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辛い事ばかりのキーツの日々。一日が終わり深夜にでもなれば不眠が彼を苛む。キーツはいろんな物に尊敬の意を表する詩を書いたが、今日は「眠り」に願をかけている。14行の詩であり韻を踏んではいるが、イギリスの伝統的なソネット形式には従っていない。文中気になるのは「ケシ」が登場する。19世紀の痛み止めや不眠の特効薬にキーツも頼りだしたのだろうか。 To Sleep "O soft embalmer of the still midnight! Shutting, with careful fingers and benign, Our gloom-pleas'd eyes, embower'd from the light, Enshaded in forgetfulness divine; O soothest Sleep! if so it please thee, close, In midst of this thine hymn, my willing eyes. Or wait the Amen, ere thy poppy throws Around my bed its lulling charities; Then save me, or the passed day will shine Upon my pillow, breeding many woes; Save me from curious conscience, that still hoards Its strength for darkness, burrowing like a mole; Turn the key deftly in the oiled wards, And seal the hushed casket of my soul." Keats 1795-1821 眠りへ 「静かな真夜中を芳香で包む眠りよ! 君は闇に慣れた眼を閉じ、眩しい光を避け 素晴らしい忘却を覆ってくれる。 誠実なる眠り!そうなら君を待っている 僕の目を閉じておくれ、この賛美の歌の最中でもいいよ。 アーメンが言い終わってからでもいいからさ 君のケシが僕のベッドに付き添いあやす前にね。 助けて!でないと過ぎ去った一日が 枕で明るくなり、嘆きは増すばかり。 助けて!好奇心が暗闇では元気になり モグラのように穴を掘り出す。 油を塗った錠に鍵をそっと回し 僕の魂の静かな小箱を封印しておくれ!」 キーツ
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キーツ
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時々拝見しています。キーツの率直さが好きです。この詩もいいなと思いました。絵もとてもいいですね♪ curious conscience というのは、どういうものなんでしょうね。なんだか印象に残りました。
2009/4/5(日) 午前 2:25
お早うございます。コメントからずれるかもしれません。私は curious conscience を「好奇心」と訳しました。conscience がいつ「良心」という意味しかなくなったのか知りません。ただ昔は「知識」という意味がありました。なぜキーツがこの言葉を選んだかと考えました。まず詩人は古語か現代語かよりも響きが良いと採用します。また音節数を勘定します。
curious conscience を音節分解すると合計5音節です。
cu-ri-ous con-science
好奇心 curiosity も5音節です。
cu・ri・os・i・ty
したがって一行10音節を守っているこの詩ではどちらでもいい訳です。
2009/4/5(日) 午前 9:33 [ fminorop34 ]
アクセント効果が違うのかもしれません。またキーツはできる限り
短い言葉を使うように心がけたそうです。
また curious と conscience は同じ子音 c で始まっているのもイギリス人好みの配列かなと思います。
いずれにしても curious conscience にそれほど深い意味があるわけではないと思いました。私は「好奇心」だと思っています。「好奇心」という訳語が響きの上でキーツの詩に相応しいかどうかはまだ分かりません。
2009/4/5(日) 午前 9:35 [ fminorop34 ]
conscience は「意識」というのがありました。この方が良いです。「知識」を「意識」に置き換えてください。「意識」という意味は consciousness という言葉で現代にも残っています。
2009/4/5(日) 午前 9:44 [ fminorop34 ]
詳しいお返事をいただき、大変恐縮しております。
どのような訳がふさわしい訳なのか、私にわかるはずもないのですが、ただ、英文をすべて音読してみて、curious conscience のところが、口にして発音してみると、おっしゃるような、c の音の揃いのためか、何だかいい感触だったのです。
お返事を読んで、手元にあった出口保夫さん訳の本を見てみましたら、fminorop34さんがおっしゃるように「意識」となっていました。ともかく、「奇妙な意識」とはどんなものだろうかと、想像してみるのが楽しいです。大変失礼いたしました。
2009/4/6(月) 午前 3:31
どうも有難うございました。今調べてみますと、curious は意味が時代によって随分変化した言葉のようです。職人が今日までの仕事を振り返り上手く仕上がるかどうか不安になる心理も curious だそうです。あるいは友人が怒っていないだろうかとあれこれ考えてしまう心理も curious だそうです。珍しいものに対する心理はかなり後になってからのようです。
ですからキーツの時代に「好奇心」という訳でいいのかは簡単ではありません。キーツの場合では批評家がどういうか、恋人がどう思っているかを寝ずに考える心理状態もcurious ということになります。ご指摘によりcurious という言葉は一筋縄ではいかないなと思いました。どうも有難うございました。勉強になりました。
2009/4/6(月) 午前 8:22 [ fminorop34 ]
どうも「こだわる」心理のようですが、では curious conscience をここでどう訳すのか考えあぐねます。簡略で適切な表現があればご示唆をお願いします。
2009/4/6(月) 午前 8:25 [ fminorop34 ]
こちらこそ、fminorop34さんのおかげで、さまざまなことを知ることができました。ありがとうございました。「簡略で適切な表現」は、考えてはみましたが、残念ながら思い至りませんでした。私としてはともかくも、英単語の音の響きと、言葉の自分勝手なイメージを楽しむばかりです。お役に立てずに申し訳ありません。
2009/4/8(水) 午前 2:17
ただ、Save me from と言うからには、何がしかのネガティヴな「意識」なのだろうとイメージしています。不眠に苛まれる、という状況だと思えば、です。ただ単に、イライラして眠れない、というのよりは、何かもっと説明し難いもののような気がしています。
2009/4/8(水) 午前 2:21
有難うございました。おかげさまで curious の意味について勉強になりました。辞書を引くまでもないような単語ほど気を付けなければいけないのですね。
2009/4/8(水) 午前 10:57 [ fminorop34 ]
キーツの置かれていた状況を考慮するまでもなく、仰るとおり語用論の観点から「ネガティブな意識」だと思います。
2009/4/8(水) 午前 11:04 [ fminorop34 ]
キーツが、叫んでいるように
感じます。
2015/6/12(金) 午後 7:12 [ 月の湖に映る雪 ]
そんなに良ければ、ちゃんとした英文学者の訳詩を読んでください。
2015/6/12(金) 午後 7:23 [ fminorop34 ]
あなたの訳で、読みます!
2015/6/12(金) 午後 7:41 [ 月の湖に映る雪 ]
ご自由に。
2015/6/12(金) 午後 7:46 [ fminorop34 ]
はい(^^)/
2015/6/12(金) 午後 8:01 [ 月の湖に映る雪 ]