ヘ短調作品34

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十一月

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Ode to the West Wind



O WILD West Wind, thou breath of Autumn's being
Thou from whose unseen presence the leaves dead
Are driven like ghosts from an enchanter fleeing,

Yellow, and black, and pale, and hectic red,
Pestilence-stricken multitudes! O thou
Who chariotest to their dark wintry bed

The winged seeds, where they lie cold and low,
Each like a corpse within its grave, until
Thine azure sister of the Spring shall blow

Her clarion o'er the dreaming earth, and fill
(Driving sweet buds like flocks to feed in air)
With living hues and odours plain and hill;

Wild Spirit, which art moving everywhere;
Destroyer and preserver; hear, O hear!



Make me thy lyre, even as the forest is:
What if my leaves are falling like its own?
The tumult of thy mighty harmonies

Will take from both a deep autumnal tone,
Sweet though in sadness. Be thou, Spirit fierce,
My spirit! Be thou me, impetuous one!

Drive my dead thoughts over the universe,
Like wither'd leaves, to quicken a new birth;
And, by the incantation of this verse,

Scatter, as from an unextinguish'd hearth
Ashes and sparks, my words among mankind!
Be through my lips to unawaken'd earth

The trumpet of a prophecy! O Wind,
If Winter comes, can Spring be far behind?

P.B. Shelley



西風に寄せる詩


おお荒き西風よ。汝、秋の息吹よ
目には見えずとも、汝はいる。枯れ葉は
魔術師から逃れんとする霊のごとくに追い払われる。

黄ばみ、黒ずみ、青ざめ、高熱で赤い顔をした
病人の群れ。おお汝は
羽の生えた種を暗く凍てついた床へと運ぶ。

そこで種は凍えながらじっと墓場の死体のように
横たわっている。
やがて汝の妹、紺碧の春が

(羊たちに草をはませ、愛らしき蕾を外気に触れさせようと)
眠れる大地にラッパを吹き鳴らし
色と香りで平原と山をみたすまで。

荒き魂よ、汝は至る所に来たる、
破壊者にして保護者だ。聞け、聞け!


我を林のごとくに汝の竪琴にせよ。
自らの葉が落ちようともかまわない。
汝の力強き不協和音は

悲哀に満ちた甘き、深き秋の調べとなるであろう。
汝猛々しき魂よ、我が魂となれ!
汝、苛立てる我となれ。

我が死せる思想を宇宙に広めよ、
枯れ葉が新たなる誕生をはやめるがごとくに、
そしてこの詩を歌い、

まだ消えざりし炉床の
灰と火種のごとく我が言葉を人類にまき散らせ!
我が唇を通して大地を目覚ます

予言のラッパとなれ!おお風よ、
冬が来れば、春は遠くない。

シェリー

閉じる コメント(5)

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「冬来りなば春遠からじ」の出典は外国の詩なのだろうかと思いましたが偶然の一致でしょうね。

2006/11/1(水) 午後 6:40 mim*193*1*36

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「冬来りなば春遠からじ」はまさにこのシリーの詩の訳の最後の行の訳です。これは引用句として単独でも用いられますが、詩全体を初めて全訳したのは誰なのか、またその全訳を私は知りません。岩波文庫「イギリス名詩選」平井正穂編では最後「大西風よ、冬来りなば春遠からじ、と私は叫びたい」で閉じています。

2006/11/2(木) 午後 2:24 [ fminorop34 ]

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この詩を訳すに当たってウェッブの英米の注釈を数編参照しました。実は(羊たちに草をはませ、愛らしき蕾を外気に触れさせようと)の注釈はありませんでした。英米圏の読者には注釈の必要がない英文らしいと私は解釈しました。日本人の平井正穂だけが曖昧な注釈をつけていましたが、私には納得できない注釈でした。そこで生意気ですが、私はこの英詩学界の大権威の訳を無視して訳しました。ただし有名な引用句「冬来りなば春遠からじ」を尊重すると他もこの文体に合わせなければいけないのですが、その自信はありませんでした。そこで自分流に書きました。ちょっと締まりがないとは思っています。

2006/11/2(木) 午後 2:31 [ fminorop34 ]

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たいへんスケールの大きいストレートな現代訳ではありませんか。

2011/10/30(日) 午前 11:17 [ ノーやん ]

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ノーやんさん恐縮です。もう五年前になりますか。

韻の構造に注目してください。彼はイタリアに滞在していましたから、ダンテが神曲で試みた「三韻句法」に挑戦しています。英語では無理とされる詩形です。彼の意気込みが感じられます。

A B A, B C B, C,D,C, D, E D, E,E

2011/10/30(日) 午前 11:27 [ fminorop34 ]


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