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248.ブラームスからヘルツォーゲンベルクへ [イシュル、1890年5月23日] 親愛なる友へ ウィーンを発つまでに、奥さんのお淑やかなペンを模倣してこの封筒を埋めなければと思っていたのです。この度の大きな小包を感謝したいと思いました。まずはわたしの喜びと感謝の意を表します。 でもそれはできませんでした。とくに一つのことが引っ掛かります。今回いつも以上に私たちの作品間の類似性が印象に残りました。コラール、四重奏、歌曲を見渡して、いずれもこれまでの私の努力をまざまざと想起させるので、私は大変いらいらしました。あなたが同様に過去を振り返るときがあるとき、私のいらいらより楽しいものであることを祈ります。 しかし今日この環境では、私たちの音楽の問題に入り込む気はありません。私の好奇心を惹くことがあります。 あなた方が今日ハンブルク(1)に行ったという趣旨の記事を私はちょうど今読みました。それについて一部始終をとくにお訊きしたいのです。この町はたまたま快晴であれば良いでしょう。私たちの尊敬すべき仲間は精一杯努力して何の成果も上げなかったと私は想像するのですが。例によって可もなく不可もなくというところですか。当のパーティーにはシュペンゲルの名前がなかったが、彼はあなたとあなたの音楽を問題にしている中心人物です。 あなたは話をしたい気になりましたでしょう。いうまでもなく私は大いに興味があります。それからあなたの夏の計画はどうなっていますか。イシュルに知らせてください。――では奥様にもよろしく。 あなたのJ.Br.より
(1)ヘルツォーゲンベルクの作品のいくつかがハンブルク音楽協会で5月23日に演奏された。これには弦楽四重奏曲(作品42の3)、ピアノ二重奏のためのワルツ(作品53)、作品26の女声のための合唱曲(演奏はシュヴェンケ指揮ジング・アカデミー(Singakademie)。ヘルツォーゲンベルク夫妻はこのコンサートのため特別にハンブルクへ出かけた。 |

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