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今日のエミール・ネリガンは "Le salon" 「大広間」である。今は廃墟となったサロンを訪れた詩人が夢の中で、音楽を聴き、先祖の舞踏会を見るものである。今は廃墟となった教会をしのぶ詩と同じ類型に属するものである。ケベックにもそのような建物があったとしてもおかしくはない。ケベックは新たに開拓された町ではなく、古き良き時代のフランスを保存した都市である。だがこの詩自体はフランス象徴派の影響を強く受けた詩ではないだろうか? Le salon La poussière s'étend sur tout le mobilier, Les miroirs de Venise ont défleuri leur charme ; Il y rôde comme un très vieux parfum de Parme, La funèbre douceur d'un sachet familier. Plus jamais ne résonne à travers le silence Le chant du piano dans des rythmes berceurs, Mendelssohn et Mozart, mariant leurs douceurs, Ne s'entendent qu'en rêve aux soirs de somnolence. Mais le poète, errant sous son massif ennui, Ouvrant chaque fenêtre aux clartés de la nuit, Et se crispant les mains, hagard et solitaire, Imagine soudain, hanté par des remords, Un grand bal solennel tournant dans le mystère, Où ses yeux ont cru voir danser les parents morts. Emile NELLIGAN (1879-1941) 大広間 家具も調度品も埃を被り 輝き失ったヴェニスの鏡。 パルマの古い香水が漂い 懐かしい匂袋の悲しき香。 もはや沈黙を破る音なく 子守唄の優しき歌もなく マンデルゾーン、モザー を聞くは眠き夜の夢の中。 だが倦んで歩き回る詩人 夜の灯を見んと窓を開け 疲労と孤独に両手を広げ 突如改悛に憑かれて想う 厳粛に回る謎の大舞踏会 祖先の舞踏姿を目で見た。 エミール・ネリガン Photo by Sumlin @flickr
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エミール・ネリガン
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桜と日本人ですね。なぜか、三島由紀夫を思...




胸が満たされる詩です。大変美しいと思いました。単に好みもあるのかも知れませんが古いものや失われたものに対する感覚がフランス語によく乗っ取っていますね。もっともほかにいい単語の選択があるかなどという高度なことはわかりませんが、これはこれで良いと思いました。匂いを書き。別の匂いを醸している詩です。
2007/12/2(日) 午前 1:40 [ - ]
お早うございます。お忙しそうですね。今日例の件貴兄のゲストブックに中間報告させていただきます。エミール・ネリガンの詩をボードレールもヴェルレーヌも知らないで訳すのは無茶とは思っています。本格的にフランス文学を勉強された創作活動しておられる方に読まれると冷や汗がでます。
彼の詩の英訳の一編がウィキにあります。一度ご紹介したいと思います。非常に近い言語なのに解説ではなく、英語の詩として成り立つように努力しています。
2007/12/2(日) 午後 0:04 [ fminorop34 ]