進化発生生物学に関する本を読んでいると、生命の尊さがよくわかる。
そして、生命とはなんと不可思議で複雑なものであるかも、よくわかる。
わずかひとつの、あまりにも小さな受精卵から、それぞれの生き物が出来あがって来るのだから、自然の力はたいしたものだ。ほんとに驚かされる。
たくさんの遺伝子の働きによって、ひとつの受精卵のどの部分に頭を、手足を、体を、などの配置を完全に描いて、いわゆる、各部位を描き込んだ完璧な地図を、受精卵の成長と共に描いていく。指定された部位に、指定された身体の部位がきちんとできて行く。
生命の尊さは種に関係なく、全ての生命は同じ尊厳を持っていて、全ての種において価値は同じである。
生命の価値は、昆虫でも人間でも同じである。
人類は70億ぐらいいるらしいが、それは、地球上に存在する生き物の数に比べたらほんの僅かである。そのほんの僅かな人類が、我儘放題、勝手気ままに暮らしてきたために、これまでに絶滅させた貴重な動植物の数は天文学的な数字になる。
今では、地球温暖化などの異常を引き起こし、まるで、この地球を出来るだけ早く滅亡させたいみたいだ。そんなことをしなくても、地球はあと50億年しか持たない。
太陽が50億年後には燃料を使い果たして、巨大に膨張して、その高温の中に地球は飲み込まれてしまう。その時に、人類が地球上にまだ生存しているとは到底思えないけれど・・・。
人類はもっと謙虚にならないといけない。地球上に存在する多種多様な生命に心からの敬意を払い、慈(いつく)しんでいかなければならない。
地球は人類だけのものではないのだから・・・。
人類同士でさえ、生命の尊重が軽(かる)んじられている現在の状況では、悲観的にならざるを得ないけれど、少しずつでも生命の貴重さ、尊厳さを心していくようにしたいものだ。
仏教で説く生命観は参考になる。