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10月9日(火)
準備をし、山荘を出る。右手を見ると、大喰岳の右、遠くに山が見える。
乗鞍岳だろう。そのわきは御嶽山かな?
すると群馬の人から声をかけられる。
「小槍はここからは見えませんね」
と話しかけると、
「西鎌へ少し下ると見えますよ。そうだ。山荘の脇を登ると展望がいいです」
教えてもらった山荘脇の高台へ、ザックを置いて登ってみる。
まだ朝日があたり、淡く赤い山々の展望が広がっていた。昨日見えなかった、双六岳もはっきり見える。
その左奥が、夏いけなかった黒部五郎岳だろう。
黒部五郎 双六 薬師 鷲羽 水晶 立山
黒部五郎岳 双六岳
槍をみると左に尖ったもう一つの岩山が見える。あれが小槍であろうか。 寒くなったので戻ると、群馬の青年がまだいる。
「僕は、もう少し周りを見てから下ります」
「また下で会えるかもしれませんね」
と応え、下りにかかる。
少し下ると分岐の標識がある。前回は雪だったのでさっさと槍沢への道を下った。今回も早く帰りたくて同じ道を取ろうと思っていたが、群馬の人が、
「僕は、表銀座を下りヒュッテ大槍から槍沢へ下ろうと思います」
と言っていたことを思い出す。同じ道をくだっても面白くないと考え、自分も昨日歩いた表銀座のコースをとる(6:29)。
槍ケ岳の直下のザレた道から西岳へ岩の道を真っすぐ下る。
岩山の下りは息があがらないが、つまずくと大変。転ばないよう慎重に足を踏み出す。
17分で正面に道標が眼に入る。殺生ヒュッテへの分岐だ。
群馬の人は、ヒュッテ大槍から槍沢へ下る・・・と言っていたが、そんな分岐はあったような?まあ殺生ヒュッテは見たことがないので、早いが槍沢への道へ下ることにした。
8分で発電機の排気ガスが昇っている殺生ヒュッテ前に立つ。一人の年配の方がテント前で食事中。表に回ると「本年の営業は終わりました」との看板が掲げられていた。
写真だけとり数分で槍沢ルートへ合流。ジグザグに下っていく。振り返ると槍ヶ岳が天を突き刺すようにそびえて見える。
5分ほどで前に下ったときに見逃した(忘れた?)槍ケ岳を開山した播隆上人ゆかりの播隆窟があった。
手を合わせ、下るとすぐにヒュッテ大槍からの道と合流。群馬の人はここへ降りてくるようだが、さすがにまだ来ないだろう。
周りにナナカマドなどの葉を落とした木々が目立つようになると天狗原分岐だ(7:37)。
当初の計画では南岳新道から天狗池をみて、ここに下ろう・・・としていた。次いつ来れれるかわからないので、天狗池によってみようか?と迷っていると、一人の女性が下りてきた。
「天狗池の紅葉は残っていましたか?」
「少しだけですが、槍は水面にきれいに映ってみえました。でも期待しないでくださいね」
よし行ってみよう・・・とザックをおき、カメラだけ持って向かう。
少し登り基調だが西へ向かう。右手をみるとナナカマドの実の先に槍ヶ岳がしっかり見える。
ハイマツを抜け、岩を重ねた道を歩き、わずかに急な登りをこなすと眼下に池が見えた。カップルが池の周りで遊んでいる(8:02)。
岩をすり抜け下りていく。カップルは十分楽しんだのだろう。二人はそれぞれ逆まわりで帰っていく。
池をまわりこみ正面に槍が見える所に立つ。
お!素晴らしい!
