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最近、お会いする70歳前後の男性に見かけられる傾向があります。
それは、お金を増やしたいと言う思いです。
生活費が足りなくて困っていると言うことではありません。
より以上の生活をするために、もっとお金が欲しいのです。
最近、お会いしたMさん(71)もそうです。
奥様に6年前に先立たれて、お一人で生活されています。
鬱をわずらい、通院しています。
久しぶりにお会いして、世間話をしていると、Mさんの口から思ってもいないことが出てきました。
「僕、海外投信やってみようと思うんだ。国内のは動きが悪いから、30%の利がのる海外物を始めようと思うんだ。」
「投信?やめたほうが良いですよ。30%も利がのるものなんてありませんよ。もう、年ですから、決断力は鈍ってますよ。持っているお金は、減らさない方が良いですよ。」
70を過ぎても、お金を増やしたい。
私は「なぜ、増やしたいのか?」聞いてみました。
「そりゃ、いい生活したいじゃない。トイレ付きで16平米ぐらいの部屋に閉じ込められるのは辛いよ。どうせ入るなら、もっと良い施設に入りたいよ。」
自分の手持ち資金で入れる日本の老人ホームを調べたみたいです。
私は、力なく、説得しました。
「立派な施設だから、快適に生活できるわけじゃありませんよ。要は気の持ちようです。また、皆と楽しく、生活できるのが一番なんですよ。」
このときはじめて知ったのですが、彼は、退職後、商品先物に手を出して4千万円の金を無くしています。善良そうな営業を信じて無くなったそうです。
そして、5年程が経ちました。もう金輪際、やめたはずの投資の虫が頭をもたげてきました。
だからなのか?お金を儲けるということはある意味前向きですから、欝が回復してきている。もう、こうなると誰が止めても、止めません。
物理的な豊かさを求めるには、手持ちのお金を増やさなければいけません。
ですが、年寄りに出来ることは限られます。
結果、誰が見てもおかしいと思う夢を売る利殖話にのってしまいます。
それが実現可能なことなのかは、もう関係有りません。
夢の中では自分がもう豊かな生活をしているのです。
そして、また、今日もお年寄りが全てを失っています。
人間の業は死ぬまで無くならないのかな〜。
何か寂しいです。
誰でも今より豊かな生活をしたいと思います。
しかし、「足りるを知る」ことが豊かな生活への道です。
写真はピナツボ火山火口湖トレッキングのスナップです。
私たちは乾期の今年5月に行きました。
先週、フランス人観光客が火口湖からの帰途、鉄砲水に遭い、3名の方が亡くなりました。
地元の人は雨期にはピナツボ火口湖には危ないですから近づきません。
なにしろ、一面に火山灰が高く積もっている川沿いを行くのです。
雨が降り続ければ、鉄砲水がでるのは容易に想定できます。
合掌。
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