けの小劇場で見たが、まさにその世界なのだ。ゲリラの容疑をかけられた父親を右翼の自警団に殺されたインディオの兄弟がメキシコ経由でアメリカに密入国するという映画だが、おそらく、そんな悲劇がこのシエラのどこかで、いまも起きているかもしれない。通りすがりの旅行者に知る由もないが・・・・

この国は一握りの家族よって支配され(1950年代は50家族、一社〔ユナイテッド フルーツ社〕)、その息のかかった者が大統領になり、利権を食い荒らしているのだ。アメリカや日本などの経済大国が自分たちの製品の捌け口を求めて、援助を申し出る。その援助を食い散らしているのがこの国をコントロールする家族もしくはそれに寄生している連中なのだ。もちろん、援助の半分は国民には行き届かず、一握りの家族の海外投資や子弟の留学資金になっているのは言うまでもないだろう。その国際援助の返済を、山にしがみついてコーヒーを摘んでいる農民たちが、何の見返りもなしに請け負っているのだ。

私のかようアメリカの学校にもラテンアメリカからの留学生がいる。彼らはスポーツカーを乗り回し、毎月何百ドルも国際電話を掛ける。そのお金の出どころは、農民の労働を担保にした経済大国からの借金である。

一度根付いたシステムを覆すには、莫大なエネルギーが必要だ。果たして、この国に何百年と続く悪のシステムを覆すエネルギーがあるだろうか。キューバやニカラグアで沸き起こった民衆の熱いエネルギーがあるだろうか。少しでもゲリラを支持する態度を見せると、村ごと虐殺されてしまう国の民衆にそのようなエネルギーが残っているだろうか。

1950年、グァアテマラにラテンアメリカで初めての左翼政権(ハコボ アルベンツ グスマン政権)ができた。1954年、その政権はCIAやユナイテッドフルーツ社(バナナなどの大規模農園を多く所有してグァアテマラの政治経済をコントロールしていた)の裏工作によって崩壊。そのころグァテマラでボランティアの医療活動をしていたエルネスト ゲバラは、落胆してメキシコに移る。そこでカストロ兄弟と知り合い、キューバ革命に参加するのだ。ゲバラ率いる部隊がサンタクララの戦いに勝って革命が成就したのだから、アメリカによるグァテマラ左翼政権の転覆がなければ、ゲバラのキューバ革命参加と成功はなかったかもしれない。当時の民衆の熱いエネルギーは今のグァアテマラにはないようだ。いやラテンアメリカ全体にエネルギーがなくなったといえるだろう。

アメリカとは不思議な国だ。国内では民主主義を唱え、国外では独裁政権や前世紀的な民衆を抑圧する政権を援助しているのだから、主義主張という原理より、自国の言うことを聞く政権を欲しているだけなのだろう。現代のローマ帝国にならんとしているように思える。
ソビエト連邦も同じ穴の狢なのだ。だからゲバラは、ソビエト批判(結局、ソビエトもアメリカと同じじゃないか)をして、キューバから追い出された。とにかく、ゲバラは、超大国であるソビエトとアメリカを憎んだのだ。

そんなことを考えながら、バスの車窓に映る美しいシエラ(山並み)を眺めていた。

つづく・・・・・

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宿に戻って木製の窓を閉め、部屋を締め切る。熱いが、マラリアやデング熱の多発地帯では仕方がない。そこまでしても蚊が中に入ってくる。

窓には網戸がなく開けっ放しで寝ると、体は蚊に刺された痕だらけになるだろう。数年前、ニカラグアをヒッチハイクで抜けたとき、捕まえたトレーラーの運転手に運転席で寝るのを拒まれ、近くのレストラン(椰子ぶきの屋根があるだけ)の椅子を集めて寝た。横になった瞬間、蚊の大群に襲われて、寝るどころではない。仕方がないので両手に靴下を履き、顔にはシャツを被った。もちろん、長袖に長ズボン(ジーンズ)を着ている。とにかく、暑かったが、蚊の大群に刺されるよりはましだった。