池の淵から、岩の上から・・・と何度もシャッターを押す。(スマホでも)
暗めに撮りました。
岩に上にすわって水を飲みながらその風景を楽しむ。一人の男性が下りてきたところで腰をあげ、天狗原へ戻ることにした(11分堪能)。
途中「イワヒバリ」と遊び、20分で天狗原分岐に戻る(8:33)。
ザックを担ぎ、下っていく。ここからはだんだん色づいた葉が目立つようになる。
夫婦連れを抜くと、槍沢ヒュッテ、槍ヶ岳山荘で一緒だった女性だった。
「天狗池で逆さ槍をみてきました」
「どのくらいかかりましたか?」
「往復1時間ちょっとかな」
「え、聞いた人は往復2時間だといわれ、あきらめましたが・・・・行けばよかたわ」
と残念そう。
何度も色づいた山肌と登山道の写真をとりながら、さらに「いつ槍がみえなくなるのかな?」と気にしながら下っていく。
天狗原分岐から26分で水俣乗越分岐(8:59)。ここでいったん止まっていると、さきほどの女性が追いつく。
「私はここから表銀座へ向かい、乗越から槍を目指しました」
「ここからですか、たしかそう言っていましたね」
そんな会話をしていると、あとから追いついた一人の女性が、
「私は燕岳から表銀座を縦走して槍ケ岳へ登りました」
と話に加わる。
「一人でがんばりましたね。いい思い出ができたでしょう」
挨拶をして先に歩き出す。色づいた低木の道を気持ちよく下っていく。
ババ平を過ぎたあたり、この辺りの葉が一番の色付きのようだ。
ここからは沢沿いに、横尾、徳沢、明神と平坦な道を歩き上高地へたどり着く(12:41)。
ここではたくさんの観光客で賑わっている。穂高方面をみると今日は、はっきり見える。
ズームアップすると西穂高?いや西穂独標だろうか、その頂に人が見える。
人です!
梓川沿いに歩きバスターミナル。
バスターミナルの一番手前の列(沢渡行き)に並ぶと肩をたたかれる。
振り向くと群馬の青年であった。
「大正池を散策してきました」
「さすがに早かったですね。私は天狗池をみてきました」
「だからか、会わなかったのですね」
「何か食べましたか」
「ソフトクリームを食べました」
自分もたべようと売店へむかう、お腹がすいたので、ソフトクリームだけでなく、何か名物のようなコロッケも購入。うまかった!
20数分まって、青年と並んで座り、山話をしながら沢渡にむかった。
番外編。
沢渡は最終の沢渡大橋の駐車場。ここは温泉があり、駐車すると100円引き。タオルと着替えをもって入浴。
露天風呂もあり明るい雰囲気が好きです。
この時はまだ私一人でした。
あがってからは、恒例の温泉卵とコーヒー牛乳・・・と思いましたが、コーヒー牛乳は完売。しかたがなく野菜ジュースで済ましました。畳で寝ころび、眠気がとれたところで腰をあげました。
今年は、ついにアルプスにはいけないのかな・・・・と思っていましたが、10月になり、連休に晴れがなんとか続きそうな感じでしたので、思い切って出かけました。狙った通り、二日目からは快晴。
端正な尖った槍を常に見ながら歩け、前回は携帯でした取れなかった頂上からの景色をしっかり記録に残せました、もう一つの目的「天狗池からの槍」も達成できました。
前から狙っていた光景を見ることができた紅葉の槍ヶ岳登山でした。
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北アルプス
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10月8日(月)
ヒュッテ大槍から18分で道標が見えてきた。
左へ下ると殺生ヒュッテ
このあたりから息がつづかなくなり、休み休み進むようになる。あと少しなのだが情けない。 あと300mがながい。
なんとか東鎌尾根最上部の岩場をすぎ、穂先の基部のガレ場を南側からまいていくと槍ヶ岳山荘が正面に見えるようになる。
槍ケ岳の真下を通り、水俣乗越から3時間10分、コースタイムを20分オーバーして到着(11:03)。
すぐに宿泊の手続きをし、まずは昼食(余裕があれば南岳山荘へ行こうと思っていましたが・・・)。
隣が昼食部屋。入りメニューを見て食べられそうなもの・・・いや食べたいものがたくさん(今回は疲れていても食欲はありました)。「カレーライス」「牛丼」「うどん」・・・と目が移って・・・お!「マーボー茄子丼」がある。
注文をして窓側の席で待つ。かなりのボリューム、さっそくいただく。
かなりうまい。まあ顔を上げると槍が目の前にどーんと見えるからかな?
