こっち見んなって言ったら負け

思ったことなどを書き留めるメモ帳のようなものです。

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スウェーデン人の夫を持ち、
欧州と日本とを行ったり来たりしながら生活する著者の
外国人(特にヨーロッパ人)との会話をまとめた本です。

欧州の人が日本人をどう見ているのか?
といったことが具体的なエピソードを通して見て取れます。

1つ1つのエピソードは1〜2ページ程度にまとめてあるので
通勤の間などのちょっとした空き時間に気軽に読めると思います。



個人的には、
島国で育った日本人と、
大陸で隣国と国境を接して育ったヨーロッパ人との
外国に対する考え方の違いを強く意識しました。

外交音痴で外国に無関心とされる日本人。
本書では外国人が他国にどのような点にどのように関心をもっているのか、
といったことが具体的に描かれています。
それらを認識することは、
今後ニュースなどを読み解く上で重要になってくると思います。


特に私が印象に残ったのは、
「ヨーロッパはドイツを許さない」という項での
オランダ人が語ったとされる以下の言葉です。


「でも、戦争中私たちを苦しめたドイツを、オランダ人は百パーセント許してないわよ!」


歴史的にイギリスとフランス、フランスとドイツは仲が悪いとよく言われています。
それは両国の王族の血縁関係や
領土をめぐって戦争を繰り返してきた過去が関係していると言われていますが、
その感覚は日本人には中々理解しにくいものがあります。

勿論、相手が許してくれないからといって
相手のいうことを全て飲むべきだなどとは思いません。


しかし、他国との関係を考える上で、
「そういった感情が存在する」といったことを認識することは重要だと思います。

戦後半世紀以上が経過し、
EUとして1つになろうとしている欧州にさえ、
そういった感情は未だに存在しているのですから。




普段から国産の割り箸を愛用しているという
割り箸をこよなく愛する著者による割り箸に関する本です。

割り箸はよく環境問題、森林保護の観点から槍玉に挙げられることが多く、
実際に割り箸がどのていど森林破壊に影響を与えているのか?
という疑問からこの本を手に取りました。


しかし、環境問題にも確かに触れていますが、
それよりも割り箸の歴史や日本文化との関係、世界中での生産状況など、
割り箸に関する様々な情報がメインになっています。
個人的には、
「割り箸雑学の書」
と表現するのが正しいかと思います。


飲食店やコンビニで、お金を払うことなく手に入れることができる割り箸。

日本で生活していると、割り箸はタダであるかのような印象を受けますが、
実際は他の製品同様、原料を調達し、加工し、流通させ、といった過程を経て
我々の元に届きます。


我々の生活を取り巻く様々な製品が
どのようにして我々の元まで送られてくるのか?
そういったことを考え直すきっかけになる本だと思います。


また、詳細は記述しませんが、
一口に割り箸といっても、
原料や生産国によって様々なカテゴライズができ、
それらの環境や経済への影響は大きく異なることがこの本からわかります。

例えば、
建築材などのあまりを使う国もあれば、
丸太を全て割り箸にしてしまう国もある、
といった具合です。

「割り箸は一度使ったら捨てられてしまうから環境に悪い」という判断が、
如何に合理性に欠ける情緒的な考えであるか、ということを強く感じました。


何事も直感に頼るのではなく、
情報を集め、総合的に判断しなければならない。
そういったことが、割り箸の事例を通して感じられる書であるように思います。




なお、本書では
割り箸や塗り箸を善悪で切り捨てるようなことはしていません。
そのため、環境問題などに関する
善悪二元論を求めるような方は物足りないと感じるかもしれません。

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書評:女性の品格

売れてるみたいですね。


ざっと読んでみましたが、
内容は「古きよき日本人」に戻りなさい、といったものです。
特に女性に特化した内容というわけではなく、
「日本人の品格」というタイトルでも問題ないかと思います。

ではなぜ、敢えて「女性の品格」としたのか。




1つは、
この本に書かれている「品格」がかつて女性に求められていた理想像と一致するため。

所謂「良妻賢母」や「内助の功」という言葉から感じる女性の姿。
本書に書かれている「品格」を身につけた女性の姿は
そういったかつて女性に求められていた理想像と似通っている部分が多分にあります。

