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※セラシア近郊の地形は前回-緒戦(さらに続き)-の画像をご参照ください
セラシアの激闘−上
翌日。ようやく白々と東の空が明るくなってきた頃。
イリュリアの将デメトリオスは、早くも動き出した。
「いいか。敵は我らがここにいることを知らぬ。身をかがめ丘の上に前進し、エウクレイダスの陣を不意に襲うのだ」
イリュリア兵は頷きを見せた。
無類の勇猛を誇る彼ら、斬り込みは大の得意で、微塵も恐れの色はなかった。
楯を抱え、大きな体を縮めると、丘の上を目指し、そろりそろり進み始めた。
マケドニア軍の作戦は、戦力で劣る、エウアンの丘を守るエウクレイデス隊を奇襲で打ち破り、その余勢を駆って、クレオメネスの本陣を包み込んで攻め滅ぼすというもの。
が、そのイリュリア人部隊の動きを、草むらの中からじっと見ている者がいた。
スパルタの将テリュキオンである。
クレオメネス、本陣をオリュンポス丘に定めたとはいえ、そこに座ったままにいるほど甘くはない。ありうべき敵の行動に備え、戦線のあちこちを走り回っていた。
今は、谷あいのエウリュクレイダスの陣にいた。
テリュキオンが彼の許に駆け戻って来た。樵の姿をしている。
「そうか…敵の一隊が密かにエウアン丘を登り始めたか」
「はい。恐らくは弟君の陣に奇襲をかけようとの肚ではないかと思われます」
「ふふ。そんなことではないかと思うていたぞ」
クレオメネスは笑った。そして振り返った。
「エウリュクレイダス」
「はっ」
「そなた。傭兵部隊を率い、イリュリア部隊の背後を襲え。ならば、敵は慌てて自陣に向かい敗走し、その混乱に乗じ敵陣の隊列を崩すことができよう」
「かしこまりました。直ちに」
こちらも動き出した。
エウリュクレイダスは、傭兵部隊を率いて、エウアンの丘の麓に急行した。
決戦の火蓋は、エウアン丘の麓で切られようとしていた。
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川を挟んで向かい同士に部隊を置いてますね。
敵も奇襲をかけるつもりみたいですが、
クレオメネスにばれているみたいですね。
2011/6/1(水) 午前 10:40
そうですね。
一本道の峠という要衝ですから、不意をつくという手に出ました。
このあたりは、スパルタの庭みたいなものですから、
クレオメネスは地形を知悉していますからね。
2011/6/2(木) 午前 7:24