真っ裸になって、エィズのこと、売春婦のこと、自分の将来のことを考える。目から涙が流れ出して止まらない。一人旅をしていると、日本の家族や友達のことを思い出し、止め処なく寂しくなることがあるのだ。そんな時、部屋を締め切り思いっきり泣く。このときはエィズの恐怖との相乗効果で、より感傷的になったのだろう。思い切り泣いたからだろうか、心が晴れたようだ。暗闇が優しく私を眠りに誘った。

朝起きると、空に太陽がぎらぎらして、その強烈な陽光が道に反射してまぶしい。なんともいえないエネルギーを充電してくれているようだ。

「おはよう」と誰かが言った。声がするほうに視線を向けると、昨日のバスの中で知り合った女性が、笑顔を作って立っていた。
「おはよう」
「昨日はよく寝れた」
「ああ」
「君は」
「よく寝れたわ。じゃうちに遊びに来る」
「ああ、いいね」

彼女の家の鉄の扉をくぐると、直ぐパティオ(中庭)が広がっていた。横に家があり各部屋が独立していているグアテマラによくあるタイプの家だ。中流家庭というところだろう。父親は公務員らしい。
「ようこそ」とマリアの母親らしい女性が笑顔で迎えてくれた。
しかし、父親らしい年配の男性は、苦虫を噛んだような顔をしている。おそらく、どこの馬の骨だかわからないチ〜ノが、うちの娘とどんな関係にあるかと気を揉んでいるのであろう。

家に誰かを招待すると、食事で歓待するというのは世界共通のようだ。ジャガイモや野菜が入ったスープ、豚肉のステーキ、トルティアとなかなかいける。レストランとは違う家庭料理を満喫して、何食もの昼飯を得したような気分だ。ささやかなラッキーに、思わず満足する。

マリアの家からの帰り道。市場(メルカド)を歩いて、香辛料や雑貨を見ていると、チーノという掛け声が飛ぶ。むっとして、声がしたほうを見ると、地元の若者がニヤッと笑っている。

地元の人間に貰ったささやかな満足感が一気に奪い取られたような気がして、どうしようもない怒りが込み上げた。
「チ〜ノ、チ〜ノ、チノトン(チノに対する最大の蔑称)」と畳み掛けてくる。

地元の人間ともめる事は危険だと分かっているが、一度沸き起こった怒りは収まらない。

「だれに言っているんだ。チ〜ノだという理由で、静かに道を歩けないのか」
若者の顔に「何をいっているんだこのチ〜ノが」と書いてある。

気が付けば握りこぶしが若者の顎を捉えていた。低姿勢から繰り出されたアッパーカットが決まったのだ。若者は顎を押さえながら地面に崩れ落ちた。

周りにいる人々が集ってくる。内戦が40年も続いている国の人間は、われわれ日本人のように柔ではない。とっさに体が現場から逃げようとしていた。早足になり、走り出した。

近くに停まっているウルバーノ(路線バス)に飛び乗るが、道路が渋滞していてバスが動き出さない。地元の集団が後ろからこちらへ近づいてくる。

その集団が近くまで来た時、バスが動き出した。思わず「助かった」と叫んでいた。集団は見る見るうちに小さくなっていく。あそこで捕まっていたら、100%リンチに遭っていただろう。

チ〜ノトンと呼ばれたにしろ、暴力を使ってしまった。それも見知らぬ土地で。自分の馬鹿さ加減に情けなくなったが、とにかく危機一髪助かったのだ。安堵感が体全体を包んでいた。

つづく・・・・・

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写真の所有者さんすいません。イメージがぴったりなので借用しました。


グゥアテマラからメキシコ経由でアメリカへXI

小さな町の夜というのは退屈なものである。特に一人ぼっちの旅行者には・・・・。
「そうだ、五回さんがここに売春バーがあるといっていたな。試しに行ってみるか」と独り言を呟く。
一人で旅をするようになってから独り言が多くなっている。話すということも人間の本能だとすれば、バランスを取るために独り言を言うのはやむをえないだろう。それで言語的バランスがとられているのかもしれない。