完食し指定された山鳩の下段のベッドに横になる。
隣に一人の男性がおり、挨拶してくる。聞くと槍平小屋から登り、さきほど頂上に登ってきたそうだ。ガスは出ておらず360度の絶景とのこと。
30分ほど休んでから登ろうかな?というと男性は、時間があるので大喰岳方面まで足を延ばし散歩してくるとのこと。
50分ほど横になったことで脈拍数、気分とも回復。カメラだけ持ち、槍の穂先へ向かう。
時間は12時05分。行列はなくすぐに岩場に取り付く。
見上げると登っている人が見える。それほど人は多くなさそう。
前回の記憶は最後に登り用と下り用の鉄製梯子があったことだけ。しかし岩場を登るのに苦戦している人がいるため、ところどころで待たされる。
最後の鉄ハシゴだ(息がつづくのか?と心配しましたが休んだためでしょう、問題なく登れました)。
21分で登りつくと左手に見覚えのある祠。
まずは360度の展望をみわたす。
薬師 水晶 立山 白馬 燕岳 大天井岳 常念岳
表銀座を登ってきて何度も見ていた後立山連峰の鹿島槍、白馬岳の左に目をむけると立山から薬師、水晶、まだ登っていない黒部五郎、笠ケ岳も見える。
前回登ったのは北穂高岳からの縦走できたが、カメラを忘れたため、携帯でしかとれなかった。今回はしっかり記録を残そう。
薬師岳 水晶岳 立山
薬師岳をズームアップすると祠が見えました。
水晶岳
北には歩いてきた東鎌尾根と常念岳。
下の矢印が西岳テント場 その下が歩き始めた水俣乗越
双六岳付近に雲が湧いており、穂高方面は雲で隠れている。残念ながら富士山、南アルプスも雲で見えない。人は10数人。それほど混雑していないが、それでも歩くときは人をよける必要がある。夏の混雑時は人の入れ替えはスムーズにできるのだろうか? みなさんが祠をバックに記念撮影(半数はスマホで撮っていました)。
風もなく寒くない。岩に腰掛けじっくり展望を楽しむ。
30分ほどいただろうか、十分楽しんだので下ろう。
下りではさらにてこずる人がいて、待たされることしばし。
結局上り下り含め70分ほど槍の穂先を楽しんだ(ある方は2時間いたそうです)。
下り、ベッドに戻り横になっていると、反対側に2人の男性が話をしている。一人は滋賀県からとのこと。
「滋賀県というと伊吹山しか知りません。花が多くていい山ですね」
「木々がきられて、登るのに暑くてたまりません」
「バスで向かう途中に木製の何か運ぶコンベア風の長い建物がありましたが・・・」
「あれは石灰石を運ぶものです。もう使っていません」
もう一人の方は群馬から。今日一日で上高地から登ってきたとのこと。さすがに若い。
「群馬はいろいろ登りました。一番覚えているのは、え〜と登山口までの悪路で苦労した・・・・吹割の滝付近から入る・・・」
「皇海山(すかいさん)ですか」
「そうそう、栃木県からは道のりが遠いので、群馬県から向かいましたが、あの悪路・・・もう二度と走りたくない道ですね」
「車は四駆でしたか」
「いや普通の車です」
「私は軽トラで行こうと思っています」
「頂上は開けていませんが、反対側の鋸山は展望がよかったですね。武尊山や谷川岳もいい山です。武尊からはこの北アルプスも見えました」
「そうですね。見えますね」
反対側の人がもどる。
「いや標識を見落とし中岳近くまで行ってしまいました」
と満足そう。
そんな話をしているうちに夕食の時間となる(5時30分)。
案内され出てきたメニューは・・・・今度は食べられるハンバーグでした。
しっかり完食。ご馳走様!(3交代でしたので300人近くの人が宿泊したのでしょう)
夕暮れまでに時間があるので談話室で寝転んで雑誌をみていた。これが失敗。
ベッドに戻ると、左隣の人から夕暮れをみましたか?と言われ・・・・が〜ん!
