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ミュオンネソス岬の海戦−包囲撃滅戦術
ロードス艦隊は、凪の中、イオニアの海を直進していた。
ようやく辺りが白々と明け出した。
「提督!」
水兵が叫んだ。
「おお!」
舳先に立ったロードス艦隊司令官エウダモス、思わず声を上げた。
ミュオンネソス岬には、既にポリュクセニダス艦隊の軍船が集結していたからだ。
(およそ百隻…大艦隊であるな)
対するロードス艦隊は三十隻。単独では勝負にならない。が、もとよりそのつもりもない。一部はハンニバル艦隊の睨みに後方に残しているのだから。
「提督!」
さらに別の水兵の声も上がった。
そちらを振り向くと、
「おお!」
今度はローマ艦隊の登場である。提督は素早く目算した。
(およそ六十隻…これでようやく互角か…)
だが、連合艦隊の一翼を担う筈のペルガモン艦隊の姿はどこにも見えなかった。
「どうやらエウメネス王の艦隊は間に合わなかったようだな…」
無論、ポリュクセニダスが急行して来たのは、その思惑も含まれていよう。敵勢力が結集する前に各個撃破する。
「提督!合図です!」
再びローマ艦隊から灯火信号が送られて来た。
連合軍の間で、事前に灯火の点滅の数・具合で通信内容を細かく定めてあった。
夜が明けたら、通信方法を、旗の振り方、本数に代えることも取り決めていた。
「なるほど…」
合図を凝視していたエウダモス、意味を読み取ると大きく頷いた。
「全艦隊北上し、岬の陸沿いに展開し、敵艦隊に舳先を向けよ!」
命令した。
要は、ローマ、ロードス連合艦隊の左翼を担うということ。
合図に符合するように、レギルス率いるローマ艦隊は沖合の右翼にせり出していく。
そして、全艦隊、北上するポリュクセニダス艦隊に相対すべく、南へ舳先を向けた。
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