メインストリートは道幅が6メートルほどで、町の中央を貫いている。まだ、夜の8時なのに人通りが極端にすくない。40年内戦の副作用だろうか。隣の国メキシコでは、夜8時のソカロ(町の中心にある公園)というと、人々が溢れかえり、恋人たちの囁きや、老人たちの昔話が聞こえてくるのだが、国境を挟んで右側と左側では、こうも違うのである。国の指導者しだいでこういう違いが出るという典型的な例である。

メインストリートを歩いていると、前方の一角をオレンジ色の電灯が照らしていて極端に明るくなっている。その灯りの傍まで来ると、ドアが開け放された建物があり、数人の男女がテーブルを挟んで座っていた。中からラテン独特のロマンチックな音楽が流れてくる。
ルセロのエレクトリィシダだ。Elecutricidad cuando tu me mira , algo sobre natural, una sensacion・・・・・・ その音楽に合わせて、化け物のような太いアイラインを引いた女性が客を侍らせて歌っている。まさに、場末のバーという言葉がピッタリ当て嵌まる光景だ。

中に入りロン(ラム酒)のストレートを注文して、一気に飲み干す。しばらくすると、可愛い女性が一人寄ってきた。掃き溜めにツルとはこのことだろう。
「チーノ、チキチキは好き」
ヨーロッパ文明の影響を受けた地域では、チキチキとかジンジンとか、音の繰り返しがセックスを意味するらしい。
「ああ好きだよ」
「なら、安くしとくわ」
「で、いくらだ。US3ドルよ」
中南米の港町にある船員用バーは、10ドル〜30ドルと女性の値段が高いが、地元の男性用のバーに働く女性は1〜3ドル、日本円にして100〜300円と嘘のように安い。地元の人間にとっては安くないが、世界第二の経済大国に住む人間にとっては極端に安いのだ。地下鉄の一区間の電車賃で女性が抱けるのだから驚きだ。

「まあ、もうちょっと飲ましてくれ」
「いいわ。でも飲んだ後は、二階行きよ」と笑っている。

二階に上がるとベニア板で仕切られただけの部屋が数室あった。内部にはダブルベッドとテーブルと椅子1脚ずつあるだけのものだが、彼女の生活道具が机の上や床に所狭しと置かれていた。

ベットに座って部屋を片付けている彼女を見ていると、「コンドームを持っている」と彼女が訊いてきた。
「持っているけど」
「別にしたくなければしなくてもいいわ。ピルを飲んでいるから」

そうダイレクトにいわれると、いつもコンドーム無しでやっているんだと勘繰ってしまう。 兎に角、エィズを移されるのだけは避けなければならない。こんな事をいっているが、私の腕には一センチ四方の出来物ができており、何ヶ月も消えないでいる。逆にエィズを移すかもしれないのだ。

彼女は嬉しそうにベッドに座っている私に飛びついてきた。唇が重なり合い、舌と舌が絡まった。口いっぱいに唾液が広がり、快感が背中に走った。手が豊満な乳房を少しきつめに握りしめた。
「痛い」
「ごめん。興奮しすぎたよ」
「そんなに私って魅力的」
「ああ、魅力的だ」と歯が浮くような言葉を吐いているが、手は下半身の奥深を弄っている。
「ああーん。早くあなたのもの入れて」
せがまれると、焦らしたくなるのは男心というものだ。太古の昔から男は女をいたぶり、女性は男性をいたぶるようにできているらしい。
「最近、下の方の調子が悪いんだ。しなびてきちゃったよ」と焦らしていたが、こちらも我慢できなくなって、いそいで自分の物を彼女の中に沈めた。(もちろん、コンド〜ムは着けているよ)
「ああ〜。いい」
数十分のおよぶピストン運動のあと、背中全体に鳥肌(関西では寒イボだ)が立ち、果てた。

コンドームを取ろうとすると、自分自身の先にコンドームが被さっていない。よ〜く見ると、ゴムの横から先が突き出ている。おそらく小さな穴があり、激しいピストン運動によってその穴が広がり、亀頭が突き抜けたのだ。

彼女は気が付いたのか素早くピルを飲み込み平然としている。行為が終わってからピル(まだら飲みと飛ばし飲みには注意)飲んでも遅いと思うのだが、いかにもラテンらしく大雑把だ。

