こっち見んなって言ったら負け

思ったことなどを書き留めるメモ帳のようなものです。

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昨日の記事の続きです。

グリーンランドにヴァイキングたちが入植したのは980年頃といわれており、
彼らは約500年間この土地で生活をし、やがてこの地を去っていきました。

グリーンランドの地は、その名とは裏腹に
土地の大半が氷に閉ざされている上に、
冷たい気候、貧弱な植生、やせた土壌と人類が住むのに適した土地とはいえません。
事実、ヴァイキングの入植の前にも
幾つかの民族がこの地にやってきた形跡が見られるものの、
その全てが何らかの形で姿を消していますし、
現在でもグリーンランドの予算の60%がデンマーク政府に依存しています。

ヴァイキングはグリーンランドの自然環境と500年に渡り戦い続けましたが、
ついに敗北し、その地を去ることを余儀なくされました。
しかし、1200年頃入植したとされるイヌイットは
自然環境に振り回されながらもその地に定住し続けました。


グリーンランド・ヴァイキングとイヌイットの命運を分けたものはなんだったのか?


その理由は彼らがヨーロッパ人、そしてキリスト教徒でいようとしたためです。


文化を維持するためには心意気でなく様々な物が必要です。
その根源となるのが「食」であり、
彼らは小麦のパンを、牛肉を、そして葡萄酒を欲しがりました。
また、キリスト教徒であるために、様々な宗教具の輸入や教会の建築を望みました。

しかし、グリーンランドとヨーロッパは自然環境が大きく異なります。
牛や羊といった家畜や小麦などの農産物はグリーンランドには適していませんし、
葡萄酒などはグリーンランドで作ることはそもそも不可能でした。

ヨーロッパ流の生活を送るため、
彼らは土地に不向きな作物や家畜を育て、土壌の地力を奪い、
数少ない優良な土地に大きな教会を建造し、
また、宗教具や葡萄酒などの嗜好品の輸入の為に、
鉄や木材などの生活必需品の輸入量を少なくしていきました。


結果として、
土地はやせ、森林は消え、鉄が不足し、
彼らはグリーンランドで生きていくことができなくなりました。


対照的に、イヌイットは
家畜という食料やヨーロッパという交易相手がいなかったにも関わらず、
グリーンランドの地で生き続けました。




後世の私たちはヴァイキングの行動に様々な疑問を抱きます。

何故、ヨーロッパ流の生活を改めなかったのか?
何故、土地にあった生活様式に変えなかったのか?
何故、同じ土地に住むイヌイットの生活を参考にしなかったのか?


彼らを笑うことは非常に簡単ですが、
ヴァイキングの迎えたこの結末は示唆に富んでいます。


彼らは悪化していく自然環境を目の前にしながら、
それに負担をかける自分たちの生活を変えることができませんでした。
そしてその理由は「ヨーロッパ」という文化を守り続けるためだったのです。
彼らはイヌイットという異民族を真似、彼らと同類になることを拒否したのです※


既に様々なところで地球環境の悪化が叫ばれています。
そのための様々な対策の必要性も叫ばれています。
その結果、私たちの生活も変わっていくでしょう。


環境からの収奪によって成立している現在の生活を
どこまで「諦める」ことができるのか?
それが人類の運命を決めるカギとなるように思えます。

前回書いたように、
仮に優れた技術が生まれても、
それらを人々が受け入れなければ
その技術は消えていくだけなのですから。





※イヌイットがかつてエスキモーと呼ばれていたことからも想像できるでしょう。

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