ヘ短調作品34

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今日のドイツの詩は若い頃伝説のドン・ファンをめざしたブレヒトの詩。はかなく消えた美しい恋の詩「マリー・Aの想い出」である。何も言うことなし。


ERINNERUNG AN DIE MARIE A.

1 An jenem Tag im blauen Mond September
Still unter einem jungen Pflaumenbaum
Da hielt ich sie, die stille bleiche Liebe
In meinem Arm wie einen holden Traum.
Und über uns im schönen Sommerhimmel
War eine Wolke, die ich lange sah
Sie war sehr weiß und ungeheuer oben
Und als ich aufsah, war sie nimmer da.

2 Seit jenem Tag sind viele, viele Monde
Geschwommen still hinunter und vorbei
Die Pflaumenbäume sind wohl abgehauen
Und fragst du mich, was mit der Liebe sei?
So sag ich dir: ich kann mich nicht erinnern.
Und doch, gewiß, ich weiß schon, was du meinst
Doch ihr Gesicht, das weiß ich wirklich nimmer
Ich weiß nur mehr: Ich küßte es dereinst.

3 Und auch den Kuß, ich hätt ihn längst vergessen
Wenn nicht die Wolke da gewesen wär
Die weiß ich noch und werd ich immer wissen
Sie war sehr weiß und kam von oben her.
Die Pflaumenbäume blühn vielleicht noch immer
Und jene Frau hat jetzt vielleicht das siebte Kind
Doch jene Wolke blühte nur Minuten
Und als ich aufsah, schwand sie schon im Wind.

Brecht


マリー・Aの想い出

1.
青き月九月のあの日
じっと若いプラムの樹の下で
僕が腕の中に抱きしめていた
静かで白い恋人、夢のようだった。
二人の上の美しい夏空に
雲がぽかりと浮いていた。
雲は純白で遥か上空に
僕がもう一度見上げると、もう無かった。

2.
あの日以来ずいぶん長い年月が
静かに流れ過ぎて行き
多分プラムの樹々も切り倒されて
君は僕に聞く、恋人はどうした?
僕は言う、もう想いだせない。
でも君の問いは良く分かるけど
彼女の顔をはっきり想い出せない
ただ想い出せるのは、僕がキスしたこと。

3.
僕は長いこと忘れていたあのキス
雲がもう無くなっていたあの時
雲は勿論覚えているし、忘れないだろう
雲は真っ白で頭上にやって来た。
プラムの樹々は多分もう咲かないだろうし
あの女も多分今頃は七番目の子がいるだろう
だけどあの雲が浮いていたのはほんの数分
僕が見上げたときにはもう風で消えていた。

ブレヒト

閉じる コメント(4)

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詩情豊かですね

2007/10/2(火) 午後 3:41 [ hay**u2121 ]

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hayuku2121 さん恐縮です。今まで読んだブレヒトの中で好きな詩ですが、日本語が試されるみたいで怖い気もしました。また直したい気がします。

2007/10/2(火) 午後 5:22 [ fminorop34 ]

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「白い恋人」のところですが、
「青白い恋人」、「蒼いひっそりとしたこいびと」とかの訳もあるようです。
七人の子持ちになるような女性ですから
健康的な女性かと思いますが、ドイツ人
の方の感じ方はどうなんでしょうか?
P.S. YouTubeでは、違ったメロディーのマリーA(二種類?)がありました。
どちらも良い曲で、気にいっています。

2013/6/12(水) 午後 5:27 [ SS ]

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毎度注意ぶかくお読みいただきありがとうございます。

彼は意図的に stille bleiche Liebe と l を配列しているとおもいますがが、それにしても bleiche に肯定的な「白さ/純白の」を意味するのか確たる自信はありません。手元にある独和辞書では生気のなさを強調する訳語がおおいです。青白いと真っ白なでは随分違ってきます。

英語の counterpart の pale は必ずしも不健康ではなく、美しさを強調した例があったと記憶します。bleich はどうでしょうか。もう少し考えさせて下さい。

2013/6/12(水) 午後 7:47 [ fminorop34 ]


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