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今日のドイツの詩はブレヒトの「読書家の労働者の質問」である。ブレヒトはドイツ共産党員であり、大戦後は東ドイツを代表する文化人であった。この共産主義の詩人のスタイルを比較する他の詩人を私は全く知らない。 いずれにしても、今日の詩を日本語に変換するのは簡単である。対話形式であり、散文詩である。念のために辞書を引いたけど、知っている単語が多く、私にしては随分短い時間で仕上げた。日本語に変換しやすいことと、詩の意図するところを汲み取ることは別問題である。 英雄は詩に歌われるが、縁の下の力持の辛苦に労働者の意識が啓発されていく過程を述べたのだろうか?労働者の辛苦をむき出しで表現する「表現主義者」や「社会主義リアリズム」とは一味違うように思う。でも党の芸術官僚は文句を言わなかったろうか? Fragen eines lesenden Arbeiters Wer baute das siebentorige Theben? In den Büchern stehen die Namen von Königen. Haben die Könige die Felsbrocken herbeigeschleppt? Und das mehrmals zerstörte Babylon – Wer baute es so viele Male auf? In welchen Häusern des goldstahlenden Lima wohnten die Bauleute? Wohin gingen an dem Abend, wo die Chinesische Mauer fertig war die Maurer? Das große Rom ist voll von Triumphbögen. Wer errichtete sie? Über wen triumphierten die Cäsaren? Hatte das vielbesungene Byzanz nur Paläste für seine Bewohner? Selbst in dem sagenhaften Atlantis brüllten in der Nacht, wo das Meer es verschlang die Ersaufenden nach ihren Sklaven. Der junge Alexander eroberte Indien. Er allein? Cäsar schlug die Gallier. Hatte er nicht wenigstens einen Koch bei sich? Philipp von Spanien weinte, als seine Flotte untergegangen war. Weinte sonst niemand? Friedrich der Zweite siegte im siebenjährigen Krieg. Wer siegte außer ihm? Jede Seite ein Sieg. Wer kochte den Siegesschmaus? Alle zehn Jahre ein großer Mann. Wer bezahlte die Spesen? So viele Berichte. So viele Fragen Brecht 読書家の労働者の質問 七つの門のテーベは誰が建てたの? 王達の名前が本に書いてある。 王達は石を運んだの? テーベは何度もバビロンを滅ぼした。 誰が何度も建てたの?黄金の都市リマの石工は どんな家に住んでいたの? 中国の万里の長城が完成した夜、石工達は どこに行ったの?偉大なローマには 凱旋門がたくさんある。誰が建てたの?皇帝達は 誰に勝利したの?幾度も詩に歌われたビザンテューム 住民には宮殿しかなかったの?伝説のアトランティスでも 海が飲み込んだ夜に、溺れる人達は奴隷を呼んだ。 若きアレクサンダーはインドを征服した。 彼だけ? カエサルはガリア人に勝った。 彼には料理人が一人もいなかったの? スペインのフェリペは彼の艦隊が 壊滅したとき泣いた。ほかに泣く人はいなかったの? フリードリヒニ世は七年戦争で勝利した。ほかに 勝利した人は? 両方とも勝利は一度。 勝利の宴会の料理人は? 十年ごとに一人の偉人。 戦費を払ったのは誰? たくさんのお話。 たくさんの質問。 ブレヒト 写真はブレヒトである。葉巻がトレード・マークだそうである。
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桜と日本人ですね。なぜか、三島由紀夫を思...




幻想やぶれた今、どう読めばいいのだろうか。しかし世界の最貧国にとっては、頼るべきもののない現在、未だ毛沢東主義などは改革思想として必要とか。そう云われれば、この詩なども笑うことなどゆるされないのでしょう。しかし、土木、軍隊(=学校)などには経世済民のオモテもあれば、こうした詩は片手落ちのようにも思えますが・・・。清濁ないまぜ、オモテ、ウラの入り混じりが実相のように思えます。もっとも書かれた歴史は支配者のそれであることは云うまでもないことです。
2007/9/30(日) 午後 2:41
ユートピア思想は姿を変えて度々登場してきましたし、漠然としてですが、今後も出てくる予感がします。最貧国の民主化とそれに伴う混乱、極端な独裁国家の再登場という過程は避けられないと思います。
大英帝国が崩壊後のキップリングや東ドイツの崩壊後のブレヒトの作品評価の基準が分からなくなってきました。
2007/9/30(日) 午後 3:29 [ fminorop34 ]
Alle zehn Jahre → 七年ごとに
と訳がついていますが?
2012/11/30(金) 午後 1:01 [ ß ]
[ ?? ]さん有難うございました。私の語学力がろていされましたね。直しておきます。
2012/11/30(金) 午後 2:21 [ fminorop34 ]