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※トスカーナ地方の海辺にあるテラモン(現タラモネ)の街です。GNUフリーライセンスに基づいて掲載しています。
当時の地図は4月28日掲載分を御覧下さい。
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テラモンの戦い
前方にレグルス軍が構え、後方からパプス軍が迫ってくる。
アネロエステスは決戦を覚悟した。
まず、ガリア最強のガエサティ族を背後から迫るパプス軍に当て、その背後をこれまた勇猛なインスブレス族を備えさせた。そして、前面にはボイイ族とタウリニ族を配した。軍勢の両翼の端には荷車と戦車を置いて敵の側面攻撃に備えた。
勝利しか生き残りの途はない二正面作戦だ。
ローマ軍絶対有利の布陣。誰しもそう考えるであろう。
が、実際ガリア兵と相対したローマ兵は、敵兵の異様な様子に震え上がらざるを得なかった。ボイイ族やインスブレス族というパドゥス川流域の部族は、皮のズボンと上着を着用していたが、ガエサティ族は自身の武勇に絶対の自信を持っていたため、上半身裸になり、武器だけを手にしていたからだ。
また、角笛とラッパを吹きならし、剣を楯に打ち付け吠えたてたため、山野に轟音鳴り響き、ローマ兵を驚倒させずにはおかなかった。
ために、間近まで進んだパプス軍は、前進を止めて敵の様子を伺った。
その間、丘では激戦が繰り広げられていた。
執政官レグルス自ら斬り込んでいた。
「ここを攻め取れば我が軍の勝利ぞ!」
味方を鼓舞し、群がるガリア兵相手に懸命に剣を振るった。
が、彼の身にまとう執政官の華麗な装備は、ガリア兵の格好の標的なった。
「絶好の獲物だ」「俺がいただく」
目をぎらつかせたガリア兵が立ち向かった。
レグルスは、味方の精鋭に守られ、また懸命に槍を振るい、寄せ付けなかった。
と、そこに、一騎のガリア騎兵が駆けてきた。
「そこにあるは敵将であろう!」
「誰だ!」
「ボイイ族の族長マガルス!」
「なんだ。盗賊団の頭の一人か」
レグルスは嘲笑った。ローマ人から見れば、ガリア人など、略奪ばかりに走る野蛮人にしか見えなかったのだ。
「黙れ!貴様らこそ我がガリアの土地を狙う盗人!」
「はははは」
レグルスは笑った。
「何がおかしい!」
「貴様らの父祖は、アルプスの向こう(フランス側)で同族との戦いに敗れた負け犬。アルプスのこちら(イタリア側)に逃げ、哀れなエトルリア人を追い払い、にわかに住み着いただけのこと。自分の土地とは図々しい」
事実この通りだった。だから、ガリア人の神経を余計に逆撫でした。
「ほざくな!我が刃を受けよ!」
マガルスは一散に突進した。
レグルスとマガルスは激しく打ち合った。二人は、しばらく互角に戦った。
が、武勇に関してはマガルスが一段上。次第に、レグルスは押され始め、ついにマガルスの剣先がレグルスの左胸をずんと突いた。
「うわっ!」
レグルスはのけぞった。
「覚悟!」
マガルスは剣をぶんと振り下ろした。
レグルスは朱に染まり、どうっと落馬した。
「敵将を討ち取ったぞ!」
マガルスの高らかな勝ち名乗りが辺りに響いた。
紀元前225年。ガイウス・アティリウス・レグルス。父と同じ名を持つ彼は、父と同じく敵との戦いに命を落としたのであった。
レグルスの首は、アネロエステス、コンコリタヌス両王の許に届けられた。
ガリア本陣は沸きに沸いた。
「今こそローマを破る時!」
コンコリタヌス王が叫んだ。
「よし、全軍突撃だ!背後から迫るローマ軍を逆落としにせよ!」
アネロエステス王が命じた。
「おおう!」
ガエサティ族が前進を開始した。
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勝機が見えたと思ったら、ガリア人は、獰猛だから
個々で戦うとローマ兵の方が不利な感じも…。
たぶん、部隊としてのローマ軍はすごいと思いますが・・・。一騎打ちだと、野蛮な分、ガリア人の方が……。
レグルスは、悲惨な事になりましたね。
敵の陣営で晒し首になったんですか・・・。
2012/7/2(月) 午後 11:54
ええ、そのとおりで、個々の戦闘力ではガリア人が優位。
組織としてはローマ人が優位。
レグルスは、勇猛果敢に戦ったものの、
あえなく討ち取られてしまいました。
2012/7/3(火) 午前 7:46