新しいギリシア・ローマの物語2

179年、暴君フィリッポス、悪業の報いを存分に被り、死去

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 ピュロスとの対決8−アウスクルムの戦い 
 二度目の衝突は、序盤ローマ軍が押しに押した。
 ピュロス軍左翼の象部隊と騎兵隊の進路を険難な丘が遮る形となり、ほとんど役に立たず、重装歩兵同士の戦いとなったからだ。
(これで勝てる!)
 デキウスは確信した。彼が遮二無二突撃したのは、この地形を見たからだ。
 川沿いのピュロス軍右翼、ヒエロン率いるマケドニア人騎兵隊は、さすがアレクサンドロス大王の名を辱めず、勇猛にローマ兵の中に斬り込んでいた。が、中央の重装歩兵部隊は頑強なローマ歩兵部隊の攻勢にずるずる後退し始めていた。そして、まずタラス兵の隊が崩れ、続いてサムニウム兵の隊が崩れ立った。
 こうなると、マケドニア人騎兵隊は川を背に敵中孤立する形となり、後詰のローマ軍団の包囲攻撃を受け、川に追い落とされ、これも崩れた。
「それ!一気にピュロスの本陣を奪うのだ!」
 ローマ軍は勢いに乗り、ピュロスに迫った。


「陛下。敵が迫って参りますぞ」
 キネアスの言葉に、ピュロスは軽く頷き、右手を挙げた。
 配下のレオンナトス率いる近衛部隊が動き出した。
 王の誇る直属の精鋭部隊、真っ先に迫り来るローマ同盟国部隊の突撃を防ぎ止めると、ぐいぐい押し返し、ついには追い散らした。
「それ!矢と石を浴びせよ!」
 ピュロスの号令に、弓兵と投石兵から無数の矢と石が発射され、それらは敗走する同盟国の兵に襲いかかった。
「わあ!」「ぎゃっ!」
 同盟国の兵はバタバタ前のめりに倒れた。
 ひとまず猛攻をしのいだピュロスであったが、その後は、地形を味方に戦うローマ軍相手に決定打を放てず、その日は膠着のまま戦いは終わった。


 翌未明。ピュロスは動き出した。
「左翼前方にある丘を占領せよ」
 ピュロス軍は象と騎兵の進路を邪魔する丘を急襲した。
 ここは木々が茂り、急峻な坂の続く要衝。昨日の戦いでローマ兵が占領し、砦を構築し始めていた。
 ピュロスは、ここで子飼いのエピロス兵を先頭に立てて、猛烈に攻め立てた。
「こここそ勝敗を決する地ぞ!奮えや勇猛な人々!」
 ピュロスは味方を鼓舞した。
 勇猛なローマ軍団も、この不意の攻撃には持ちこたえられず、ついに丘の砦を捨てて後方に退却していった。
「ようし!一気にローマ軍の陣地に攻め込むのだ!」
 象軍と騎兵隊を先頭に、ピュロス軍は敵陣に殺到した。


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