体は熱帯のむっとした気候の中で汗だくになっているが、エドワルドの心の中には寒風が吹いている。
<おいおい、病気を移されたらどうなるんだ。いや、こんなアメリカ人のこない売春バーにエィズはないよ。こっちが移した可能性のほうが高いかな? 子供ができて、その子がエィズキャリアだったらどうしよう>という声が頭に響き渡っている。止め処なく怖くなった私は、バーから凄い勢いで走り出した。

つづく・・・・・・
           

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写真の所有者様すみません。あまりにもイメージが一致するので、拝借してしまいました。ありがとうございます。


ほとぼりが冷めるまでアンティグアには戻れない。仕方がないので小旅行に出ることにする。ロスガルゴス(バス会社)のバスステーションからテクマン(国境の街)行きのバスに乗る。

ロスガルトスとは英語でグレーハウンド(走るのが速い犬)のことである。グレーハウンドの絵がバスの側面と後ろに描かれている。バスはアメリカの中古のようだが、アメリカのグレーハウンド(長距離バス会社)とは関係ないようだ。

隣がグアテマラ人の女性でなかなか可愛いい。ここで話しかけなければ一生の損ということで「君はグゥアテマラ人」と思い切って訊いてみる。
「そうよ」と優しい返事が返ってきた。
「グゥアテマラのどこに住んでいるの」
「エクイントラから少し行ったところよ」
「エクイントラなら、グゥアテマラシティとテクメンの間にある町だね」
「そう、エスクイントラに来た事があるの」
「ないけど、知り合いが噂していたから」
「どんな噂」
知り合いはエスクイントラには数軒の売春バーがあるといっていたのだが、そんなことは初対面の女性にはいえない。
「テクマンに繋がるパシフィックハイウエーとグゥアテマラ第二の港を持つサンホセへの道が交差する要衝だって・・・」
「チニートが私の町を知っているなんて光栄だわ」
中南米ではチーノという呼称は軽蔑を含むが、チニートという呼称は軽蔑を含まない。日本語で「中国人ちゃん」というところだう。
「nuca he visto una mujer tan guapa como tu.(君みたいな綺麗な女性を見たことがないよ)
」と歯の浮くような言葉が口から出た。
実は、ロスの英語学校時代にラテーノから教えてもらった、ラテーナを口説くための取って置きの口上なのだ。

「まあ、そんな言い方どこで習ったの」
「ロスの友達からだけど、普段はこんな表現を使わないよ。君があまり美しすぎるから」といいながら彼女の後ろ髪を触った。
「私は美人じゃないわよ」と反論しながらも、嫌がっていなようだ。
「君いま彼氏がいるの」
「最近分かれたの」
「じゃ、僕が君の彼氏になれる可能性はあるかな」
「まだ、あったばかりなのに・・・・」
「恋は突然やって来るものなんだよ」といいながら顔を近づけた。
(しかし、よくこんな歯が浮くような言葉が出てくるよな。でも、ラテンは恐ろしいところで、こんな恥ずかしくなるような言葉がどんどん出てくるのだ)
彼女は顔を背けない。唇と唇が触れ合い、彼女の唾液が口の中に波紋のように広がる。
「だめよ、こんなことしちゃ。みんな見てるじゃないの」
「すまない」
「いいのよ。もう直ぐエスクイントラよ。あなたはテクマンへ行くんでしょう」
「やっぱり、俺もエスクイントラで降りるよ」
「どうして」
「君とこのまま別れたくないから・・・」

バスがエスクイントラに着いて、彼女の後についてバスを降りる。午後の太陽が容赦なく道を照り付けて反射している。公称人口6万2千人の町だということだが、暑さのせいだろうか、そんなに人がいるようには見えない。

彼女が歩きながら「あなた何処へ行くの?」と訊いた。
「君の家についていこうと思って・・・」
私は恥じらいもなく答えた。
「別にいいけど、今日、あなたを家に呼べないわ」
「どうして、もうバスを降りちゃったよ」
落胆するが、あまりしつこいと嫌われることは今までの経験で分かっているので、自分を押さえ込んだ。
「ごめんね。でもホテルを一緒に探してあげるわ」
どうせ暇で時間は余りあるほどだ。一日ぐらいのロスは問題ない。この町でゆっくりすることにする。
「あした朝に来るからね」といって彼女は去っていった。
寂し〜い。まあいいや明日があるし、夜もあるしなと頭を切り替え、洗濯をすることにする。午後の太陽が洗濯板付き洗面台で汚れた服を洗っているチーノを照りつけ、<馬鹿な野郎だぜ>と言っているようだった。
つづく・・・・・

