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この訳がイマジネーションに欠ける私には難しいことは承知していた。以前挑戦して諦めかけた。開き直って、「青い蝶」とか「きらめき」とかをキーワードにして英詩にならないかと一日考えていた。出来上がった結果は韻文らしく見えるが、「真珠母貝」も「青い」もどこかに消えてしまった。原詩は6音節で、私の「訳」も6音節である。だがドイツ語の6音節をもう少し圧縮できたはずである。余分な音節を付け加えて帳尻を合わせた感じである。 Blauer Schmetterling Flügelt ein kleiner blauer Falter vom Wind geweht, Ein perlmutterner Schauer, Glitzert, flimmert, vergeht. So mit Augenblicksblinken, So im Vorüberwehn Sah ich das Glück mir winken, Glitzern, flimmern, vergehn. Hermann Hesse 青い蝶 小さな青い蝶が 風に靡いて飛ぶ 真珠の如き戦慄 震え、輝き、去る。 一瞬点滅しては 通り過ぎて行き 点滅する幸運が 震え、輝き、去る。 ヘッセ 英訳 A butterfly A butterfly flutters Above the mead in blow. A shiver of rainbow Glitters and flatters My eyes just in a flash And she flutters away; Then my hope of luck may Flicker out in a cache. Hermann Hesse 蝶々 蝶々がひらひらと 舞う花咲く牧場 虹色の戦慄が きらめき、一瞬 僕を喜ばせるが 去っていく。 僕が望む幸運も 消えて行くよう。 ヘッセ ヘッセ なお韻に関して、flutters と flatters は綴りが極めて良く似ているし、カタカナ表記では完全に一致している。ヴィクトリア朝の韻の基準から言えば、完全韻とはいえない。両者ともアクセントが第一音節にあり、その母音が違うからである。これほど類似していればまず合格と思うのだが。
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独詩訳〔英仏)
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