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普段から国産の割り箸を愛用しているという
割り箸をこよなく愛する著者による割り箸に関する本です。
割り箸はよく環境問題、森林保護の観点から槍玉に挙げられることが多く、
実際に割り箸がどのていど森林破壊に影響を与えているのか?
という疑問からこの本を手に取りました。
しかし、環境問題にも確かに触れていますが、
それよりも割り箸の歴史や日本文化との関係、世界中での生産状況など、
割り箸に関する様々な情報がメインになっています。
個人的には、
「割り箸雑学の書」
と表現するのが正しいかと思います。
飲食店やコンビニで、お金を払うことなく手に入れることができる割り箸。
日本で生活していると、割り箸はタダであるかのような印象を受けますが、
実際は他の製品同様、原料を調達し、加工し、流通させ、といった過程を経て
我々の元に届きます。
我々の生活を取り巻く様々な製品が
どのようにして我々の元まで送られてくるのか?
そういったことを考え直すきっかけになる本だと思います。
また、詳細は記述しませんが、
一口に割り箸といっても、
原料や生産国によって様々なカテゴライズができ、
それらの環境や経済への影響は大きく異なることがこの本からわかります。
例えば、
建築材などのあまりを使う国もあれば、
丸太を全て割り箸にしてしまう国もある、
といった具合です。
「割り箸は一度使ったら捨てられてしまうから環境に悪い」という判断が、
如何に合理性に欠ける情緒的な考えであるか、ということを強く感じました。
何事も直感に頼るのではなく、
情報を集め、総合的に判断しなければならない。
そういったことが、割り箸の事例を通して感じられる書であるように思います。
なお、本書では
割り箸や塗り箸を善悪で切り捨てるようなことはしていません。
そのため、環境問題などに関する
善悪二元論を求めるような方は物足りないと感じるかもしれません。
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