急いで飛び出したが、もう太陽は隠れてしまっていた。
戻り、両隣の方と山談義。話をした5人のうち3人が新穂高温泉から。途中の槍平山荘に一泊してから来たそうだ。槍が見えない道で黙々と登ってきたそうだ。
ある方は槍穂高を縦走したいという。
「縦走は危険な道だらけです。南岳までいけばわかりますが、大キレットは迫力?スリル満点。北穂高岳から奥穂高までも危険な岩だらけの道。たのしめますが・・・相当の準備が必要です」
というとあきらめ気分な様子。
明日の話になり、そのうち2人は上高地に行ったことがないので、上高地へおり、バスで新穂高温泉に戻りたいという。まっすぐ下れば6時間くらい。7時に出れば17時までには戻れるだろう。地図を見ながら検討していたので、上高地からの最終バスがシャトルが16:55、路線バスが18:00と伝える。(結局二人ともコースを少し変えて新穂高温泉方面へ下りました)
20時30分消燈。
こんどはあまり眠れず、なんとなく時間は過ぎ4時30分起床。まだ夜明けには早い。
5時20分に外へ出てみる。まわりは明るくなってきている。
寒いので山荘の入口でまつと、朝食のアナウンス。しかし日の出を見逃すわけにはいかず、後回し。
まだか、まだかと待つ。
5時45分。ようやく日が昇ってきた。
常念岳
山荘前にもどると、たくさんの人も日の出を楽しんでいた。
そのまま朝食を食べに食堂へ下っていくと、なんと食べているのは30人程度。すぐに場所に案内される。
この日も食欲あり、おいしくいただく。久しぶりにお替りまで。隣の人と話をすると槍沢ヒュッテで一緒だった女性だった。
ベッドに戻ると誰もいない。後かたずけをして自分も出発しよう。
さらにつづきます。
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10月8日(日)
槍沢ロッジのヘリポートからデジスコで槍ヶ岳頂上の様子を見て、頂上からの展望が楽しみだ(6時11分)。
まだ日が高くないため薄暗い樹林帯をできる限りゆっくり登っていく。
陽射しがあたる南斜面の山肌は黄色に色づききれいだ。
26分でババ平キャンプ場につく。
トイレが新しくなったと聞き、みると有料だがかなり立派。これならここでキャンブしてもいいな〜(前回下りで通過したときは、匂いでとても泊まる気になりませんでした)。
まだ全部で50張程度は張れるだろうか。まだ5〜6張ほどのこっている(昨夜の情報ではほとんど隙間がなかったようだ)。
沢沿いの道をさらに40分ほど進むと見覚えのある道標が見えてくる。水俣乗越分岐!
三人が休憩する中、道標を確認し下草がはえる岩の道を登り始める(7:03)。
すると後ろから、
「東鎌尾根はこの時期面白くないだろう」
などという夫婦の話し声が聞こえる。季節が違うと(冬?)面白いのだろうか?
途中、枯れた沢?を二度横切るが岩に白いペンキで矢印が書いてあるので迷わずジグザグに登っていく。
登り一辺倒の道だが、まだ始まったばかり休まず登る(登れる)。山肌の色ずき状態が気になり時折振り向くが日が昇りきっていないので下半分がまだ暗い状態。
南岳方面の見え出す。
だんだん上が近くなってくる。すると頭上から声が聞こえる。
「・・さん、聞こえますか?・・さん〜」
さかんに呼んでいる。
水俣乗越分岐から55分で見覚えのある峠?に登りつく。
水俣乗越 東鎌尾根に登り始め振り返った場所から撮りました。
すると一人の男性から尋ねられる。
「一人の男性をみませんでしたか?」
「いいえ、誰一人として会いませんでした」
「おかしいな〜?調子がわるいから、先に行ってくれと言われて登ってきたのですが、来ないのです。道迷いするところはなかったですよね」
「沢を横切るところで、2箇所間違えやすいところがありました。もしかしたら間違って沢を登ったのかもしれません。あと30分待っても来なかったら、探しに行ったほうがいいかもしれませんね」
水と行動食を食べながら話をする。北側に槍沢への道標が落ちていたので拾い、正式なルートを示すところに置きなおす。
「この先を下れば、あの難所の北鎌尾根にいけんだな」
と興味があるような口ぶりで独り言をいうが、とても無理。(そのあと、このルートを制覇した人に会うことになる)
10分ほど休み、腰を上げ、
「何も無いことを祈ります」
と挨拶し、表銀座のルートの核心部へ歩き出す。(その後、どうなったかは不明です)
まずは岩をひと登り。北側をまわりこんでハイ松の稜線にあがる。目の前に槍がみえてくる。早く来いと迎えているようだ?
