|
[https://novel.blogmura.com/novel_historical/ranking.html にほんブログ村 歴史・時代小説]
↑
ランキングに参加しています。お越しの際には応援の1クリックをお願いいたします(1日1回有効)
イオニアの海を見渡す(続き)
ポリュクセニダスが、大王のいる迎賓館に向かい、練りに練った作戦を奏上した。
アンティオコス大王は熱心に耳を傾けていたが、
「…なるほど。それならば勝てるな」
果たして安堵の色を見せた。
「はい。船の数では我らが優位。手練揃いでもあります。それゆえ戦場を間違えず、敵を左右より包む展開にさえ持ち込めば勝利間違いありませぬ」
「うむ」
大王は満足気に頷いた。
ギリシア本土遠征に向かう前の自信が甦って来た。
「頼むぞ、提督。この一戦で勝利しさえすれば、形勢を一挙に押し返すことも出来る。再びギリシア本土に手をかけることも出来よう」
「ははっ!」
提督は胸を叩いた。
それから間もなく。ポリュクセニダス艦隊はエフェソスの港を出航した。
テオス方面を目指し、沿岸をゆっくりと北上していく。
「余もこの戦いを見届ける」
アンティオコス大王は、命じてエフェソスの北、山上に仮屋を急遽建てさせた。そこから海上の戦いを見物しようというのだ。確かに、そこからはイオニアの海を見渡すことが出来る。戦いの様子も一望出来よう。
歴史上稀に見る一大スペクタクル。否が応でも興奮せざるを得ない。
「王妃よ、共に勝利の時を見届けよう」
大王は少女の手を取った。
「はい」
大王と王妃、そして、ゼウクシス、アンティパトロスなど重臣たち全てが付き従った。
(率いるはポリュクセニダス。しかも船の数では大きく優位にある。負ける筈がない)
どの顔も自信満々であった。
|