新しいギリシア・ローマの物語2

179年、暴君フィリッポス、悪業の報いを存分に被り、死去

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 マグネシアの戦い−瓦解(さらにさらに続き)
 大王とその一隊は、味方が崩壊する中、懸命に東へ一散に駆け出した。
 しかし、早くもエウメネス隊の一部が、先回りして退却を妨げに出た。
「どけっ!死にたくなければ道を開けろ!」
 マニアケスは、槍をぶんぶん振り回した。
 功を焦ったペルガモン兵やアカイア兵は彼女の穂先にかかった。
 大王を守る彼女とアゲーマの奮戦で、大王は何とか危地を脱することが出来た。
 だが、背後では、大混乱に陥った大王軍の将兵はローマ軍に取り囲まれ、あえなく討ち取られ、包囲され投降を余儀なくされていた。
 



 間もなく。
 マグネシアの平原にローマ軍の凱歌が轟いていた。
 総司令官ルキウス・スキピオ、ペルガモン王エウメネス、軍団長ドミティウス、アカイアの将ディオファネスらの騎馬が現れると、歓呼をもって迎えた。
「ローマ共和国万歳!」
「ペルガモン王万歳!」
「アカイア同盟万歳!」




(勝ったのか…我らは…)
 総指揮官ルキウス・スキピオは、あり得ぬ事態に遭遇したかのように、呆然と馬上にあったが、味方の爆発する歓喜に取り囲まれ、ようやく勝利を知覚し出していた。
 大王軍崩壊の様を見ても、彼は、まるで夢か幻影を見ている心地ですらあった。
 彼は干戈一合すら交わしていない。否、味方が戦う光景すら間近に見ていない。
(こんな勝利があるのか…)
 彼にとっては天運、僥倖であったが、そのことが信じられぬ心地であった。
 しかし、周囲は歓喜で埋め尽くされている。ラテン語、ギリシア語、フェニキア語すら飛び交っている。いずれも、彼を称賛するものと分かる言葉である。
(勝った…勝ちましたぞ、兄上)
 ルキウスは、真っ暗になった空を見上げた。




 紀元前190年12月末。
 激戦必至と見られたマグネシアの戦いは、ローマ・ペルガモン・アカイア連合軍の圧勝に終わったのである。


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