その先で丸太を組んだ階段にしたはしごが見えてくる。
この梯子を登りきると、槍の隣にさらなる梯子が見えている。
はしご
北岳の左俣の丸太階段を思い出すが、それよりは細くピッチも狭く足をかけやすい。登りきり、左右が切れ落ちたハイ松の狭い尾根を歩いていく。
左手に北穂高岳が見えてくる。
ズームアップすると、断崖絶壁に建つ北穂高山荘の窓が光っている。
すると一人の青年が下りてくる。
「槍ケ岳からですか?」
「そうですが、昨日は北鎌尾根の天狗の腰掛でテントを張り、そこから歩いてきました」
「それはすごい。これからどこまで」
「大天井ヒュッテか、余力があれば燕岳まで行きたいと思っています」
まあ、若いとはいえすごい人もいるものだ。
槍ヶ岳 北鎌尾根
真ん中付近を歩いている人です。
左手には紅葉の谷が常に見えている。
登りがつづくのかと思いながら歩いていくと鉄製の三つ続く梯子で大きくくだる。
下りの梯子 下ってからの振り返り
再度登りの道になり、振り返ってみる。
梯子を下り、鞍部のやせた稜線を通過。やがてザレた石くずの尾根歩きとなり、目の前にだんだん槍が近くなる。
右手に遠くにようやく鹿島槍ヶ岳の先に、白馬岳が見え出す。
白馬岳 鹿島槍ヶ岳
そのさらに手前に白く見えるのが「燕岳」と「燕山荘」だろう(表銀座のスタート地点)。
燕岳 燕山荘
岩場をジグザグに登り、カブリ岩を左手に過ぎると雷鳥平と呼ばれるところに立つヒュッテ大槍が急に眼下に現れる。(9:56)
水俣乗越から1時間40分。この前西岳に泊まらず、ここまで歩こうか・・・と考えたことはやはり無謀だったようだ(西岳の小屋番にとめられました)。
ヒュッテには降りず、裏側の岩の上を通り過ぎると槍沢への道を分け、殺生ヒュッテへの道をとる。
途中ですが、写真がおおくなりましたのでつづきにします。
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計画倒れの8月から紅葉の秋を向かえ、よし行こう・・・と、一番早く紅葉が見られる涸沢とは双璧?の槍沢の紅葉見物がてらに槍ヶ岳へ行こうと思っていた。
もう一つの理由が2013年燕岳から表銀座を歩き西岳でテント泊をした翌日、これから向かう槍ヶ岳は雲の中。しかたがなく水俣分岐から上高地へ下ってしまい、その先が未踏となってしまった。
誘っている若手が腰の具合が悪いというので単独で出かけようと天気予報とにらめっこ。9月末の週末を狙っていたが台風でパス。ならば翌週・・・また台風がくる。しかし今度は風台風で通る場所が日本海なので長野にはそれほど影響がないだろう。6日はさすがに外し、7日から二泊三日の計画で出かけることにした。
3年以上前なら一直線に槍ヶ岳を目指したかもしれないが、さすがにこのところの体力低下で、とても無理と考え一泊目を槍沢ヒュッテとした(これが正解でした)。
今日歩く道のりは、5時間はかからない。朝ゆっくり4時に家をでる。沢度から8時15分のバスで上高地へ向かう(さすがに三連休の中日、たくさんの人手のため2台目のバスになりました。駐車場の係員に「涸沢の紅葉はもう終りですか?」と聞くと「ほぼ終りです」との返事)。
韓国人、中国人を交えた満員のバスからは大正池で2/3が下車。皆さん、大正池から遊歩道を歩き上高地へ向かうようだ。
着いた上高地バス停では、ところどころ青空が見えるが雲が多い。河童橋からは穂高の山並みはちょっとだけ見える程度。
