ヘ短調作品34

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エミール・ネリガン

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今日のエミール・ネリガンの詩は "Lied fantastique" 「幻想の歌」である。「象徴派」と評論家から名付けられたフランスの前衛詩人の影響を受けたネリガン少年。彼の詩は「象徴派」好みのテーマや語彙は盛んに使っているが、象徴的な表現は一向に現れなかった。今日始めて彼の象徴的な表現の一端を垣間見た気がする。彼には実験的なのか、ソネットという厳格な形式から難解になったのか私には分からない。私の語学力と私の持ち合わせるフランス語の辞書を総動員しても最初の第一詩節は誤訳の可能性は大いにある。

第一詩節の「全員みな麦の軍帽をかぶり」は、「瓦葺でない屋根」があり、「旧い銃」は煙突の象徴的表現であろうか。夕暮れ時のパリの風景描写であると同時に「銃」と「軍帽」という軍隊用語から危険な夜をになったことを暗示しているのであろうか。エミールの詩では始めての体験である。

第二詩節以降は、危険な連中がうろつく夜、彼と彼女の描写である。音節数と韻の関係からか、取って付けたような気がするが。まずはネリガン流の内容である。いつものネリガンではないことは確かである。

Lied fantastique

Casqués de leurs shakos de riz,
Vieux de la vieille au mousquet noir,
Les hauts toits, dans l'hivernal soir,
Montent la consigne à Paris.

Les spectres sur le promenoir
S'ébattent en défilés gris.
Restons en intime pourpris,
Comme cela, sans dire ou voir...

Pose immobile la guitare,
Gretchen, ne distrais le bizarre
Rêveur sous l'ivresse qui plie.

Je voudrais cueillir une à une
Dans tes prunelles clair-de-lune
Les roses de ta Westphalie.

Emile NELLIGAN (1879-1941)


幻想の歌

全員みな麦の軍帽をかぶり
ヴィエール並みに旧い銃を
持ち、冬の夕暮に高い屋根
立ち並び、パリは外出禁止。

並木道には幽霊が這い回り
灰色の細い小道に入り込む。
真紅の愛で、二人で休もう
こうして黙り、見ないでね。

ギターはそっと下において
グルシャン、注目されるよ
妙な奴が酔って夢見ている。

僕は君の瞳から集めたいよ
月の光をね、一つ、一つと
ウェストファリーのバラよ。

エミール・ネリガン

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