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147.エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルクからブラームスへ [ライプツィヒ] ツァイツェル・シュトラーセ 24 1884年12月4日 頂いたカードと昨日のお手紙を深く感謝します。推察しますに、間もなくライプツィッヒにお立ち寄りのつもりのようですが、ぜひ計画を実行してください。おおよそで良いですから、その日を教えてくだされば幸いです。8日か10日頃、彫刻家のヒルデブラントが宿泊する予定です。わたしたちは、バッハやブラームスのような交際上手でありませんから、不誠実な関係は避けたいと思っています。この彫刻家はフラウ・シューマンの彫刻(以前には失敗しました)を創作する目的で彼女を憶えてしまおうと、こちらに来るのです。フィレンツェでは叶えられなかった音楽を満喫したいのです。彼がコンサート・ホールの入場券を手に入れさえすれば、三日間の音楽祭(1)中 多くの曲を聴くのでしょうが、難しい問題があります。彼がタミーノみたいに品行方正の証明を、とりわけ思慮分別の保証を提示することは間違いありません。 前のシーズン券を持っている人の多くは追い返されていますので、新しく来た人に例外を認めるのは秘密です。一般市民と理事は熱狂的です。それだけのことが あったことを示す何ものかが生み出されることを期待したいです。第三夜は良いはずですが、ヘンデルのメサイア(ロベルト・フランツ)(2)と合唱交響曲がいつもよりずっと良いかは疑問です。 あなたからの1,750マルクは受け取りました。あなたの刈り取った素晴らしい収穫を羨ましく思います。ずいぶん努力し、手紙を書いて訴えたのですが、わたしたちの収穫は、はるかに貧弱です。 言ってください。ハインリッヒの弦楽四重奏曲は失敗ではなかったのですか。ヘックマンがわざわざ送ってくれた葉書で、わたしたちは完全に悟りました。でも ハインリッヒは動揺していません。「肝心の一人の人物」が楽しかったと言ったからですが。そうだとしても、一般にはウィーンの意見に無関心ではいられない ものです。あべこべだったとしたら悲しい話です。 チェロ協奏曲(3)を 書いておられるというのは本当ですか。なぜあなたはそんなに打ち解けてくれないのですか。わたしたちが期待して待っていることを知っていてですから、二重 に打ち解けない方です。不親切です。あなたに新しいものをねだるとき、わたしはリンブルガーの気分です。古い曲への愛着だけではなく、古い曲から学ぶもの が多くあるのですが。たしかに、人は新しい美を発見して、もう一度惹きつけられるものです。先日ブロドスキーと団員がきれいに演奏したト長調の六重奏曲 で、わたしは以前隠されていたものを多く聴きました。閃光がつぎつぎに照らされて、新しい発見が貴重な貯蔵庫をさらに豊かにしてくれるようなものです。彼 がレクイエムを聴いた(幸運な人!わたしは行けませんでした)ときと同じです。翌日は、一日中鼻をスコアにくっつけていました。彼はまったく落ち着かず、これは大事件だということが充分認められていない、みな正当に認識していないと、何度も何度も主張していました。 ではここで止めなくては。ハンブルクとその他何処ででも楽しんできてください。ライプツイッヒに立ち寄れそうならお知らせください。わたしたちもできる限り「谷間を埋める」でしょう。さようなら。今後とも友人であってください。 忠実なあなたのヘルツォーゲンベルク夫妻より (1) 12月11日,12日,13日の三日間の新しいゲバントハウスの落成の祭典。 (2) ロベルト・フランツ版の「メサイア」。 (3) ブラームスの仕事で広まった誤報の一つ。 訳注 やはりハインリッヒの弦楽四重奏は不評だったようです。 下の写真は新しいゲバントハウスです。以前の倉庫を改造した建物ではなく、面目を一新しました。 |

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