ヘ短調作品34

ルブランの回想録の link 先はゲストブックを御覧ください。

TSエリオット

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社交界でのひとコマ。インテリの話者は高尚な知識をひけらかしている。女性に受けようとしているが、彼女はとり合ってくれない。気取ったインテリさんのおしゃべりに合わせるかのように、この詩も気取りっているのが面白い。そこそこ韻を踏んでいるからである。


Conversation Galante

I observe: `Our sentimental friend the moon!
Or possibly (fantastic, I confess)
It may be Prester John's balloon
Or an old battered lantern hung aloft
To light poor travellers to their distress.'
She then: "How you digress!"

And I then: "Some one frames upon the keys
That exquisite nocturne, with which we explain
The night and moonshine; music which we seize
To body forth our own vacuity."
She then: "Does this refer to me?"
"Oh no, it is I who am inane."

"You, madam, are the eternal humorist,
The eternal enemy of the absolute,
Giving our vagrant moods the slightest twist!
With your air indifferent and imperious
At a stroke our mad poetics to confute --"
And -- "Are we then so serious?"

Thomas Stearns Eliot (1888-1965)


粋な会話

僕は言う:「月、そう我らの感傷的なる友は!
おそらくは(幻想的なる、でしょうが)
月はプレスター・ジョンの気球か
難渋している哀れな旅人を照らすために
空高く吊るされた古びたランタンなのです
 彼女は言う「ずれているわね!」

そこで僕は言う「これを素材にして
あの上品な夜想曲を作曲する人もいまして
夜と月光を説明するのです、つまり
空疎な精神に具体的表現を与える音楽です」
 彼女は言った「私のこと?」
 「いいえ、空疎なのは私です」

「マダム、あなたは永遠のユーモリスト
『絶対者』の永遠の敵でいらっしゃる
私どものあやふやな話を混乱させます!
あなたのツンとした無関心のそぶりで
私どもの狂った詩学は一撃で論駁されます――」
 そして――「私たち本気かしら?」

TSエリオット(1888-1965)
 
この詩 Conversation Galante には注釈がついている。

注記:プレスター・ジョンはマルコ・ポーロの「見聞録」にも出てくる伝説の聖者だそうである。

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