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今日以前から興味があったカナダの画家トム・トムスンの画集をめくっていた。25年前に私がカナダから重いのに持って帰った本である。トム・トムスン (August 5, 1877 – July 8, 1917)は美術学校に通うという経歴もなく、森林の消防とかで生計を立て、仕事の合間にトロント周辺の風景を描いていた人である。経歴もなければ、特定の美術運動に加わることもなく、1917年7月に写生にボートで出かけたまま消息不明になった日が彼の死亡日とされている。 私は彼の絵が好きである。カナダに住まなければ彼の絵の良さが分からないという人も確かにいる。そんなローカルな人物ではないと思う。今日はトム・トムスンの紹介が主目的だが、たまたま目に付いたカナダはケベックの詩人アルフォンス・ボーガールAlphonse BEAUREGARD (1881-1924)の詩を付け加えておく。「枯れ樹 L'arbre mort」でトムの絵を補足すればと思う。そしてそろそろ英語の詩の在庫も少なくなってきたこともあり、フランス語の詩に取り組んでみようと思う。 L'arbre mort Je connais, au fond d'une anse Où sa maigre forme danse, Un érable mort, Mort nous raconte une histoire De s'être penché pour boire L'eau claire du bord. A le voir nu comme un marbre, L'été, parmi d'autres arbres Verts et vigoureux, On dirait que la nature L'a laissé sans sépulture Pour un crime affreux. Plus tard quand tombent les feuilles Quelquefois il les recueille Au bon gré du vent ; Supercherie enfantine Qui lui rend un peu la mine D'un arbre vivant. L'hiver est plus équitable : Comme lui, le misérable, Ses frères sont nus, Et l'homme qui passe ignore Lequel sera chauve encore, Le printemps venu. Alphonse BEAUREGARD (1881-1924) 枯れ樹 知っているぞ、湾の底 細いのが踊っている 枯れた楓の樹 岸辺から冷たい水を 飲もうと身を屈めた。 合間から夏が見たのは 大理石のような裸体。 自然は大罪を犯せば 石棺に入れずに 放置するという。 やがて木の葉が落ち 風に助けてもらい 夏は時々落葉を拾う。 子供っぽい悪戯で 夏は元気な表情を ちょっぴり取り戻す 冬はさらに平等 悲惨な楓のように 楓の兄弟は裸だが 頭の禿げた男は 無視して通り過ぎる 待ち遠しい春。 アルフォンス・ボールガール
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カナダの絵と詩
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