この本に書かれている「品格」の多くは、
女性だけでなく、男性にも、つまり日本人全体に求められていたものです。
しかし、男性に求められる水準よりも、女性に求められる水準の方が高かったのでしょう。


それゆえ、「日本人の品格」といえる内容でも、
敢えて「女性の品格」としてもそれほど違和感がないのでしょう。





2つめは半分私の個人的な妄想も入りますが、
女性に求められる「理想像」が男性以上に揺れているためです。


個人的に本書を読んだ最初の感想は
「フェミニストに叩かれるんじゃないのか?」でした。


本書が理想としている女性像は、
フェミニストの方々が必死に否定してきた
「男性が女性に押し付けてきた理想の女性像」に近いものです。
なのでもし、男女平等を叫ぶフェミニズムが本当に浸透していたのなら、
ここまで売れることはなかったように思います。


確かに以前よりは男女の平等は進みました。
これはフェミニズムの成果です。
しかし、まだまだ完全な平等とはいえず、
そのためには更なる社会の変化が求められます。
そして、「今後も今までの流れのままでいいのか?」ということが問われているのではないでしょうか?

よく聞かれる話で、
女性が出世していくためには「男性化」が求められてきたといいます。
しかし本質的に「女性=男性」ではないのでどこかで無理が生じます。
つまり、表面上は男女平等が進んだものの、
女性が女性として認められているとは必ずしもいえない状況が生まれてる、ということです。

これまでのフェミニズムでは
「男性に支配されてきた女性」が
「男性と対等につきあう女性」になるべき、
といった主張が多かったように感じます。

それらの声に対し、
疑問を持つ人達が増えてきた。


それが、本書が敢えて「女性の品格」というタイトルで出版され、
なおかつそれが多くの人々に受け入れられた理由ではないかと思います。

書評:国家の品格

何を今更、という方は読まないでください(笑)
少し思うところがあったので時期をはずしていますが書きます。

随分前に読んだ本なのでやや忘れている部分もありますが、思い出しつつ。



内容は大雑把に書くと、
・(数学と違い、)現実の問題を扱うには論理には限界がある。
・今は論理ばかりがもてはやされている。
・日本が失った情緒、特に武士道精神を思い出すべきだ。
といったかんじだったと思います。


序盤の論理の限界に関しては説得力があったように思います。
それを後半の主張にうまくつなげているようです。

後半、特に情緒や武士道精神のくだりは
自信喪失気味で、また第二次大戦以降自画自賛をなかなかさせてもらえなかった
日本人の心をうまくくすぐる内容になっていたと思います。

一応不況は脱したとはいえ、
グローバル化、格差社会、年金問題、環境問題、資源問題、アメリカ頼みの安全保障などなど
日本の先行きには問題がつもりにつもっており、
将来への不安が払拭されるはずもありません。


そんな中で
「武士道精神を思い出せ!
 日本は強い!大丈夫だ!」
と勇気付けてくれるこの本は確かに
「日本人に誇りを取り戻させる本」といっていいかもしれません。

日本人の持つ情緒・武士道精神は優れていると、読者を勇気付けたこと。

いろいろ言われていますが、
それがこの本が売れた最大の要因だと私は判断しました。




しかし、
残念ながらこの本は
「日本人が武士道精神を取り戻せば全てがうまくいく」
以上のことを言っていないように思えます。



現実には、国や企業のトップから一個人にいたるまで、
情報を集め、頭をひねりにひねって様々な問題を打破しようとしています。
当然、情報収集にも論理にも限界があるので
全てがうまくいくわけがありませんが、
その都度軌道修正しながら、日夜問題と戦い続けています。

この本では後半の主張の為に、
「論理には限界がある」から
「論理には限界があるから無意味である」
と読者が考えるように導いているような節があります。


・論理は無駄。
・日本人の情緒・武士道精神はすごい。
以上の二点がこの本の要点だとすれば、
これらは読者にどのような行動を推奨していることになるのでしょうか。



論理は無駄と思考を休み、
情緒による判断の方が優れていると
時々の気分で世論を形成する。



1年以上前に出た本ですが、
確かにこの本は時代が求めたのかもしれない、
と今更ながら思う今日この頃です。

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