ヘ短調作品34

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ブレイク

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人の悲しみ -- ブレイク

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「今日の詩」はウィリアム・ブレイクの「人の悲しみ」である。エミリー・ディキンソンが崇拝したとされる詩人であるが、どうも面白い詩に出会えなかった。エミリーの父親の検閲を通り、読むことが許された詩人ぐらいに思っていた。たしかに彼女とブレイクの類似性はようやく納得できた。彼女は少なくとも形式的にはブレイクの影響を受けていたのだろう。

On Another's Sorrow

Can I see another's woe,
And not be in sorrow too?
Can I see another's grief,
And not seek for kind relief?

Can I see a falling tear,
And not feel my sorrow's share?
Can a father see his child
Weep, nor be with sorrow filled?

Can a mother sit and hear
An infant groan, an infant fear?
No, no! never can it be!
Never, never can it be!

And can He who smiles on all
Hear the wren with sorrows small,
Hear the small bird's grief and care,
Hear the woes that infants bear --

And not sit beside the nest,
Pouring pity in their breast,
And not sit the cradle near,
Weeping tear on infant's tear?

And not sit both night and day,
Wiping all our tears away?
Oh no! never can it be!
Never, never can it be!

He doth give his joy to all:
He becomes an infant small,
He becomes a man of woe,
He doth feel the sorrow too.

Think not thou canst sigh a sigh,
And thy Maker is not by:
Think not thou canst weep a tear,
And thy Maker is not year.

Oh He gives to us his joy,
That our grief He may destroy:
Till our grief is fled an gone
He doth sit by us and moan.

William Blake


人の悲しみ

人の苦悩を見て
自分は悲しくならないか?
人の嘆きを見て
自分は慰めずにいられようか?

流れる涙を見て
ともに悲しまずにいられようか?
わが子が泣くのを見て
ともに悲しまない父がいようか?

苦しみ恐れる幼子を知りながら
黙って聞いている母がいようか?
いやいや、ありあえない!
決して、決してありえない!

どうして万物に微笑む神が
小さきミソサザイの悲しみを聞き流し
小鳥の嘆きと不安を聞き流し
幼子の苦痛を見逃し ―


巣のかたわらに座して
哀れみを胸にそそがずに
揺りかごのそばに座して
幼子の涙に涙せずにいられよう?

昼も夜も腰を下ろしながら
われらの涙を拭かずにいられよう?
いやいや、ありあえない!
決して、決してありえない!

神は喜びを万物に分け与える。
神は幼子になり
神は悲しめる人となり
神はともに悲しむ。

ため息をつき、汝の創造主が
そばにいないと思うなかれ。
涙を流し、汝の創造主が
いつもいないと思うなかれ。

ああ神はわれらに喜びを与え
われらの絶望を打ち砕かん。
われらの嘆きが流れ去るまで
神はわれらとともにあり嘆き給わん。

ブレイク

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ウィリアム・ブレイクといえば大江健三郎の名が浮かんできますね。もっとも学生時代に、ということは初期作品ですが、それぐらいしか読んだことはなく、全くといっていいほど読んでいない。しかし気になる知性であることは変わりなく、新聞等のエッセーは載っていれば目を通してきた。そうしたなかで彼がブレイクを集中して読み研究していると知った。ま、それだけなんですけれど。その並外れた知性が、のめりこみ読んでいる詩人ということで、鑑賞いたしました。これを<感傷>とするもたやすい事でしょうが、いい詩とおもいます。ネットでこの詩と大江を絡ませての大江批判を読むきっかけになったことも、ありがたいことでした。

2007/8/25(土) 午前 11:19 緑の森

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どうも私には大変貴重なコメントありがとうございました。ブレイクはイギリスの画家でした。私は詩人としてのブレイクを賞賛する言葉を聞いてはいるのですが、「今日の詩」の選者が送ってくる詩でピンときせんでした。それから大江健三郎とブレイクの関係も知りませんでした。ただブレイクという名前で挑戦意欲をなくしたことも事実です。大江氏が読んだ詩も捨てているかもしれません。ありがとうございました。

2007/8/25(土) 午後 0:13 [ fminorop34 ]


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