ズームアップすると、昔苦戦した吊尾根が見える。
気温は15度より上だろう、ダウンを着るほどではなくかなり暖かい。
工程が短く高低差が400mもないので、余裕をもって歩いていく(8時51分)。
梓川のほとりを歩き、開けた場所からは明神岳が大きく見えている。
44分で明神館、その先からは一旦樹林帯の道になる。
再度開けた場所にでると、なんと沢の中へ導かれる。
どうやら道の一部は崩落したようだ。
次のポイント徳沢園では色づいた木々が目立つ。けっこう多くの人が休憩する中、とまらずに前へ進む。
横尾に到着(11時08分)。
ここで昼食にしようとも考えたが、最終目的地の槍沢ロッジへは2時間はかからないので、水と行動食を食べるだけの休憩。涸沢へ向かう人が多い中、一人、槍ヶ岳方面へ向かう。
一の沢、二の沢の橋を渡り、沢音を聞きながら歩くと赤い実が眼に入る。これはまゆみの実だ。
だんだん色づいた葉も見られるようになる。
中には日差しを浴びて輝いている。
すばらしい!
そんな色づいた葉を見ながら1時間13分で槍沢ロッジに到着(12時28分)。
ここで一泊二食にするか、一泊夕食にするか迷う。なぜかと言うと財布の中身が乏しい。今朝セブン銀行でおろそうとカードを入れたところ、銀行業務が始まっていないからだろう、カードがはじかれてしまう。少し青くなったが、二泊分はありそうなので、そのまま来たが、先のことを考え(さらに荷物を軽くすることも兼ね)一泊夕食とした(8500円)。
部屋は「すずらん」の二階立てベッドの一階。もう二人が休んでおり6人分の枕の真ん中が指定場所。
混んだときは廊下にも布団を敷くようです。
昼食時間をすぎているので自炊場所へ向かう。メニューは「スパゲッティ、ミートソース」。
数年前に購入した(もらった)3分ゆでの短めのスパゲッティをゆで、パウチのミートソースをかける。それほどおいしいとは感じなかったが、問題なく完食。いままで山でこれだけ食べられるには久しぶり。やはり歩く時間、高低差が少なかったからだろう(高山病にならなかったからのようです)。
あとは夕食を待つだけ。外にでて回りの紅葉を楽しむ。
次の楽しみは、なんとこの小屋にはお風呂がある。15:00からは入れる。14時45分ころ一番風呂に入ろうと向かうと6人程度がならんでいる(女性風呂もあります)。
OKが出て入ると、湯船は二つ。手前に入ろうとすると、一人の男性が飛びあがる。手をいれてみると熱い。那須温泉で42度から48度の風呂を経験しているが、それ以上だ。
蛇口があったので、うめるようと言う。しかし隣の湯船の人3人は、何もなかったように入っている。どうやら係の女性が温度調整をわすれたようだ。石鹸は使えないが、汗を流せるのはありがたい。しっかり温まって満足して出る。(パソコンもあり、知人にメールを送れました)
5時30分の夕食の放送があり、食堂へ向かう一人と告げると、場所を指定される。席につこうとすると、隣の女性がご飯と味噌汁をもってくれている。席に着く前から用意してくれるとはありがたい。しかし残念なのはおかず。嫌いなものだった。まあ田舎そだちなので漬物だけでも食べられるので問題ないが、もったいない(暖かい唐揚げでした)。
食べ始めるとテーブルの向かい合わせとは違う端にひとりの男性が座り食べ始める。この方の話が面白い!
