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鈴木亜久里の冒険 終わる 大資本なしに困難
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/other/142925/
21:09更新
「昨日のことのように思いだされる」。鈴木代表が感慨深げに振り返ったのは2005年11月1日。F1チーム立ち上げを発表した会見のことだ。「あの日も壇上に一人、きょうも一人。だけど今は一緒に戦ってくれたドライバー、スタッフやファンの皆さんが付いてくれている」
現在のF1は多くのチームを自動車メーカーが直接所有し、資本と技術をかけて競い合っている。経費が高騰し、スーパーアグリのようなプライベートチームの参戦は困難だ。そんな状況に歯止めをかけようと、08年からは他チームのシャシーを購入しての参戦が認められるなど改革が行われるはずだった。
スーパーアグリも、改革を見越しての参戦だった。ところが実際には10年以降、完全に自社製作した車でなければ出場が認められなくなるなど、その後の状況は逆行した。スーパーアグリはホンダの前年型マシンの改良型を使用してきたが、これが不可能になるため、逆算すると09年には完全自社製マシンの開発を始めなければならない。
チームは昨季途中、メーンスポンサーの契約不履行で資金不足に陥っていた。新たな資本参加は、数年先まで見据えた計画が必要。マグマの計画は、そこまで目を配ったものだったというが、これが白紙に戻り、「時間的にもうムリだなという感があった」。鈴木代表は無念さをにじませる。
この2年あまり、数々の奇跡を起こしてきた小さなチームの活躍に、世界中のファンは喝采(かっさい)を上げた。しかし“鈴木亜久里の冒険”は道半ばで頓挫した。今後、佐藤の移籍先探しや負債の始末などに追われる鈴木代表だが、それでも務めて笑顔で言った。「やってよかったよ。苦しい部分はあったけど、夢をかなえられる人生を与えてくれた神様に感謝している」
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