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所有者の方どうもすみません。あまりにも私のイメージと一致しているので拝借しました。ありがとうございます。


二人はペンションメサのエドワルドの部屋にいる。
「きみはどこ出身なの」
「奈良の香山町ですけど」
「香山町? 高校の時の友達が住んでいるよ。奥山といって靴下の製造業をやっているんだけど」
「あ〜、僕の親戚ですよ。高校はどこですか?」
「大阪の明光だよ」
「僕もですよ」
「地球の裏側で、同じ高校の出身者と会うとは、世の中とはなんと狭いんだろうね。それも友達の親戚なんだからな」
「彼はニューヨークとロスにいたらしいですよ」
「ロスで一緒に遊んでいたよ」
「そうなんですか。なんか、大学院へ行っているとか」
「まあ、大学院だな。しかし、アメリカにもいろんな学校があってね、金で学位が買えるような学校もあるんだよ」
「それはどういうことですか」
実際に、奧山の在籍するカリフォル0ア インター0ショナル ユニ0ーシティはお金さえ払えば学位をくれる学校として有名であるが、友達の親戚にその事実を伝えることはできない。
「かれの行っている学校はまともだけどね」とはぐらかした。
「かれはいつも『俺の家は金持ちだ』と言っているけど本当なのかい」
「すごいですよ。200坪の家に住んでいるんですよ」
「200坪ならたいしたことないね」
「建坪が200坪なんですよ」
「それは凄いな。山も持っているといっていたけどね」
「香山では、有力者ですよ。彼のオヤジも一番高いベンツに乗っていて、態度がでかいんですよ」
「この親があって、この子供ありということか」
「はは・・・・ そうですね」
「人の噂話をしていても何の足しにもならなから、夜の街に出て遊ばにいかないか」
「いいですね」
通りには自動小銃を持った警察が等間隔に立っている。そこを抜けてある通りに入るとストリートガールが等間隔に立っている。通りが変わると追いかけるほうと、追いかけられるほうの人間が入れ替わって並んでいるのだから奇妙である。

「大丈夫ですかね。日本のように売春防止法で捕まらないですかね」
「この国に売春防止法があるのか、ないのかは知らないけど、大丈夫だと思うよ。彼らは売春については問題にしていない。それよりも外人が売春婦をしているとかを調べるみたいだよ」
「こんな貧乏な国に売春をしにくる女性がいるんですかね」
「ホンジュラスやエルサルバドルから来るみたいだ」
「どんな女性がタイプかな。気に入った女性がいたら言いな。交渉してやるから」
「ありがとうございます」

適当な女性を拾って連れ込みホテルに入る。連れ込みホテルといっても普通のホテルと何ら変わるところがない。内部は古臭いが結構広い。ベッドの横にあるスタンドランプの笠がステンドグラスで、古臭い部屋を薄暗く照らしていて、レトロを強調している。

100%インディオの女性がベッドに仰向になっている私の体に馬なりになり、喘ぎ声をだしている。ほとんどの日本人は白人志向だが、インディオの中にも美しい女性がいる。そういう意味で天は人種に公平である。白人は美しくて、インディアンは美しくないというイメージの裏に金力の影がちらつく。もし、産業革命が南米で起こり、ヨーロッパが南米の植民地になっていたならば、美的感覚も今とは違うものになっていただろう。

白人やメスティソと違って、ほっそりとした柳腰に適度な乳房。日本人の女性を抱いているようだ。
「me vengo(来るは)」
「vamos(一緒に行こう)」と言いながら二人は果てた。

女性の余韻に浸りながら同じ高校の後輩と、夜のグアテマラシティを歩いている。一期一会の不思議な夜が二人の体を優しく包んでいるようだった。

つづく・・・・

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