「初日、燕岳でテント泊しようとして、テントを立てていたところ、周りのグループに写真撮影を頼まれ、手を離していたところテントが風に飛ばされ谷底に落ちていく・・・・。仕方が無く燕山荘に一泊。二泊は天井山荘、そして槍ヶ岳から、このヒュッテまで下ってきたんだ。」
聞くと今回テント初経験だそうだ。自分も最初飛ばされ、無事回収できたが、落ち込んでしまった(でも予定通り歩きましたが・・・)。彼はご飯粒を飛ばしながら楽しそうに話すので豪快?で面白い。
「台風の影響で停滞はなかったのですか?」
「ダイテンジョウ?荘で停滞しました」
少しの知識でオテンショウと教える。
「今日槍は見えなかったのでは?」
「午後一時見えましたよ」
明日は帰るのだそうだが、帰りに泊まる・・・そんな方もいるんだ。まあ前の日にどこにいたかだが・・・・
まだ山を始めたばかりで、面白くてしょうがない…そんな感じを受けた。自分の10年近く前を思い出してしまった。
マイベッドスペースに戻ったが、周りの人の話は自分にはあわず、談話室で雑誌やテレビで時間をつぶす。
例の男性も入ってきて、まわりで休んでいる女性を含めて山談義。
消灯時間は8時30分。
何とか6時間は眠れ、5時に電灯が点灯。もう出かける人もいるが、みなさん今日は槍ヶ岳山荘泊りの人がおおいのだろう、ゆっくりだ。
自分も外の自炊場でリンゴとカップごはんを食べる。するとそばのベンチで昨夜の面白い男性から声をかけられる。
「このまま帰っても面白くないので、登るところはありませんか?」
前日、いままで登った山の話をしたので、知っていると思って聞いてきたようだ。
「横尾の少し手前から蝶が岳に登れますよ」
「どこくらいかかりますか」
「反対側におりるとバスがないので、往復になるでしょうが、あなたの足なら5時間ちょっとでしょうか?」
何か興味ありそうに地図を眺めている。
ベッドに戻り、出発に準備をして小屋をでると、もう彼はいなかった。あの感じなら、蝶ケ岳に登ったのだろう。
少し歩くとヘリポートの脇に、デジスコが設置してある。
女性二人組がのぞき、
「わ〜槍の穂先がみえる」
と騒いでいる。自分も覗いてみると、人までいる感じがわかる。
さあ俺も向かおう!
つづきます。
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今年の夏はついにアルプスに行けませんでした。
天候の関係もありますが、気持ちの高揚が今一だったようです。
そんな秋。一昨年、昨年と会社の若手に誘われて涸沢の紅葉見物と北穂高からの展望を楽しみました。
「今年は槍へ行くか」
と誘ったところ、気分は行く気満々でしたが、腰の具合がわるくなり断念。
そこであきらめたら今年は一度もアルプスへ行かなかったことになりますので、気合を入れて行く日を選んでいました。9月末の週末がよかったのですが、天候の関係で10月7日から出かけました。
二泊三日でしたので、今回も写真を700枚程度撮りました。まだまだ編集しきれていませんので、速報として、今回の山行きの様子がわかる写真をピックアップしました。
まずは上高地の河童橋からの穂高です。
横尾をすぎると色づいた葉が見かけるようになります。
一泊後、宿題の水俣乗越から槍ケ岳を目指します。(前回はここへ下りましたので今度は、ここから登りました)
登りついた水俣乗越では後立山連峰が見えました。
下は黒部湖 野口五郎高 鹿島槍
この道、ガイドブックにあるように梯子だらけでした。
その梯子を登りつめると槍が見えてきます。 道は危ないところが結構あります。
ここからは常に槍を見上げながら登りましたが、下をみれば紅葉の谷が見えます。
岩場を登っていきヒュッテ大槍をすぎると殺生ヒュッテと槍ヶ岳山荘が見えてきます。
毎度ようにバテバテで槍ケ岳山荘に着きました。
雲が出ないうちにと、頂上を目指します。
下りも見どころがありました。
最後の日は好天の中くだりましたので、葉が一段と映えました。
やっと着いた上高地は大勢の観光客で賑わっていました。
それもそのはず、梓川の上に穂高の山並みがくっきり見えていました。
明日から編集に入ります。 |



