ヘ短調作品34

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「今日の詩」はブラウニングの「スペインの修道僧の独白」である。「死せる公爵夫人」や「ポルフィリアの恋人」で新しいジャンルを開拓したブラウニング。今回も同様の独白形式のドラマティック・リリックである。詩の構造は見事だが無理がなく、ブラウニングの英語はナチュラルなのが特徴である。だが今回は、英語用法上自信のない箇所があった。

今日の詩のテーマは息詰まるような近接的な集団生活を送る修道士の仲間への憎悪である。集団生活を送る人たちの近親憎悪は、軍隊生活であろうと、修道生活であろうと同じことである。修道士も人間であるし、長男ではないとか、家庭の事情で修道院に入った人はいくらでもいた。凡俗の人より高い人格を期待するのは間違いである。仲間に殺意を抱くことは当然あるだろう。

今回はキリスト教の歴史に関する学識が問われる。以前「薔薇の名前」という映画化されたミステリーがあったが、私には分からない部分が多かった。そんな私が速読を目標にしているので、数時間で訳し終えた。間違は多々あることは承知の上である。一先ず投稿し、おいおい勉強して修正していく予定である。


Soliloquy of the Spanish Cloister

I

Gr-r-r-there go, my heart's abhorrence!
Water your damned flower-pots, do!
If hate killed men, Brother Lawrence,
God's blood, would not mine kill you!
What? your myrtle-bush wants trimming?
Oh, that rose has prior claims--
Needs its leaden vase filled brimming?
Hell dry you up with its flames!

II

At the meal we sit together:
Salve tibi! I must hear
Wise talk of the kind of weather,
Sort of season, time of year:
Not a plenteous cork-crop: scarcely
Dare we hope oak-galls, I doubt:
What's the Latin name for "parsley"?
What's the Greek name for Swine's Snout?

III

Whew! We'll have our platter burnished,
Laid with care on our own shelf!
With a fire-new spoon we're furnished,
And a goblet for ourself,
Rinsed like something sacrificial
Ere 'tis fit to touch our chaps ―
Marked with L. for our initial!
(He-he! There his lily snaps!)

IV

Saint, forsooth! While brown Dolores
Squats outside the Convent bank
With Sanchicha, telling stories,
Steeping tresses in the tank,
Blue-black, lustrous, thick like horsehairs,
― Can't I see his dead eye glow,
Bright as 'twere a Barbary corsair's?
(That is, if he'd let it show!)

V

When he finishes refection,
Knife and fork he never lays
Cross-wise, to my recollection,
As I do, in Jesu's praise.
I the Trinity illustrate,
Drinking watered orange-pulp ―
In three sips the Arian frustrate
While he drains his at one gulp.

VI

Oh, those melons? If he's able
We're to have a feast! so nice!
One goes to the Abbot's table,
All of us eager to get a slice.
How go on your flowers? None double?
Not one fruit-sort can you spy?
Strange! And I, too, at such trouble,
Keep them close-nipped on the sly!

VII

There's a great text in Galatians,
Once you trip on it, entails
Twenty-nine distinct damnations,
One sure, if another fails.
If I trip him just a-dying,
Sure of heaven as sure can be,
Spin him round and send him flying
Off to hell, a Manichee?

VIII

Or, my scrofulous French novel,
On grey paper with blunt type!
Simply glance at it, you grovel
Hand and foot in Belial's gripe:
If I double down its pages
At the woeful sixteenth print,
When he gathers his greengages,
Ope a sieve and slip it in't?

IX

Or, there's Satan! ― one might venture
Pledge one's soul to him, yet leave
Such a flaw in the indenture
As he'd miss it till, past retrieve,
Blasted lay that rose-acacia
We're so proud of! Hy, Zy, Hine . . .
'St, there's Vespers! Plena gratia
Ave, Virgo! Gr-r-r ― you swine!

Robert Browning


スペインの修道僧の独白

I.

ググ ― それ、わしの心底嫌い奴!
植木鉢に水をやるだと、ちゃんとやれ!
憎しみで人が死ぬとしてもローレンス修道士
お前が死ぬのは絶対にわしの憎しみからではない!
何?キンバイカを剪定する?
バラの方が先だろうが ―
重い花瓶に水を注がねばだって?
お前なんか地獄の炎で干上がるがいい!

II.

食事時はあいつと同じ卓に座る。
どうぞ!わしは聞くことになる
知ったかぶりして天候だとか
季節だとか旬のことだとか。
コルクの収穫が不充分。ブナに瘤を
期待する奴がはたしているのかな。
パセリのラテン語は何だっけ?
豚の鼻のギリシャ名は何だっけ?

III.

ふうっ!わしらの皿は磨いてあるし
ていねいに棚においてある!
新品のスプーンもグラスも
各自に支給され
顎に触れてもいいように
洗ってある、捧げ物のようだ −
各自の頭文字、Lが付いて
(ヒ、ヒ!あいつの折れた百合!)

IV.

いやはや!日焼けしたドロレスが
修道院の壁の外にしゃがみ込み
サンチ―チャと物語っている
束ねた真っ直ぐな髪
馬の毛のように黒々と光り
−見てみたい、あいつの死んだ目が
野蛮な海賊の目のように輝くはず!
(あいつが目を見せたらばな!)

V.

あいつは食事が終わった後で
ナイフとフォークを置くとき
わしの記憶では十字の形にしない
わしはイエスを称えて十字にしたが。
わしは三位一体を表すため
水割りのオレンジ果汁を ― 三口で
アリウス派の連中は怒るだろうな。
でもあいつは一口で飲み干しおった。

VI

ああ、メロン?あいつが要領良ければ
ご馳走にありつけた!すごく旨い!
院長の食卓に近付いた者はみな
一切れでいいから欲しくなる。
花の発育は?この上なくだって?
果物の類を見たことがないのか?
変だな!わしならどんなに苦労しても
こっそり千切ってみせるのだが!

VII.

ガラティア人への書簡を
一度読んでみられるといい
29の劫罰が書かれているが
一つは必ず当てはまるはず。
わしがあいつを死に追いやれば
必ずや、必ずや、天はあいつを
きりきり舞いさせ、地獄へ
飛ばすはず、マニ教徒?

VIII.

それとわしのフランスの小説
灰色の紙と丸い活字!
一目見ただけで、手も足も
堕落天使の金縛りになる。
わしが忌まわしい17版の
その頁に折り目をつけるおく
その時あいつはスモモを採り
裏ごしを揺すっていることだろう。

IX.

悪魔の登場! − 魂を思い切って
質に入れるが、証文を無効にしようと
書いておくだろうよ、バラ・アカシアが
枯れるまでには回収をと。
その時には花は飛ばされているぞ。
満足、満足!ハイ・ザイ・ハイン...
さて晩祷の時間だ!聖寵満ちみてる
処女マリア!ググ ― あの豚め!

ブラウニング

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