|
イベルメクチンというのは、フィラリアの予防だけでなく、 カイセンやアカラス、ミミダニやその他線虫類の駆虫など、 広範囲の駆虫効果を持った駆虫剤です。 コリー系の犬というのは、 脳に薬物が入り込まないようにバリアの役目を果たしている「血液脳関門」の働きが弱く、 脳がイベルメクチンの影響を受けやすいという特徴があります。 したがって、高濃度のイベルメクチンを投与すると、 コリー系の犬では神経症状などの副作用が出る可能性があります。 副作用の可能性があるのは、コリーやシェルティ、ボーダーコリーなどの、 いわゆるコリー系と言われる系統の犬です。 獣医学でも、一説に、 「足の白い犬にイベルメクチンを投与するときは気をつけろ」と言う先生もいます。そのため、フィラリアの予防薬にイベルメクチン製剤を用いる事に不安を持つ人もいらっしゃいます。 果たしてフィラリア予防にイベルメクチンを使って大丈夫なのか、ということですが、 一般的には「大丈夫」と言われています。 それはなぜかと言えば、フィラリア予防のために用いるイベルメクチンの濃度は、 とても低用量であるからです。 一般的に、50μg/kg以上で用いるときは副作用の可能性が出て来ると言われているのですが、 フィラリア予防に使われるイベルメクチンの濃度は6-7μg/kgです。 アカラスやカイセンの駆虫には、200μg/kgという高用量で用いられる事を考えると、 フィラリアの幼虫駆除は、とても低用量で効果があるのだと言う事が分かります。 この用量であれば、一ヶ月に一度ずつ飲ませて行っても副作用は心配ないと言われていますので、 うちの病院でも、フィラリア予防の目的に、 イベルメクチンを出すという事は普通にしています。 ただ、低用量でも、コリー系には影響があるのではないかと心配して、 使用するのを躊躇する獣医師や飼い主さんがいるというのも、 事実ではあります。 ご心配であれば、ミルベマイシンやモキシデクチンなど、 イベルメクチン以外の薬剤にしておけば良いと思います。 フィラリア予防の用量では副作用の心配はまずないのですが、 問題はカイセンなどが見つかってイベルメクチンを飲ませたいと思ったときです。 この時、コリー系である事を忘れて投与してしまったりすると、 副作用が出る可能性がありますので、 その時には見落とさないように注意しておかなければいけません。 ※動物と飼い主さんの設定と描写には、修正を加えています。
傑作、ランキングをクリックしていただけますと、うれしい限りです。 転載、リンクはフリーとさせていただきます。
|
愛犬の遺伝疾患
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]


