ヘ短調作品34

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Adeline Ravoux Carrie の証言

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先日エルミタージュ展で集まった仲間は、地球博開催記念で今日から名古屋で開催されている「ゴッホ展」での再会を約束して解散した。

オランダ以外の国で開催される「ゴッホ展」での入場待ち時間は、平日でも最低一時間以上、忍耐強く待って入場しても、押し合いへしあいしての「鑑賞」後、一時間以内で押し出されのがおちである。しかしヴァンサン様がご来名とあれば、ファンとしては意地でも熱狂的にお迎えしなければ気が済まない。

さらに7月29日はゴッホの115回忌である。今日は彼の最後の肖像画のモデルとなり、二つの大戦を生き延び、彼の終焉にかんしては、最後の生き証人となった Adeline Ravoux(1877-1965) について書くことにする。

記憶では、私が20代半ばのころに「芸術新潮」で Adeline Ravoux が記者とインタビューに応じている記事を読んだ。この記憶が正しければ、最後の生き証人の Adeline が死亡した1965年に、昔のフランスの記事を「芸術新潮」が急きょ翻訳したのかもしれない。

私の記憶する記事の内容は、今回読んだ文献からどうも、1953年4月16日の Nouvelle Litteraires の記事ではないかと思われる。日本人のジャーナリストが現在のようにおいそれとフランスまで出かけインタビュウできる時代ではなかったからである。懐かしい記事であるが、私には「芸術新潮」のバックナンバーをめくる気力と体力は残されていない。


Adeline Ravoux は Auvers sur Oise に auberge(木賃宿:19世紀末期では、宿を提供するだけではなく、レストラン、カフェの経営、ワインの販売もするのが一般的だった)を経営する Arthur Gustav Ravoux の娘であり、ゴッホが当地に逗留したときは13歳であり、1890年の5月末から7月までの2ヶ月間、ゴッホを観察することになる。

Adeline Ravoux は、 Irving Stone 原作で、Kirk Douglous 主演、Anthony Quinn 競演の Lust for Life (邦題:炎の人ゴッホ)にも登場しているらしいが、私の記憶には残っていない。原作にも出ていただろうか。そのほかのゴッホ映画にも端役で登場しているようであるが、最近のあるドラマ( Self-Portrait With Bandaged Ear)では彼女はなんとゴッホの相手役である。こうなると Adeline はゴッホ伝説のもう立派なヒロインである。

ただ一番安いという理由でゴッホが選んだ宿は今や、ゴッホを目標にする絵描きや愛好家の聖地 Auvers sur Oise の神殿となり、拝観料を払えば彼の死んだ部屋を見ることが出きる。一階のレストランでは、ゴッホが食べたかもしれない郷土料理も出てくるそうである。ゴッホの絵ほどではないにしても、ランチでも結構いいお値段を請求されるようになった。Adeline もジャーナリストから追いかけられる有名人になり、大戦後ようやく落ち着いたフランスでたびたび証言しているようだ。

彼女の証言で興味深いのは、Auvers でのゴッホの行状である。彼はきわめて穏和で、問題を起こさず、酒も飲まず、宿賃もきちんと払った。アルル時代に住民から精神病院に入院させるよう嘆願が提出された人物とは思えないようないい客であった。

さらに興味深いのは、Dr. Gachet の息子 Paul Gachet の証言に強く反発していることである。Ravoux 家の人々は2ヶ月ゴッホをお世話してきた。ゴッホが自殺をはかってから、たまたまほかの医者が休診だから呼んだのが Dr. Gachet である。Adeline Ravoux にすれば、急に登場した Dr. Gachet と息子がさも一番信頼できる証言者であるかのようにしゃしゃり出て来た。彼女の記憶と違う「真実」を主張する回顧録を息子の Paul Gachet が執筆して、世間もこれを信用しているのが我慢ならない。

すでに翻訳されているのかもしれないが、115回忌とゴッホ展開催記念の意味で彼女の1956年の証言を明日から紹介することにしよう。このとき彼女は76歳、意気軒昂たる Adeline Ravoux Carrie さんである。

Adeline Ravoux で検索すると、青をバックに、青い服を着た、青い瞳の Adeline Ravoux が出てくる。みな彼女の肖像画の複製印刷の広告である。たとえば:

http://www.vincent.nl/?/gallery/paintings/jh2035.htm
http://www.vggallery.com/painting/p_0786.htm
http://www.art.com/asp/sp-asp/_/pd--10273643/Adeline_Ravoux.htm


今日は比較的見つけにくい Adeline Ravoux の写真を紹介することにした。ゴッホ死後数年経って、もう売り出し中であろうか、年頃の娘になっている。お父さんに買ってもらった新調の服を着て写真館で撮ったのであろう。

閉じる コメント(2)

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アデリーヌと読むのですか、なかなか美しい人ですね。横浜のゴッホ展に行ったことがありました。やはり1時間ぐらい待ちました。

2006/7/29(土) 午前 11:53 mim*193*1*36

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日本でのカタカナ表記ではそうなっていると思いましたが、もう一度調べてみましょう。一度彼女の晩年の写真を見ましたが、13歳のときのゴッホの肖像と驚くほどよく似ていました。やはりゴッホは天才的な肖像画家だな思いました。ウェッブ上で見かけたのですが、見あたらなくなりました。

2006/7/29(土) 午後 2:08 [ fminorop34 ]


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